レビュー

電動バイクにも電動アシスト自転車にもなるハイブリッドバイク「GFR-02」試乗レビュー


スロットルをひねれば電動バイク、ペダルを漕げば電動自転車として使えるというバイク×自転車な「ハイブリッドバイク GFR-02」がモビリティ系ベンチャーのglafitから登場しました。動力はリチウムバッテリーのみという100%電動で、バイクモードでは最高時速30km/hを実現可能な上に重量はわずか20kg、さらには折りたたみもできるということなので、実際に乗ってみました。

GFR-02 | glafit | グラフィット
https://glafit.com/products/gfr/gfr-02/

GFR-02は2017年に登場した「GFR-01」の後継となる100%電動のハイブリッドバイク。バイクと自転車の機能を両方搭載している点が最大の特徴で、見た目的には自転車という感じ。


リチウムイオンバッテリーを搭載している胴体部分は太めですが、ハンドルやフレームは細め。自転車と異なるのは、バックミラーが存在するという点。


後部にはナンバープレートが付いています。分類は「第一種原動機付自転車(原付一種)」で、ナンバー登録や自賠責保険加入、ヘルメット着用、運転免許証の携帯などが必須。歩道や自転車専用道の走行はNGで、自転車モードでも車道のみ走行可能。


またがってみるとこんな感じです。折りたたみも可能なので、ホイールはかなり小さめ。


付属品はバッテリーの充電ケーブルと……


2種類のカギ。本体用と後輪錠用です。


ハンドルが以下。左右のミラーはそれぞれ取り外し可能。


右側にはスロットルレバーとハンドブレーキ、ディスプレイがついています。スロットルを手前にひねるとバイクモードとして走行できます。


真ん中の電源ボタンを押すとGFR-02が起動し、前照灯・尾灯・ディスプレイが点灯します。ディスプレイには上から現在の走行速度、各種メーター、走行モードの情報が表示されるほか、バッテリー残量も確認可能。1番上の四角形のマークのボタンを押すと、ディスプレイに表示されるメーターがオドメーター・トリップメーター・現在のバッテリーの電圧に切り替わります。


GFR-02は100%電動で、「M」ボタンで走行パワーの異なる「ECO」「MID」「HIGH」という3つのモードを切り替え可能。ECOはスロットルをひねっても反応せず、電動アシストも行わない普通の自転車と同等のモード。MIDとHIGHはスロットルをひねってバイクとして走行できる他、電動アシスト付き自転車としても運用できるモードですが、それぞれパワーが異なります。バイクモードにおけるMIDモードの最高速度は時速約10km、HIGHモードの最高速度は時速約30kmで、ペダルでこいだ際にも異なるパワーのアシストが得られます。なお、電源を入れた際は必ずECOモードで起動します。


左側にはハンドブレーキとウインカースイッチ、ホーンスイッチがついています。


ウインカースイッチとホーンスイッチはこんな感じ。ウインカースイッチは左右に動かすとカチッという音が鳴って固定され、ウインカーランプが点灯します。消灯するにはスイッチを手動で中央の位置に戻します。


前輪はこんな感じ。タイヤサイズは14インチ、適正空気圧は280kPaです。


ペダルと後輪はこんな感じ。前輪・後輪ともにディスクブレーキが採用され、泥よけが付けられています。なお、GFR-02は完全防水ではなく生活防水で、内部の電気回路が濡れた場合、あるいは道路が冠水した場合には故障する可能性があるとのこと。


後輪にはロックが搭載されており、ロックレバーの突起を押さえながらスライドすればタイヤにロックをかけることができます。なお、ロックをかけるとGFR-02の電源が強制的にオフになり、ロックを解除しない限り電源をオンにできません。


ロックを解除するには、後輪付近のカギ穴にカギを差し込むか……


指紋認証システム「Yubi Lock」を使用します。


後輪の左側にはスタンドがついています。


リチウムイオンバッテリーが搭載されている本体フレームはこんな感じ。


左側側面には充電用の穴が空いており、ここに充電ケーブルを差し込んで充電可能。なお、バッテリーだけを取り出すこともできます。


サドルはこんな感じ。


サドルとナンバープレートの間には、尾灯とウインカーランプが配置されています。


GFR-02を両手で抱えてみるとこんな感じ。重量は実測で約20kg、本体サイズは全長約1250mm、全幅約600mm、全高約950mmです。自転車よりは重いものの、原動機を積んだバイクよりは確実に軽い上に前後の重量配分が良いため、1人で持ち運びが可能です。


