Touch Bar搭載の新型「MacBook Pro」をiFixitがバラバラ分解、Touch Barの交換は非常に困難


新しいインターフェース「Touch Bar」を搭載してリニューアルされた新型「MacBook Pro」が2016年10月27日にAppleが開催したイベントの中で発表されました。新型MacBook ProはTouch Bar非搭載モデルも販売されており、そちらはリリース後間もなくiFixitにバラバラ分解されていたのですが、Touch Bar搭載モデルもついに分解され、その中身が明かされています。

MacBook Pro 13" Touch Bar Teardown - iFixit
https://www.ifixit.com/Teardown/MacBook+Pro+13-Inch+Touch+Bar+Teardown/73480

iFixitがMacBook ProのTouch Bar搭載13インチモデルを分解していく様子は以下のムービーでも見えます。

13" MacBook Pro (With Touchbar) Teardown Review! - YouTube


今回分解するのはMacBook ProのTouch Bar搭載13インチモデル。


分解するのは本体カラー・スペースグレイのMacBook Pro。


本体底面を見るとモデル番号は「A1706」となっており新型MacBook Proであることがわかります。


Touch Bar上にはなぜか「Nyan Cat」が表示されていました。


Touch Bar非搭載のMacBook Pro(右)とTouch Bar搭載モデル(左)を比較するとこんな感じ。


Touch Bar搭載モデル(下)はThunderbolt 3とUSB-Cが統合されたポートが2つ多く搭載されているのが特徴。


Touch Bar搭載モデル(下)とTouch Bar非搭載モデル(上)の底面を比較すると、Touch Bar搭載モデルは底面に通気口があるのがわかります。


まずは底面にあるApple独自規格のネジを外します。過去のMacBookの底面ネジは8本か10本が主流だったそうですが、新型MacBook Proは6本で過去最少のネジ数です。


底面を外した状態のTouch Bar搭載モデル。ファンが2つあり、筐体の左右端には通気口が存在しています。


それに対して底面を外した状態のTouch Bar非搭載モデルを見てみると、ファンは1つで筐体には通気口が見えません。


バッテリーとロジックボードをつなぐコネクタは新しくなりました。


ロジックボード上に存在する謎のコネクタ。iFixitは「このコネクタは回路とファームウェアの診断用のものでは?」としています。


側面近くにはヘッドフォンジャックモジュール。


各種コネクタを外し、トラックパッドのT5スクリューを外せば筐体からトラックパッドをスライドするように取り外せるようになります。これはTouch Bar非搭載モデル同様楽ちんとのこと。


トラックパッドの赤枠部分にはSTMicroelectronicsの「STM32F103VB」チップ、オレンジ枠部分にはBroadcom製のタッチコントローラー「BCM5976C1KUFBG」、黄枠部分にはMaxim製のアナログ-デジタル変換回路である「MAX11291ENX 」。


周辺機器を取り外してロジックボードを取り外します。


ロジックボードは左右対称な形をしており、ヒートシンクはネジで固定されているのでこんな感じで取り外し可能。


ロジックボードの赤枠部分にはIntelの「Intel Core i5-6267U」プロセッサとIntel Iris Graphics 550、オレンジ枠部分にIntelのThunderbolt 3コントローラーである「JHL6540」、黄枠部分にはSanDiskの「SDRQKBDC4 064G」という64GBのNANDフラッシュメモリ、緑枠部分にSamsungのDDR3 DRAM「K4E6E304EB-EGCE(2GB×4)」


さらに、水色枠部分にはTexas Instrumentsの「SN650839 66AL7XWGI」とSMCコントローラーの「LM4FS1EH」、青枠部分にはMurata/AppleのWi-Fiモジュール「339S00056」、紫枠部分には「R4432ACPE-GD-F」。


