バッテリー切れを気にせず使えるアナログ文字盤のスマートウォッチ「Nokia Steel HR」レビュー
「Nokia Steel HR」は、見た目は普通のアナログ式腕時計でありながら、心拍数・睡眠リズム・歩数などを計測し、アプリと連動して記録してくれるスマートウォッチです。Nokiaから36mmモデルと40mmモデルのNokia Steel HRを借りることができたので、アナログ腕時計をベースとしたスマートウォッチが一体どれほどのものなのか、1週間ほど使ってみました。
Nokia Steel HR-心拍数&アクティビティ追跡ウォッチ
https://health.nokia.com/jp/ja/steel-hr
◆開封
Nokia Steel HRのパッケージです。各モデルにはホワイトとブラックの2色が用意されていますが、今回は40mmモデルのブラック(左)と36mmモデルのホワイト(右)を借りることができました。
パッケージの側面には5気圧防水やバッテリー性能、Bluetooth Low Energyによる自動同期などの仕様が表記されています。
パッケージを開けるとNokia Steel HRが目に飛び込んできました。一見すると普通のアナログ腕時計に見えます。
内箱を取り出して裏返すと、充電台が袋に入って収納されていました。
Nokia Steel HRと一緒に入っていたのは充電台と説明書、保証書だけで、非常にシンプル。
36mmモデル(左)と40mmモデル(右)を並べてみたところ。リストバンドは36mmモデルが手首周り200mmまで、40mmモデルが手首周り230mmまで対応可能となっています。
36mmモデルと40mmモデルで内容物や機能は全く同じですが、40mmモデルの盤面の周囲には、分を刻んだベゼルがあります。
また36mmモデルの重量は39gであるのに対して、40mmの重量は49gとなっています。
Nokia Steel HRの文字盤は時刻を表す短針と長針の2針があるだけの、シンプルなデザインです。盤面中央上部には液晶画面、中央下部には目標歩数の進行具合を示すアクティビティダイヤルがあります。ガラスはミネラルガラス製です。
盤面で3時の横、一般的なアナログ時計ならば竜頭がついている位置にボタンがありました。
裏返すと中央に心拍数センサーが内蔵されていました。本体側面のボタンを押すと内部のLEDが緑色に光り、手首の血中濃度の変化を感知して、心拍を計測します。
また心拍数センサーの下には充電用の端子がありました。
本体の厚みは13mm。横から見ると、裏面がドーム状に丸くなっています。以下の画像は厚さ7.0mmのiPhone Xの上にNokia Steel HRの40mmモデルを重ねてみたところ。
40mmモデルを男性編集部員が腕にはめてみるとこんな感じ。センサーの入っている裏面が盛り上がってるのでゴツゴツしないかと心配でしたが、実際に装着してみるとまったく気になりません。普通の腕時計と同じような見た目で、老若男女問わず装着できそうな、シンプルなデザインです。また、側面にあるボタンを押すと、盤面にある液晶パネルにデジタル表示や心拍数が表示されます。
両モデルとも付属しているリストバンドは黒いシリコンタイプでした。バネ棒式のリストバンドは交換可能で、36mmモデルであれば幅18mm、40mmモデルであれば幅20mmのバネ棒式リストバンドが使用できるので、好みに応じて交換するのもアリ。
充電台はUSB接続ですが、USBアダプタは付属していませんでした。PCに接続するか、別途用意する必要があります。
端子やボタンの位置を確認して置くことで、磁力による引きとともに時計が充電台にフィット。充電台の磁力は少し弱いので、固定には少し心もとない部分があります。
◆スマートフォンアプリとの連携をセットアップ
Nokia Steel HRで心拍数を測定したり睡眠リズムを計測したりするには、スマートフォンのアプリと連携させる必要があります。連携させるアプリは、Nokiaが無料で公開している「Nokia Health Mate」で、iOS版とAndroid版が用意されています。
Nokia Health Mateを App Store で
https://itunes.apple.com/jp/app/nokia-health-mate/id542701020
Nokia Health Mate - Google Play の Android アプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.withings.wiscale2
今回はiOS版を使用。「入手」をタップして「Nokia Health Mate」をインストールします。
Nokia Health Mateを起動したら、まずアカウントを作成するため、「アカウントの作成のみ行う」をタップします。
アカウント作成画面に移ります。メールアドレスとパスワードを入力し、利用規約と個人情報保護方針への同意にチェックを入れたら右下の「作成」をタップ。
プロフィールの入力欄に変わるので、名・姓・性別・生年月日を入力し、右下の「次へ」をタップします。
