「空飛ぶバスタブ」を自作した猛者が登場、「スーパーまでお買い物に行ってきた」ムービーを公開中
バスタブを中心に据えた実際に人が乗れるドローンをドイツに住む双子のYoutuberが作成しました。まるでハリー・ポッターの世界に登場しそうなユニークなバスタブで「お買い物に行ってきた」というムービーが公開中です。
Mit der FLIEGENDEN BADEWANNE zum BÄCKER! | Bemannte Drohne #4 - YouTube
おうちで過ごしていた男性が冷蔵庫の扉を開けたところ……
空腹にも関わらず、中にはわずかな野菜のみ。
仕方がないので食べ物をゲットしに車を運転……
するのではなく、向かった先にはドローンが。
このドローン、6つのプロペラがついているものの、中心にはなんとバスタブが据えられています。
ヘルメットを手に取り……
バスタブドローンに乗り込む男性。手にはコントローラーが握られています。
プロペラが回転しはじめ……
ゆっくりと浮上。
庭の垣根を越えて……
外へと飛び出します。
わざとなのかバランスを崩したのか、地面に近づくことはありましたが、全体的に飛行は安定しています。
空高く浮上。
田畑を越えて進んで行きます。
一瞬だけ水面に触れ……
水しぶきを上げながら再び飛んでいきます。
見えてきたのは食料品店。
お店の前では多くの人がスマートフォンのカメラを構えていました。
そこにやってくるバスタブドローン。
ゆっくりと……
着陸。離着陸でバスタブが破損しないよう緩衝材が敷かれています。
無事サンドイッチを購入できました。
これは何かの広告の一環で作られたものではなく、ドイツに住む双子Johannes MickenbeckerさんとPhilipp Mickenbeckerさんが研究を重ねて開発したバスタブドローンを実際に飛ばし、撮影したもの。しかし、上記ムービーのラストには「一部ダミーの映像が使われている」との説明があり、「自宅からお店まで完璧なフライトができる」という段階ではまだなさそうです。
ただし、ここまで来るのには数々の実験が繰り返されています。以下のムービーからその試行錯誤を見ることが可能。
BEMANNTE DROHNE aus unserer BADEWANNE! | FLIEGENDE Badewanne! - YouTube
溶接を行い、何かを作っている様子。
金属の骨組みを組み立て……
その上に座っているのが双子のうちの1人。
その他の骨組みもできてきました。
完成したのは、巨大タケコプターのような何か。
軸の下部にはイスが取り付けてあり、男性がそこに座っています。
しっかりとシートベルトを装着。
このまま飛行するようです。
ということで、ふわりと浮きますが……
安定性はかなり悪い様子。
最初の小さな飛行はなんとか成功したものの、二度目の飛行では大きくバランスを崩し……
転倒。
真っ逆さまです。ベルトでしっかりと固定していなければ、かなり危険であることがわかります。
衝撃で羽は折れてしまいました。
次に持ち出したのがバスタブ。
バスタブにドローンの骨組みをどんどん取り付けていきます。
シートもセット。
エンジンなどの取り付けも行われ……
完成形に近づきました。
飛行テストの様子は以下から。ふわりと浮上しますが……
かなり安定性が悪く、「これ、人が乗れるんだろうか……」と不安になる仕上がり。
しかし、過去にドローンを作成した経験から「プログラムの問題だ」と気づき、プログラムを修正。
人間の体重に相当する70kgの重りをバスタブにセットします。
なお、バッテリーの充電にかかる時間は3時間とのこと。
これでバスタブドローンを飛ばしてみたところ……
劇的に飛行が安定しました。
人が乗ってもこの通り。2017年の夏からプロジェクトがスタートし、ドイツ政府から「バスタブは30メートル以下を飛ばなければならない」と指示されたためルールにのっとり開発を進め、2017年12月25日に屋内でのテスト飛行を公開。そして2018年1月15日に「バスタブドローンでお買い物」というムービーを公開したことで、約半年かけて進められたプロジェクトが1つの形になったわけです。
・関連記事
ドローンを使って作った「空飛ぶハンモック」のムービーが公開中 - GIGAZINE
1分で患者の元に駆けつけてAEDの指示までできる「救急ドローン」 - GIGAZINE
人間をぶら下げて飛行できるドローンを作ってしまった猛者が登場 - GIGAZINE
自動操縦の1人乗り「ドローンタクシー」の試験がドバイで開始、2017年夏には導入予定 - GIGAZINE
人を乗せて実際に飛び上がれるドローンが浮上する様子が公開、一体どうやって設計したのか - GIGAZINE
・関連コンテンツ