ロジックボードの裏側には赤枠部分にSanDiskの64GB NANDフラッシュメモリ「SDRQKBDC4」、オレンジ枠部分にはApple独自開発のApple T1チップである「APL1023 343S00137」、黄枠部分にはTexas Instrumentsの「TI CD3215C00 68C7QKW G1」、緑枠部分にはIntersilの「95828 HRTZ X630MRD」、水色枠部分にはApple製のものと思われる「338S00193-A1 16348HCI」、青枠部分にはWinBond製のSpiFlash「W25Q64FVZPIQ」、紫枠部分にはNXP製のNFCコントローラー「NXP-66V10」。


ロジックボード裏のApple T1チップはコレ。


他にも裏面には赤枠部分にPericomのHDMI 2.0とDisplayPort 1.2をスイッチするための「PI3W VR12612」、オレンジ枠部分にCirrus Logicのオーディオコーデック「CS42L83A」、黄枠部分にNational Semiconductor製の「66A82NU 48B1-004」、緑枠部分にTexas Instrumentsの「TPS51916」、水色部分にはTexas Instrumentsの「TMP513」、青枠部分にはFairchild SemiconductorのPMIC「FDMC7570S」、紫枠部分にはFairchild SemiconductorのPMIC「FDMC86106LZ」。


続いて新型MacBook ProのTouch Barに搭載されているTouch IDを取り外します。


Touch IDはこんな感じで外れます。


Touch IDの表面はサファイアガラスで覆われておりひっかき傷に強くなっています。


ロジックボードの端にあるUSB-Cモジュールを外し……


ファンも取り外します。


ファンは直径43mmで、Touch Bar非搭載モデルのファンよりも少しだけ小さいそう。ファンの羽根は従来のものよりも薄く、さまざまな間隔で並べられているので空気を静かに押し出すことが可能。


赤枠部分にスピーカーグリルがありますが、この直下にスピーカーが配置されているわけではありません。スピーカー本体はオレンジ枠部分に内蔵されています。


スピーカーグリルはこんな感じ。


これがスピーカー。接着剤でしっかり筐体部分に固定されています。


さらに、スピーカーの側には小さなサイズのスピーカーもさりげなく搭載されていました。


スピーカーを分解してわかったのは、Touch Bar非搭載モデルではネジで複数のパーツが固定されていたのですが、Touch Bar搭載モデルはより接着剤を使用したパーツの固定が増えているという点だそうです。


大量のネジが使用されている部分の裏側にTouch Barがあります。


P2ネジを外してTouch Bar用のロジックボードを取り外します。


Touch Bar用のロジックボードではSTMicroelectronicsの「32A 8628」を発見。


ロジックボードを外したら、Touch Barを温めて……


Touch Barの液晶パネルを取り外します。


Touch BarのコントローラーとしてBroadcomの「BCM5976TC1KUB6G」が搭載されていました。


Touch Barを取り外したあと。Touch Barはかなりもろくて取り外しの際は細心の注意が必要だそうです。


最後は5つのバッテリーセルを筐体から取り外します。バッテリー容量は合計で49.2Whと、Touch Bar非搭載モデルの54.5Whよりもさらに少なくなっています。


バッテリーセルとつながっている赤枠部分のボード上には「BQ20Z45-R1」。


というわけですべてのパーツを取り外すとこんな感じ。


分解難易度(数値が低いほど高難度)は、10段階中の「1」。その理由は、Touch Bar非搭載モデルと同じく「分解が困難なように独自仕様のネジを使用していること」「バッテリーの接着が強固であること」の他に、「プロセッサやRAM、フラッシュメモリがロジックボードに接合されている」「Touch Barの液晶を傷つけずに交換するのは不可能なレベル」「Touch Barセンサーは電源スイッチを兼ねており、T1チップとロジックボードも一緒になっています。なので、もしも電源スイッチが故障した場合、Appleに修理してもらうかロジックボードを丸ごと交換する必要がある」を挙げています。

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in ハードウェア,  動画, Posted by logu_ii