日本でも投入された「Amazon Dash Button」をバラバラ分解レポート
ボタンをポチッと押すだけでいつもお気に入りのアイテムが自宅に届く「Amazon Dash Button」が2016年12月5日から日本でも提供開始されています。日本でも手に入るようになったDash Buttonをバラバラに分解した様子が公開されています。
New Amazon Dash Button Teardown (JK29LP) | Matthew Petroff
https://mpetroff.net/2016/07/new-amazon-dash-button-teardown-jk29lp/
Dash Buttonは手のひらに乗るぐらいのサイズで、対応する商品のデザインとボタンがひとつだけというシンプルな装置。黒い部分は壁掛け用のフックで、取り外すことが可能です。
裏面には、壁などに直接貼り付けるための水色の粘着シールが付いています。
表面の商品シールを外すと、ボタンだけのプレーンな表面が現れました。ケースは上下のパーツを超音波溶着してあるので、分解するにはこじ開ける必要があるとのこと。
中を開けると、基板と電源用のアルカリ乾電池が出てきました。さらに電池周辺の3本のねじを外すと、基板を取り外すことが可能です。ちなみに、この個体の乾電池には日本語が印字されていたようです。
乾電池を取り外したところ。実はこのDash Buttonは「第2世代」の設計で、初代では電源にリチウムイオン電池をハンダ付けしてありました。第2世代になって交換ができる、と言いたいところですが、そのためにはケースをこじ開けなければならないので、やはり電池の交換はできず、基本的には使い捨てになるとのこと。
ボタン側の基板には動作を制御するチップが実装されています。
第2世代Dash Buttonでは、全体を制御するマイクロコントローラーとして(PDF)Atmel ATSAMG55J19A-MU(U1)を採用。また、ワイヤレス通信用チップとして(PDF)Atmel ATWINC1500B(U19)、Bluetooth Low Energyチップの(PDF)Cypress CYBL10563-68FNXI(U22)、そして32MBメモリ(U15)を搭載しています。
裏面には、乾電池用の端子が直接ハンダ付けされています。
初代Dash Buttonの基板(下)と比較するとこんな感じ。基板のコーティングが緑色から青色に変更されているほか、実装されている部品の数も少し減っている様子。
新Dash Buttonはアルカリ乾電池を採用しており、電源の容量が減っています。ということで、新旧Dash Buttonの消費電力を比較したグラフがこちら。ボタンを押していない待機状態だと、新Dash Buttonの消費電力は2.0マイクロアンペア以下となっており、旧Dash Buttonよりも明確に減少しています。ボタン押下時には4.0マイクロアンペア程度に増加しますが、10秒程度で待機状態に戻り、消費電力を減らしていることがわかります。
この結果、旧Dash Buttonでは最大で250回程度の電池寿命だったところが、新Dash Buttonでは最大で500回程度まで使えることが予想されるとのこと。第2世代Dash Buttonは、設計の見直しにより省電力化が進められているようです。
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