家庭用コンセントで充電可能&オープンタイプでチョイ乗りOKの小型EV「BIRO」に乗ってみました
イタリアの小型EV「BIRO(ビロ)」が2017年4月26日に日本1号店となる「BIRO STORE Osaka」をオープンしました。オープンフレームの開放的でスタイリッシュなBIROは道交法上「ミニカー」扱いで、原付バイクの制限なしで原付バイク並みの維持費で普通自動車免許で運転OKとのこと。さっそく、超小型モビリティの乗り心地を試すべく、大阪の中心地を走行してみました。
BIRO Japan | 100%電動4輪パーソナルコミュータBirò
https://www.birojapan.com/
◆BIRO STORE Osaka訪問
小型EV「BIRO」の日本1号店となる「BIRO STORE Osaka」に到着。
住所は「大阪市北区梅田1-1-3-100」。大阪駅前第3ビルの北側にあります。
5坪とBIRO同様に小さなお店。
壁にはBIROの特長を描くポスター。
店内にはカウンターと椅子のみ。この小さなお店に、普段はBIROが展示されるとのことなので、いかにBIROがコンパクトなのかがよくわかります。
お店の前にオレンジとグリーンのBIROが展示されていました。
◆ドア付きの「ウィンター」モデル
オレンジのBIROはサイドドア付きの全天候対応型の「ウィンター」モデル。
ドアはポリカーボネート製で、前側にドアノブがある前開きタイプ。なお、ドアは簡単に脱着可能です。
BIROのサイズは、全長1740mm×全幅1030mm×全高1565mmで、最低地上高は190mm。バッテリーなしの車重は245kgと軽量です。48Vのブラシレスモーターを搭載し、定格出力は0.59kW(約0.8馬力)、最大出力は4kW(約5.4馬力)。
・着脱式バッテリー
EVのBIROのリチウムイオンバッテリーは、固定式だけでなく着脱式もあり。リアのロックを解除して……
ドアを開けると、グリップの付いたバッテリーが見えます。
サポートフレームを下ろして……
ぐいっと引っ張ると……
バッテリーが出てきました。
勢いよく飛び出さないように、ストッパーの段差がいくつか付いています。
バッテリーにはハンドルが内蔵されているので、楽々と運べます。
側面には「BIRO」のロゴ。バッテリーを外しておけば、盗難の危険性も減らせます。
また、シート下のスペースに充電器を入れて携行することも可能。着脱式バッテリーは、通常の100Vコンセントを使って約3時間で充電できるので、出先での「電欠」に悩む心配はなさそう。
もちろん着脱式バッテリーを搭載した状態のまま、リアから充電することも可能です。
◆オープン仕様の「サマー」モデル
・外観チェック
ドアのないオープンな「サマー」モデルを借りて試乗してみました。フレームとボンネットはライムグリーンカラー。ちなみにBIROは白・黒・緑の基本カラー以外にも、オプションで全99色の中からフレームとボンネットのカラーを選ぶことが可能です。
丸いフロントライトとウィンカーを搭載した、かなり愛らしいフロントマスク。ファションブランドDIESEL創業者一族のロッソ・ファミリーがBIROに資本参加しているとのことで、デザイン性の高さもうなずけます。
フロントウィンドウには1本式のワイパーを搭載。サイドがオープン状態ですが、雨の中でも走行できます。
さらに、ガラスルーフを開けて風を取り込むことで、さらに開放的な走行も可能。
抜群の開放感です。
リアウィンドウもチルト式に開閉可能。
ルーフから取り込んだ風はリアウインドウ下から抜けるデザインになっています。
リア回り。BIROはとにかくコンパクトなので、一時停車が極めて楽。ミニカー登録車両なので、原動機付スクーターと違い30km/hの速度制限も2段階右折義務もヘルメット装着義務もありません。さらに、車検もなければ車庫証明も不要。二輪免許は不要で、普通自動車免許で運転OKです。
リアタイヤは175幅。
テールランプやリフレクターも丸形です。