続いて身長と体重を入力して、右下の「次へ」をタップ。
これでアカウントの作成は終了です。次に今作ったアカウントにNokia Steel HRを紐付けします。下のメニューバーから「マイデバイス」をタップします。
「Nokia Health製品のセットアップ」という欄の「デバイスをインストールする」をタップ。
デバイスの種類を尋ねられるので、「Watches」をタップ。
次に「Steel HR」をタップします。
右下の「インストール」をタップして、Steel HRの管理プラグインをインストールします。
数分でインストールが終わると「Bluetoothをオンにしてください」というメッセージが表示されるので、iPhoneの設定アプリからBluetoothをオンにします。
すると時計とスマートフォンでペアリングが始まり、認証のためにコードを入れるよう要求されます。コードはNokia Steel HRの盤面にある液晶に表示されるので、そのまま入力。
Nokia Steel HRのアップデートが行われ……
完了したら分針と時針とアクティビティダイヤルのキャリブレーションを行います。時計の盤面を見ながら画面に表示されているダイヤルをスワイプして、指示された位置に合わせたら「次へ」をタップします。
これでスマートフォンとNokia Steel HRの連携は完了です。
◆実際使ってみた
1回の充電で最大25日間使用可能ということなので、開封後に100%まで充電し、そのまま一切充電しないまま、通知オプションを有効にして使いつづけてみました。すると、1週間の使用で電池の残量は84%となっていました。これなら確かに、充電は1カ月に1回でも十分な計算になります。Apple Watchなどの完全デジタルのスマートウォッチだとほぼ毎日の充電が必須となってしまうので、バッテリーを気にせず丸々1週間使い続けてもまったくバッテリー切れの心配がないというのは、それだけでかなり大きなメリットです。
ボタンを長押しすることで継続心拍数モードに移行、1秒ごとに測定が行われるようになります。継続心拍数モードに切り替えることで、トレーニング中の細かい心拍数変化もモニタリングできるようになります。
シリコンタイプはきゅっと手首に巻き付くので、心拍数や歩数を正確に計測でき、活動量計付き腕時計としては相性がとても良いのですが、ずっとつけ続けていると少し蒸れてしまうのが気になるところ。ただし実際につけていて、重さや分厚さが気になってしまうようなことはほとんどありませんでした。
アクティビティダイヤルの下には「5ATM」と5気圧防水機能が示されていました。防水の等級であるIPXでは何級に当たるのかは不明ですが、編集部員がうっかりつけたままシャワーを浴びた時は、操作に支障が見られたり不具合が生じたりといったことはありませんでした。
寝ている時につけていれば、睡眠時間、睡眠中の心拍数、また眠りの深さまで計測し、記録をつけてくれます。結果はアプリで確認することが可能。精度は思ったよりも高く、アプリにしっかり記録されているので、自分の睡眠の質を把握することができます。
またアラームを設定すると、Nokia Steel HRが振動して起こしてくれます。振動は腕に巻き付けていたら確実に気付ける程度の強さとなっています。ただし予約できるアラームが1つだけなので、アラームを複数セットしておきたくてもできないのが惜しいところでした。
Nokia Health Mateを利用している友人や家族を登録すれば、歩数を競うこともできます。今回36mmモデルと40mmモデルを編集部員2人が装着し、互いに1週間競争してみたところ、圧倒的な運動量の差が明らかになりました。誰かを見張り、誰かに見張られながらトレーニングしているという意識が強まってモチベーションが続くので、この機能はかなりアリ。
またNokia Steel HRを身につけてトレーニングをしまくるとアプリで実績が解除されます。例えば以下の実績は、左から「1日に4000歩歩いた」「1日に6000歩歩いた」「1日に8000歩歩いた」というもの。
◆まとめ
実際使ってみて、とにかく魅力的だったのはデザインと電池の持ちでした。アナログ時計をベースとしたシンプルなデザインは、何の操作もなく一目で時間が分かる上に、色んな服装にも合わせやすく、仕事とプライベートのどちらでも十分使うことができます。また充電が1カ月に1回程度で済むので、いちいち電池残量を気にする必要がないという点がメリットに感じました。アプリとの連携も簡単で、徒歩や睡眠などの行動を自動で判別して記録してくれるので、煩わしさをほとんど感じませんでした。自分の生活リズムやトレーニングをスマートウォッチで管理してみたいと考えている人にはおすすめです。
なお、Nokia Steel HRはAmazon.co.jpでも取り扱われており、40mmモデルが税込25407円、36mmモデルが22952円で以下のリンクから入手可能。各モデルとも、カラーはホワイトとブラックの2色から選ぶことができます。
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