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携帯ゲーム機の全世界販売台数ランキングワースト10


以前ゲーム機売上ワースト10というのを紹介しましたが、今回は携帯ゲーム機の売上のワースト10です。おなじみのセガはもちろん入っていますし、見たこともないハードもちらほらとランクイン。さすがワースト10といった感じになっています。

詳細は以下の通り。
The 10 Worst-Selling Handhelds of All Time Feature on GamePro.com

■第10位:ゲームギア(セガ、1990)


オプションとしてTVチューナーパックがついていて携帯テレビにもなるゲーム機。ライバルだったゲームボーイが白黒だったのに対して、カラー液晶だったのが印象的でした。しかし、液晶のコストが高く本体価格が1万9800円と当時のライバル機であった任天堂のゲームボーイに比べると高価になってしまったこと、アルカリ乾電池6本を使用しても3時間程度しかもたない稼働時間の短さなどがネックになり、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」「ぷよぷよ」などのヒットタイトルを出しながらも後継機は現れませんでした。当時は携帯ゲーム機業界自体が低迷していた時期で、これが息を吹き返すのはポケットモンスターの登場によってでした。販売台数は1100万台で、決して悪い数字ではないと思いますが…。

■第9位:N-Gage(ノキア、2003)


純粋な携帯ゲーム機ではなく、ゲーム機能付きの携帯電話・メディアプレーヤー。GSM携帯電話なので日本と韓国での発売はありませんでした。携帯ゲーム機としては初めて3Dを利用し、発売はニンテンドーDSやPSPのリリース前でした。セガやタイトー、エレクトロニック・アーツがサードパーティに名を連ねており、ゲームソフトだけではなく多くのフリーウェア・シェアウェアが使用できました。299ドル(約3万5000円)と高価、システムは使いづらい、ゲームをプレイするためにマルチメディアカードを挿入しようとするとバッテリーを外す必要がある(のちにN-Gage QDで改良)などいろいろ問題があったようです。販売台数は300万台。

■第8位:ゲームボーイミクロ(任天堂、2005)


ゲームボーイアドバンス、ゲームボーイアドバンスSPの後継機。アドバンスでは使用できたゲームボーイ用やゲームボーイカラー用のソフトが使えず、外部拡張コネクタの使い勝手の悪さ(従来機種との通信には変換コネクタが必要で、ACアダプタも通信ケーブルも同じコネクタを使うためいずれか1つしか使用できない)などの問題があり、任天堂も「ゲームボーイミクロの魅力を消費者に伝えられなかった」と失敗を認めています。販売台数は日本で61万台、北米95万台、世界合計242万台。

■第7位:ネオジオポケット(SNK、1998)


当初は白黒で登場したものの、売れ行きが悪かったため1999年にカラーバージョンが登場。廉価だったことや稼働時間の長さが評価されてそこそこ売れたが、サードパーティ不足とゲームボーイアドバンスの大成功により敗退。販売台数は200万台。

■第6位:PCエンジンGT(NEC、1990)


本体・周辺機器ともに多彩なバリエーションのあるPCエンジンシリーズのうち、最上位ハードのPCエンジンスーパーグラフィックス用ソフト以外はすべて遊べるポータブル機。ゲームギアと同じくカラー液晶で、別売りTVチューナーをつければ液晶テレビになります。4万4800円とゲームギアの2倍の価格な上に、電池の持ちも悪く、液晶のドット欠けも多かったようで、ゲームボーイに敗北して消えていきました。北米市場ではTurbo Expressの名前で発売。販売台数は150万台。

■第5位:Sega Nomad(セガ、1995)


メガドライブ(北米名:Genesis)のソフトが遊べる携帯ゲーム機で、1995年に北米のみで発売。価格は180ドル(約2万円)とちょっと高い程度だったが、稼働時間が2時間程度と極端に短かったこと、セガのマーケティング失敗などで早々に消滅。販売台数は93万4000台。なお、日本でも1993年に日本航空の機内貸し出し専用でメガドライブのソフトが遊べる「メガジェット」という製品があった。1994年には1万5000円で一般発売されたらしいが、その後の評判はとんと聞かない。ちなみに、GIGAZINEの編集長はなんとこのメガジェットを購入して持っていたそうです

メガジェットについてはセガのサイトが詳しい。


[セガハード大百科] メガジェット

■第4位:Atari Lynx(アタリコープ、1989)


バックライト搭載のカラー液晶、通信ケーブル利用で8人同時プレーなどの特徴を持つ。性能は当時の携帯ゲーム機の中では群を抜いて高かったが、大きさも重さも最大級、価格も高め、稼働時間は短く流通がうまくいかないと問題点も多かった。この後、アタリコープはAtari Jaguar発売のためにLynxの生産を終了。最終的な販売台数は50万台とも200万台とも。

■第3位:・Game.com(Tiger Electronics、1997)


電子ゲームメーカーTiger Electronicsの「Game.com」が第3位。タッチスクリーンとスタイラスを使用し、ネットにも接続できる(14kモデム内蔵)もので、PDAに近い。タッチスクリーンの精度が低い、そもそも解像度が低い、バックライトがないと本体の問題が多く、発売されたタイトルは20本、宣伝でも大失敗をしたために30万台しか売れませんでした。

■第2位:Tapwave Zodiac(Tapwave、2005)


Palm OSを搭載したPDAで、純正携帯ゲーム機ではないようです。Tapwaveはゲームについての経験が全くのゼロで、任天堂とSONYを相手にするマーケティング予算も取れず、Tapwave自身の破産によってZodiacはゲームオーバーとなりました。販売台数は20万台。

■第1位:Gizmondo(Tiger Telematics、2005)


またもTiger Electronicsです。2005年にCMが自動的にダウンロードされる広告ありとなしの2タイプを発売、広告ありは399ドル、広告なしは299ドルでした。プランのあった14本のタイトルのうち、8つがリリースされました。会社の社長が年中パーティを主催して浪費したりするなど不透明な経営が行われ、ゲーム機自体も売れず、会社自体がゲームオーバーになってしまったそうです。販売台数は2万5000台。

参考記事は以下。

謎の(まま消えてゆく)携帯ゲーム機Gizmondo、欧州部門消滅 - Engadget Japanese

上位の機種と比べると、ゲームギアはかなり成功したハードですね。ゲームボーイほどではないとはいえ、持っている人は少なくありませんでした。ちなみにワンダースワンシリーズは300万台以上は売れたものの1000万台は売れていないようなので、ランキングに含めた場合は第10位になるようです。

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in ハードウェア,   ゲーム, Posted by logc_nt

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