YouTubeへ大量の削除依頼を行う「コンテンツ検証プログラム」の使い方
日本語版がリリースされ、今後はおそらく日本人のユーザーがさらに増えるであろうYouTube。しかしYouTubeで問題になるのが著作権関連。今までもJASRACを代表とする日本のコンテンツホルダー関連会社と会談を行ったりといろいろしてきましたが、そういった過程の中で出てきたのがより簡単かつ迅速に著作権侵害のコンテンツを削除するツール、「YouTube コンテンツ検証プログラム アプリケーション」です。
というわけで、この「コンテンツ検証プログラム」の利用申請を行い、実際に使ってみました。どういう手順で利用できるようになるのでしょうか?知られざるYouTubeの一面をかいま見ることができます。
まずはコンテンツホルダーではないが、自分が制作した動画を勝手にアップロードされたというような場合。こういった場合には以下のような手順で削除依頼が可能です。
著作権の侵害に関する通知
1 ご自身の著作権を侵害していると考えられる動画を YouTube でご覧になった旨を通知文書に記載する (例: 「下記の動画は私の著作権を侵害していると確信しております。」)。
2 著作権が適用される国を記載する。
3 問題の動画のタイトルと、再生ページの完全な URL を記載する。
4 どのような形で著作権が侵害されているかの説明を記載する (例: サウンドが複製されている、動画全体がご自身のオリジナル作品のコピーである、など)。
5 ご自身が著作権を所有しており、その権利が侵害されたと考えている著作物の種類 (例: フィルム、楽曲、書籍など) と詳細 (例: タイトル、出版社、日付など) を明記する。 インターネットで入手可能な情報の場合は、リンクを YouTube にお知らせください。
6 ご自身の連絡先を記載する (メール アドレス推奨)。
7 申し立てを解決するにあたって直接連絡がとれるよう、YouTube が問題の動画の登録者に伝えても良いご自身の連絡先を記載する (メール アドレス推奨)。
8 次の文章を記載する。 「私は、著作権の所有者 (または著作権所有者の代理人として法的に権利がある第三者) による許可なく、および法律による許可なく、上記の著作物が使用されていると確認しております。」
9 次の文章を記載する。「私は、偽証罪における罰則を理解した上で、本状に記載されている情報に偽りがなく、著作物の使用において著作権の侵害を申し立てる著作権所有者であること、また法的な独占権を有していることを誓います。」
10 書類に署名する。通知をメールでお送りいただく場合、実際の署名をスキャンしたものか有効な電子署名が必要です。
11 次の住所に書面による通知を送付する。
送付先は上記ページに書いてありますが、電子メール、FAX、あるいは郵送のどれでもいけそうです。一番お手軽なのはおそらく電子署名などを持っている方が少ないので、FAXなのではないかと。
そしてこれらとは別に、継続的に削除依頼を行いたい場合に使うのが今回の「コンテンツ検証プログラム」です。先ほどのページ内にアドレスのみが示されており、リンク自体はGoogleで検索すれば出てきますが、それ以外はヘルプなどを除くとどのページからのリンクも確認できないという著作権ホルダーの方々向けのページらしい。
コンテンツ検証プログラム
http://jp.youtube.com/t/copyright_program
上記ページにアクセスすると、申請用のPDFファイルが用意されているので、印刷してから必要項目を埋めて、YouTubeにFAXすればいいようです。
というわけで6月21日の夕方16時頃にコンテンツ検証プログラムを申込んだところ、6月25日14時頃、「ようこそ YouTube へ」というメールが届き、記載されていたユーザー名でユーザーアカウントが作成されていました。ヘルプなどがないのでYouTubeに問い合わせたところ、親切なマニュアルが届きました。それに従うとこういう手順で使うようです。
まず、コンテンツ検証プログラムが使用可能なアカウントにログインした状態で、右上の検索ボックスから検索します。そうするとずらずらと検索結果が出るわけですが、普通の検索結果と違い、これが「コンテンツ検証プログラム」になっています。ちゃんとチェックボックスが付いていますね。
それから著作権を侵害していると思われるムービーを探し、侵害している場合にはチェックマークを入れ、それから「リストに追加」をクリックします。
すると別ウインドウが開き、このように追加した分が次々とリスト化されていきます。最後に削除したいムービーの動画IDなどを確認し、間違いなければ「すべての動画を確認のために提出」をクリックします
これで大量の削除依頼が一気に完了するというわけです。大量のコンテンツを保有している会社などの場合はかなり効率化されるのではないかと。
なお、今回のこのツール以外にも著作権侵害を自動認識するツールを開発中とのことなので、「コンテンツ検証プログラム」を使ってもまだ削除依頼が追いつかないような場合でもなんとかなるようになるのかもしれません……。
しかし、今までの情報を総合するとこの自動認識ツール、自動認識するためには元になるムービーのYouTubeへの登録がどうも必要っぽいのですが、そうするとYouTube側がビジネスを持ちかけてきて、せっかくアップロードしたその公式公認ムービーを公開してはどうか?というように話を振ったりするのでしょうかね……?あるいは、地上デジタルなどで見られるような右上のロゴマークなどを自動的に検知して、削除してくれたりするのでしょうか……?
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