紙のようにペラペラなのに熱を加えると固まる世界最高の強度を持つ新素材「BRAEÖN」

極めて軽く再加工も簡単なのに、熱を加えるとガチガチに固まり、鉄並の強度を持つようになる新素材「BRAEÖN」が市販化に向けて動き出しています。容易に形状を変えられるBRAEÖNがあれば、ありとあらゆる緊急時に対応できそうです。

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BRAEÖNがどんな樹脂素材なのかは以下のムービーを見れば分かります。

THE STRONGEST MOST ADAPTABLE MATERIAL IN THE WORLD - Braeön - YouTube

鉄やアルミニウムやグラスファイバーなど、強度に優れる素材はたくさんあります。

それらの素材よりもはるかに軽量なのに高い強度を持つのが、このリボン状に曲げられたポリマー材料「BRAEÖN」

開発元のBraeönいわく、「これまで発明された材料で、最も軽く、最も強く、最も柔軟な材料」だとのこと。

紙のようにペラペラのBRAEÖNを重ねて固めれば、2500ポンド(約1100キログラム)の重量に耐えられます。

山中でチェーンが切れた模様。

チェーンの輪っかにBRAEÖNを通して……

ぐるりと巻いて、ライターで加熱して樹脂を溶かします。

チェーンをBRAEÖNの輪っかでつなげると……

この状態で、雪道の中、大きな丸太を自動車で引っ張ってしまいました。

おなじくチェーンとチェーンをつないでいるBRAEÖNが引っ張っているのは……

コンクリートの塊。BRAEÖNのとてつもない引張強度を物語っています。

筋肉ムキムキの男性が引っ張ってもビクともしないBRAEÖN。

屈強な男性3人がかりでも歯が立ちません。

テープ状のBRAEÖNは……

ナイフでカットできるので、取り扱いは簡単。

ベルト代わりにすることもOK。

アイスホッケーのスティック先端にBRAEÖNを巻き付けている男性。なんと、折れたスティックのブレードをBRAEÖNで固定しています。

BRAEÖNでつないだスティックでパックを打ち付けて見事にシュートに成功しました。

ボートを牽引するベルトが切れても……

BRAEÖNがあればボートを楽々、引き上げられます。

ブーツのレースが切れたとしても……

「こより」のようにしたBRAEÖNがシューレース代わりになります。

3つで0.1オンス(約2.8グラム)以下の重さしかない棒状のBRAEÖNは……

フックのついた金属プレートを固定するためのリベットとして活用する模様。

ピックアップトラックを牽引するロープをつなぐフックを見事につなぎ留めました。

木にBRAEÖNを巻き付けて……

ライターであぶると……

犬をつなぎとめるロープに変身。どうあがいても犬は逃走できません。

木を切り倒せるチェーンソー。

BRAEÖNを貼り付けた木は……

切り倒すのに骨が折れそうです。

シート状のBRAEÖNはカ氏140度(約60度)のお湯に漬ければ……

柔らかくなります。また、一度固まっても熱を加えれば再び柔らかくなるので、形を整え直すことも可能です。

柔らかくなったBRAEÖNシートを手首に押しつければ……

簡易ギプスに早変わり。

BRAEÖNをプロテクターやマウスピース代わりにすることも可能です。

アーチェリーの弓をつないだり……

スキーのストックのグリップをカスタムメイドしたり……

ハンマーや……

ナイフのグリップにすることも可能です。

BRAEÖNは熱可塑性を持つポリマーと繊維からなる複合素材で、100％樹脂製だとのこと。60度のお湯だけでなくライター、ヒートガン、オーブンなどで加熱して加工することができます。現在は白色のみですが、製品化の際にはカラーを増やすことも検討中で、テープ状、シート状など形状も複数用意される予定です。

すでにBRAEÖNは製品化を目指してクラウドファンディングサイトKickstarterでプロジェクトを終えており、約7万5000ドル(約860万円)をゲットすることに成功しています。Kickstarterの出資者は、おおむね1フィート(約30センチメートル)あたり1ドル(約110円)でBRAEÖNを2017年5月にゲットできる見込み。BRAEÖNが量産化された場合の価格が大いに気になるところです。