ハードウェア

DRAMに代わる次世代のメモリ「MRAM」とは何か


現在、パソコンで使われているメモリ、いわゆるDRAMは電源を切ると中の情報が消えます。いわゆる揮発性メモリです。ですが、電源を切っても消えないメモリの開発が進んでおり、ついに実用化一歩手前まで来ました。その名を「MRAM」と言います。

このメモリを使えば、ExcelやWordで文書作成中に電源が落ちても、落ちる寸前に戻ることが可能になります。また、速度、容量は今まで以上になり、消費電力はさらに下がります。まさに夢のメモリ。

詳細は以下の通り。
My Way News - Freescale Unveils Magnetic Memory Chip
http://apnews.myway.com//article/20060710/D8IOU6C00.html

この記事によると、米国モトローラ・インクより半導体セクターのすべての資産を引き継いで分社化した「フリースケール・セミコンダクタ・インク」という会社がついにMRAMの実用化に踏み切るとのこと。

Welcome to Freescale Semiconductor
http://www.freescale.com/

そもそもMRAMと通常のDRAMなどとは根本的に記録の仕組みが違っており、簡単に言うとMRAMはハードディスクと同じ磁気によって記録します。だから、不揮発性であり、中の情報が消えないわけです。

MRAM
http://www.infonet.co.jp/ueyama/ip/glossary/mram.html

DRAM、SRAM など、現在の殆どの半導体メモリには、「揮発性」 という欠点があります。
電源スイッチを切れば、メモリの記憶はすべて消えてしまいます。

半日がかり、1日がかりで打ち込んだワープロや表計算のデータが、 パソコンのハングアップや停電等のために一瞬のうちに消えてしまった、ということはしばしば経験します。

メモリが不揮発性であれば、このような場合でも貴重なデータが救われる可能性が高くなります。


で、既存のメモリに比べてどれぐらいメリットがあるのかというと、書き込みや読み出しがSRAMと同じレベルで、DRAMと同等の大容量が確保でき、フレッシュメモリのような不揮発性を持ちながら、低消費電力なわけです。デメリットはコスト。

MRAMとは 【磁気抵抗メモリ】 (Magnetoresistive Random Access Memory) ─ 意味・解説 : IT用語辞典 e-Words
http://e-words.jp/w/MRAM.html

【レポート】進化する不揮発性メモリ - MRAM、FeRAM、OUMの解説(1) (MYCOMジャーナル)
http://journal.mycom.co.jp/news/2002/11/27/05.html

日本での研究はこんな感じ。

ナノテク最前線 : 次世代メモリMRAMの開発 ~室温でのトンネル磁気抵抗効果の実現~ - 文部科学省 ナノテクノロジー総合支援プロジェクトセンター
http://www.nanonet.go.jp/japanese/mailmag/2004/069a.html

仕組みについては以下が詳しい。

「MRAM(Magnetic RAM)」-ナノエレクトロニクス
http://www.nanoelectronics.jp/kaitai/mram/

MRAM・スピンメモリ技術
http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/hyoujun_gijutsu/mram/mokuji.htm

あとの問題は価格なワケですが……。

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in メモ,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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