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Appleが親の課した時間制限を超えて子どもがアプリやゲームを使用できるようになるスクリーンタイムのバグを認めたものの修正は難航か


iPhoneやiPadで何にどのくらい時間を費やしているのかをリアルタイムでまとめてくれる機能「スクリーンタイム」には、自分の子どものデバイスで使用する時間やアプリに制限をかけられるペアレンタルコントロール機能「コンテンツとプライバシーの制限」が搭載されています。アメリカの経済紙であるThe Wall Street Journalはスクリーンタイムの「コンテンツとプライバシーの制限」で設定した使用時間の制限がなくなってしまうバグが見つかったと報じました。

Apple Admits to Bug in Screen Time Parental Controls - WSJ
https://www.wsj.com/articles/apples-parental-controls-are-broken-55a2aa52


Apple confirms bug stops Screen Time limits from sticking for kids - The Verge
https://www.theverge.com/2023/7/30/23813106/apple-screen-time-bug-parental-controls-family-sharing


Appleにはファミリー共有というサービスがあり、家族の中の大人1人が管理者となり、家族全員のアカウントを設定した上でデバイスを管理できます。このファミリー共有では、親が子どものデバイスにクリーンタイムを通じて使用時間の制限を設けることが可能です。

ニュージャージー州に住むティム・ベイカー氏は、自分の子どもたちのiPadにファミリー共有を介して設定していた使用時間の制限が解除されていたことに気付きました。もしかして子どもたちがパスコードを推測して使用時間の制限を外したのかもしれないと考えたベイカー氏は、念のためパスコードを変更しましたが、子どものデバイスに設定したはずの時間制限は再び解除されてしまったとのこと。


ベイカー氏はこの使用時間制限が解除される条件や理由をまったく把握できておらず、「数週間続けても解除されないこともあれば、週に2~3回もデバイスをリセットしなければならないこともありました」と述べています。ベイカー氏と同じように、スクリーンタイムの使用時間制限が突然解除されてしまう問題に困っているユーザーは他にも多く存在しており、Appleのフォーラムにも同様のバグを訴える投稿がありました。

screen time limits not staying - Apple Community
https://discussions.apple.com/thread/254480754

AppleはThe Wall Street Journalに対して、「一部のユーザーでスクリーンタイム設定が予期せずリセットされる問題が発生している可能性があることは承知しています」と述べ、ファミリー共有とスクリーンタイムによる使用時間制限の機能にバグがあることを認めました。Appleの広報担当者は「私たちはこれらの報告を非常に真剣に受け止めており、状況を改善するために最新情報を提供し続けており、今後も継続していきます」と語りました。

バグは2022年末から報告されており、Appleは2023年5月にリリースされたiOS 16.5でこの問題を修正したと報告していますが、The Wall Street Journalが調査した結果、iOS 17のパブリックベータ版でもバグが残ったままだそうです。

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in モバイル,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1i_yk

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