GFR-02は折り畳みが可能なので、実際に折り畳んでいきます。まずは、2つのミラーを内側に折り畳みます。


次に、サドルを1番下まで下げます。


そして、本体フレーム横のレバーを外し……


本体を横に折り畳んでいきます。


こんな感じになりました。


そして、最後にハンドル部分のレバーを外し……


ハンドルを縦に折り畳みます。


最終的にこんな感じになりました。サドルの軸と2つのタイヤで自立しています。この状態でのサイズは全長約650mm、全幅約450mm、全高約600mmです。折り畳みにかかった時間は1分ほどでした。


なお、本体を横に折り畳むと、フレームの中からバッテリーが取り出せるようになります。


バッテリーにはカギがかかっているので、バッテリー用のカギをフレーム下のシリンダーに入れて回します。


カギを外すとバッテリーがズズズっと引き抜けます。


引き抜いたバッテリーが以下。重量は1.8kg弱で、大きさは実測で長辺が約32cm、短辺が約4cm、高さが約8cmです。


電圧は36V、容量は9.6Ahです。


重量は実測で約1.8kg、大きさは実測で長辺が約32cm、短辺が約4cm、高さが約8cmです。


GFR-02はバッテリーを取り外して充電できるので、バイク本体を電源まで持って行く必要はありません。約3時間半のフル充電で約25kmの距離を走行できます。


実際に乗ってみます。GFR-02は第一種原動機付自転車扱いなので、乗車には「第一種原動機付自転車を運転可能な免許(普通免許など)」「ヘルメットの着用」が必須。走行の際は必ず車道を走る必要があり、バッテリー切れなどで灯火類が消灯した場合はペダルのみの走行でも走行不可となります。


最初はペダルをこがずにMIDモードとHIGHモードの違いを試すべく、同じ道を2つのモードで走ってみました。以下動画の左が最高速度が時速約10kmのMIDモード、右が最高速度が時速約30kmのHIGHモード、身体に取り付けたアクションカメラで撮影した映像です。

電動バイクにも電動アシスト自転車にもなるハイブリッドバイク「GFR-02」で、平坦な道を2種類の走行モードで走ってみた - YouTube


MIDモードの走行速度は時速14kmで、シティサイクル(いわゆるママチャリ)の平均的な走行速度と同じくらい。HIGHモードは最大時速32kmと原付並の速度でした。MIDモードでは速度が出ない代わりに安定感がありますが、HIGHモードでは速度が出る代わりに小径車特有の不安定さを感じ、知らない道を最高速度で走り続けるのには慣れが要る印象。MIDモードは走行開始から3秒ほど、HIGHモードは走行開始から10秒ほどで最高速度に達し、走行中にモードを切り替えることも可能です。


次に坂道をどのくらいのスピードで登れるのか試してみました。以下動画の左がMIDモード、右がHIGHモードでの走行です。

電動バイクにも電動アシスト自転車にもなるハイブリッドバイク「GFR-02」で、坂道を2種類の走行モードで走ってみた - YouTube


走行速度はMIDモードは時速11kmくらいで、HIGHモードは時速20kmくらい。MIDモードでは少し坂に負けそうな感じがあるものの、ペダルをこがずに登りきることが可能です。HIGHモードでも後ろにひっくり返るような心配はありません。


一方、電動自転車として使った場合、HIGHモードでの電動アシストはかなり強力で、楽々登坂が行えます。足を置く部分も自転車と同じペダルなので、「こぐ」という動作がかなりしっくりくるのもポイント。バッテリーが切れそうな場合でも、ECOモードを使えば普通の自転車と同じ感覚で走行することができます。


なお、原付一種から自転車に変身して自転車帯や歩道を走れるようにする新型機構「モビチェン」も2021年夏頃に登場予定。モビチェンはモーターをオフにすると同時にナンバープレートを完全に隠す機構で、警察庁の「ナンバーを隠している際は自転車として扱われる」という認可を受けているため、扱いを原付一種から自転車に変更できるという仕組みです。


GFR-02の価格は税込19万8000円で、記事作成時点では次回の予約販売を準備中とのことです。

GFR-02 | glafit | グラフィット
https://glafit.com/products/gfr/gfr-02/

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in レビュー,   乗り物,   動画, Posted by log1p_kr

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