小径のステアリングホイール。奥に見える箱状の物体はBluetooth接続のスピーカー。ちなみに、中央のボタンはクラクションではなくダミーです。
センターメータを搭載。
車速だけでなくウィンカーやライト、バッテリー残量などを確認できます。
画像のスイッチを奥に倒すと「ドライブ」モード、中間位置が「準静止」モード、手前が後退するときに使う「バック」モードの3段切り替えとなっています。
BIROの最高速度が45km/h。坂道などでパワーが必要な場合は、画像の「BOOST」ボタンを押せば、約20秒間、トルクの大きなパワフルモードを使う事もできます。
丸いのが「ホーンボタン」で、右にあるのが上から順に「スクリーンの曇り除去スイッチ」と「モニターのモード切り替えスイッチ」。
BIROは電動なのでブレーキとアクセルのみの2ペダル。
サイドブレーキ(ハンドブレーキ)は助手席側にあります。
とはいえ、BIROはとてもコンパクトなので手を伸ばせばハンドブレーキに楽々手が届きます。
シートは2座ですが、日本の道交法上は1人乗り。なお、ミニカーにはシートベルト着用義務はありませんが、安全性を高めるため3点式のシートベルトを装備しています。
ヘッドレストも搭載。
シート後方にはわずかな物置用のスペース。傘を置くことは十分可能で、小さなカバンであればシート裏に置くこともOK。
Aピラーには助手席用のハンドル。ちなみに本国のイタリアでは2人乗りOK。
・乗ってみた
BIROはカードキーを採用。フロントガラスの「RFID」マークに……
カードキーを数秒かざしてインジケーターランプが点滅したら……
室内のカードケースにカードを収納すればOK。
センターメーターのモニターが動作すれば走り出す準備が完了。
スイッチを「ドライブ」モードにして、ハンドブレーキを手前に引いてロックを解除して前方に押し倒せば、いよいよ発進できます。
ということで、BIROで大阪のメインストリート御堂筋を走行する様子は以下のムービーから。交通の流れに乗ってスイスイ快適に走る様子が確認できます。
オープンタイプの小型EV「BIRO」で大阪のメインストリートを快走 - YouTube
BIROは軽量の車体&一人乗りのため、予想以上に快適に発進できます。サイドミラーも大型で、後方の視認性もなかなか良好。オープンとは言えフレームで囲われているせいか、大型車に囲まれる状況でも不安なく走行できました。
なお、実際の「疾走感」に近いのは、アクションカメラを胸に取り付けて撮影したムービーでした。
オープンタイプの小型EV「BIRO」をほぼ一人称目線でドライブする様子 - YouTube
小型モビリティ「BIRO」は、小型の車体の割には発進がスムーズで、最高速も45km/hなので、複数車線の道路でも交通の流れに乗ってスイスイ走ることができました。脱着式バッテリーなら2時間から4時間の充電で55キロメートル以上、固定式バッテリーなら3時間から6時間の充電で100キロメートル以上の連続走行が可能なので、チョイ乗りはもちろん通勤・通学にも耐えられそうな走行性能を持っています。
BIROはオープンタイプの「サマー」モデルが税別85万円、「ウィンター」モデルが税別110万円で、バッテリーが脱着式・固定式ともに税別40万円。また、オプションでフレームカラーが税別6万円、ボンネットカラーが税別3万円で変更可能。以下のページでBIROのカスタマイズ&オーダーが可能です。ただし、BIROはオーダーから1台1台手作りされるため、納車までに約5カ月かかる点には注意が必要です。
見積りシミュレーション&オーダー | BIRO Japan
https://www.birojapan.com/online_estimate
日本1号店となる「BIRO STORE Osaka」の他にも、半年以内に東京、名古屋に出店予定とのことです。
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