化学の世界は中学生的ギャグに満ちていた、声に出して読みたい化合物いろいろ
上の画像を見て思わず笑ってしまった人は、化学的ユーモアのセンスがあるのかもしれません。2つのRuthenium Polypyridine complex(ルテニウムポリピリジン錯体)の動きをNMR(核磁気共鳴分光法)分析したものなのですが、これが世界中の研究室や教室で笑いを呼んでいる模様。一体何に見えるというのでしょうか?
この「ルテニウムポリピリジン錯体」は声に出しても特に面白いということはないのですが、世の中には聞くとちょっと笑ってしまうようなユニークな名前の化合物が多々あるようです。今回はその一部をご紹介します。
詳細は以下から。Arsole and penguinone - chemistry gets funny | thelondonpaper.com
List of chemical compounds with unusual names - Wikipedia, the free encyclopedia
日夜まじめに研究に励んでいると思われる化学者たちですが、その努力が報われて発見したり合成に成功した化合物を命名する際には、意外にも中学生のような笑いのセンスを発揮してしまう場合も多いようです。
こちらは平面構造式がペンギンに似ていることから名付けられたという「Penguinone(ペンギノン)」。言われてみれば見えなくもない、といったレベルでしょうか……
5つの大きな環が組み合わさってできた有機化合物「Olympiadane(オリンピアダン)」
ほかにも赤い鼻のトナカイを連想させる名前の化合物「Rudolfomycin(ルドルフォマイシン)」の分解により生成される糖類「Rednose」や、吸血コウモリのだ液から発見された糖タンパク質「Draculin(ドラキュリン)」など、連想法で命名された物質は意外と多いようです。
イギリス風に発音された○○の穴(Arse Hole)に聞こえるのが「Arsole」という化合物(分子式C4H5As)。構造式も心なしか……
Arsoleはピロールの窒素原子をヒ素で置き換えた構造なので、至極論理的に「Arsenic(ヒ素)」+「Pyrrole(ピロール)」=「Arsole」と名付けられたそうです。
このほかにも哺乳類のフンから単離されギリシア語でフンを意味する「skato」から命名された「Skatole(スカトール)」、マサチューセッツ州カミントンで発見された鉱物「Cummingtonite(本来の読みはカミントナイトだがカミング・トゥナイトとも読める:ちなみにCumには精液・射精といった意味もある)」など、ユニークな名前の化合物が多数Wikipediaにまとめられています。中学生のころ辞書の特定の語句にアンダーラインを引いていた、というような人には血が騒ぐ内容となっているかもしれません。
List of chemical compounds with unusual names - Wikipedia, the free encyclopedia
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