メモ

イギリスの旅行代理店が「ドイツ周遊ヒトラーの旅」を企画し非難の的に


イギリスの旅行代理店が企画した、ヒトラーゆかりの地を巡るツアーに非難が集まっているそうです。

ツアータイトルは「邪悪との対面~第三帝国の興隆と没落~」というもので、歴史に真剣な興味を持つ人だけを対象にしているとのことですが、批評家からは「ヒトラー礼賛をあおる危険がある」という理由で批判されています。


問題となっているツアーの内容は以下から。British tour company criticised for offering Hitler tour | The Australian

あるイギリスの旅行代理店が、第2次世界大戦時のナチス総統アドルフ・ヒトラーゆかりの地を訪れる「ドイツ周遊ヒトラーの旅」とも言えるツアーを企画し、非難を受けているそうです。ちなみにツアー料金は3100ドル(約25万8000円)とかなりの高額で、定員は30名です。

このツアーは6月に行われる予定で、8日間の日程が組まれています。ちなみに代理店のつけたこのツアーのタイトルは 「邪悪との対面~第三帝国の興隆と没落~」で、すでにドイツ政府当局に認可されています。

旅程は、ヒトラーが自殺した地、ホロコーストが計画された湖畔の別荘、そしてザクセンハウゼン強制収容所など、ヒトラーに関係のある場所を訪れるものとなっています。

企画者によると、このツアーは歴史に対する真面目に関心を持った人だけを対象としたもので、参加希望者の中にネオナチの人物が含まれないように、申込者を綿密に調べるとしています。企画者の一人であるNigel Jones氏は、「確認の意味で、ツアー参加者全員に電話をかけ、参加動機と興味をうかがうつもりです」と説明しています。

しかし批評家たちは、このツアーは一歩間違えるとヒトラーに敬意を表わす巡礼行為になってしまうと主張しました。イギリス在住で、ナチスに関する知識が豊富なDavid Cesarani氏は「ドイツの歴史家たちには、ナチスの歴史と真剣に向き合う理由があります。しかし、休暇中の旅行にナチスとの関連性が取り入れられる場合、ナチス礼賛の向きをあおってしまう危険があります。ヒトラーに最も関係のある場所を実際に訪れることで、彼の強烈な個性を礼賛してしまうことにもなりかねません」と、ツアーが行われることに対して懸念を示しています。

旅行代理店がつけたツアータイトルから見るに、少なくともツアーの開催趣旨にナチスを褒めたたえる内容はなく、別にドイツの専門家でなくとも、歴史に大きなつめ跡を残した独裁者の足跡が気になることはあるのではないかと思いますが、いったいどれだけの、そしてどのような参加者がツアーに申し込むのかが気になるところです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
総統のクリスマス、1941年のナチスのクリスマスパーティーの様子を伝える貴重なカラー写真 - GIGAZINE

ヒトラーからジェームズ・ディーンまで、絵心ある有名人による作品を集めた「この絵だれの絵?」クイズ - GIGAZINE

世界の悪名高い独裁者やテロリストたちはどんな音楽を聴いているのか? - GIGAZINE

バチカンが秘密文書を公開、教皇からヒトラーへの手紙やミケランジェロからの督促状も - GIGAZINE

演説上手で恐れ知らずの総統ヒトラーも歯医者だけは怖かった - GIGAZINE

in メモ, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.