今までよりも圧倒的に高速で広範囲をカバーできる無線通信技術が登場
次世代の高速無線通信技術として、NTTドコモが推進している下り速度100Mbps以上の「Super 3G」や、ウィルコムが伝送速度20Mbpsを達成した「次世代PHSシステム」、Intelがサポートする予定の「WiMAX」などのさまざまなアプローチがなされていますが、アメリカで地上波アナログ放送の帯域を使った高速通信技術のプロトタイプが完成したそうです。
ちなみにWiMAXでは10kmを超える広範囲をカバーすることも可能だそうですが、どうやらこの技術ではそれをはるかに上回るエリアをカバーできるみたいです。
詳細は以下から。
New superfast wireless broadband device prototype submitted to FCC
この記事によると、今回この通信技術を開発したのはPhilipsで、アナログテレビの周波数帯域(2MHz~698MHz)を使用することで下り80Mbpsの通信速度を実現するほか、アナログテレビ電波の壁などの遮へい物に対する強さを生かすことで、WiFiやWiMAXを大幅に上回るエリアをカバーできるとしています。
なお、アメリカでは2009年2月に地上波アナログ放送の終了を控えており、デジタルテレビに移行することで余った周波数の帯域を、今回の通信技術に利用したいとしているとのこと。ちなみにデジタルテレビの電波への悪影響ですが、干渉問題を起こさないことを保証するように設計するそうです。
日本では2011年7月24日に停波が予定されている地上波アナログ放送ですが、同様の技術が導入されるのでしょうか。
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