Googleが家庭用ゲーム業界に独自のゲームストリーミングサービス「Yeti」で本格的に参入する可能性
by Carlos Luna
Googleが開発中とささやかれているChromecast向けのゲームストリーミングサービス「Yeti」と共に本格的にゲーム業界に参入する可能性があり、実際に世界最大級のゲーム見本市であるE3 2018でGoogleが多くのクリエイターやハードウェア開発者をヘッドハンティングしていた、とKotakuが報じています。
Sources: Google Is Planning A Game Platform That Could Take On Xbox And PlayStation
https://kotaku.com/sources-google-is-planning-a-game-platform-that-could-1827217387
Kotakuは、Googleのゲーム計画について「積極的に求人をかけたり、企業を買収したりすることで、ゲーム開発者をGoogleの傘下に置こうとしている」「何らかのストリーミングプラットフォーム」「何らかのハードウェア」という証言を複数の関係者から得たと得られたとしています。このうち、「何らかのストリーミングプラットフォーム」というのは、以前よりGoogleが独自に開発を進めているとウワサされていた、Chromecastで動作するゲームストリーミングサービス「Yeti」であると思われます。
GoogleがChromecastを使ったゲームストリーミングサービス「Yeti」を準備中か - GIGAZINE
クラウドゲームをストリーミングプラットフォームで提供することに興味を示しているのはGoogleだけではありません。2018年6月にロサンゼルスで開催されたE3 2018ではMicrosoft・EA・Ubisoftがゲームストリーミングに言及していました。Yetiが具体的にどのようなストリーミングプラットフォームなのかはまだ分かっていませんが、貧弱なスペックのコンピューターでもハイエンドのゲームを楽しむことができるようになるのを手助けするものだろうとKotakuは推測しています。
Microsoftがゲームストリーミングサービスを計画中と発表したり、Nintendo Switchでもクラウドゲームが増えていくと報じられている通り、家庭用ゲーム業界でもゲームストリーミングサービスの流れが大きくなりつつあります。今回、ハードウェア開発のウワサと共にゲームストリーミングサービスの開発に向けGoogleが本格的に動き始めていることから、KotakuはGoogleがMicrosoftやソニーとライバルになる可能性もあると示唆しています。
クラウドゲーミングのストリーミングプラットフォームを構築するには、とにかく丈夫で早い回線とサーバーを提供しなければなりませんが、Googleは他のゲーム会社には用意できない帯域幅や大量のサーバーも準備できる点が圧倒的な強みとなると考えられます。ただし、Googleが他のゲーム企業を出し抜いてトップに君臨するためには、Googleのプラットフォームにキラーアプリとなるゲームタイトルを用意しなければ厳しいだろうという見方もあります。実際にGoogleは、E3 2018の開かれたロサンゼルスで会議を行い、ゲーム開発者のヘッドハンティングだけではなく、開発スタジオも傘下に入れようとしたそうですが、Googleはこの件についてコメントは出していません。
一方、Googleが開発しているといわれているハードウェアについては具体的なことはまだ何も分かっていませんが、Kotakuが得た情報によると、PlayStationやXboxでトップマネージャーを務めたフィル・ハリソン氏の他にも、MicrosoftやソニーでPlayStationやXboxといったゲームハードの開発に携わったエンジニアを多く雇用しているとのこと。クラウドゲーミングに特化したハードウェアを開発することで、果たしてGoogleが現行の家庭用ゲームハード機器と真っ向から勝負に出るのかが注目されます。
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