インタビュー

「ユーリ!!! on ICE」「僕だけがいない街」など日本アニメに造詣の深い「RWBY」スタッフにインタビュー


科学と魔法が同居し、人類・獣人・動物に加えてグリムと呼ばれるモンスターが存在する世界「レムナント」を舞台に、グリム討伐や治安維持を行うハンターを養成するビーコン・アカデミーに入学したルビー・ローズの、仲間たちと日々や成長を描く作品が「RWBY」です。3DCGアニメーションとして制作されていて、日本の声優陣によって吹替されたバージョンが作られ、現在Volume3が新宿ピカデリーほかで公開中です。

このRWBYを作ったRooster Teeth Animationから、監督のケリー・ショウクロスさん、プロデューサーで共同監督のグレイ・G・ハドックさん、共同監督と脚本を担当するマイルズ・ルナさんが来日したということで、いろいろお話をうかがってきました。

3DCGアニメ『RWBY』公式サイト
http://rwby.jp/

GIGAZINE(以下、G):
グレイさんのTwitterアカウントによると、来日して「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」で有名なあのスタジオカラーに行っていたと書いてありましたが、何か得るものはありましたか?

A dream come true to spend the afternoon at Studio Khara, meeting and learning from Hiroyasu Kobayashi and Dan Kanemitsu. #RTanimation #RWBY pic.twitter.com/4SdgxDxBIM

— Gray (@graymartigan)


共同監督/スーパーバイジングプロデューサー グレイ・G・ハドック(以下、グレイ):
すばらしいおもちゃをもらえました(笑) スタジオカラーを訪れたことはすごく貴重な経験で、僕たちはスタジオカラーの大ファンだったので、挨拶ができてとても光栄でした。加えて、3DCGへのアプローチなどの技術的な話も聞くことができてよかったです。


監督/脚本 ケリー・ショウクロス(以下、ケリー):
スタジオカラーの過去の作品にインスパイアされてきたので、今回訪問できたことがすごく印象的ですばらしい経験でした。


G:
他にもツイートを見ていくと、まんだらけゴールデン街木花咲耶姫を祀っている神社に行かれたようなのですが、どういう基準で行く場所を選んだのでしょうか?

ケリー:
アメリカにはそういう場所がないですから。壮観でしたが、同時に僕たちの懐が苦しくなりました(笑) 日本以外のお店では売っていないようなおもちゃや設定画集なども買えるということで訪れたんです。

G:
今回の日本に来た経験や、実際に見た知識は、「RWBY」などの作品に活かされていくものなのでしょうか?

共同監督/脚本 マイルズ・ルナ(以下、マイルズ):
もちろんです。僕たちは見てきた全てのことからインスピレーションを受けます。


ケリー:
購入した大量のおもちゃや設定画集からもインスパイアされますね。

グレイ:
僕の場合は「PSYCHO-PASS サイコパス」のドミネーターなどの小道具やキャラクターのフィギュアといった、僕の好きな作品のストーリーを思い起こすようなものを集めて、インスピレーションを受けています。他にも、設定画集を読むと作品に対するスタッフの考え方が分かりますし、3人とも音楽CDを集めるのが好きなのでアニメのサウンドトラックを作業中に聞いています。

G:
Twitterでは「ユーリ!!! on ICE」のポスターの前で3人がポーズを決めていたり、「文豪ストレイドッグス」のポーズを決めていたりしました。ここ最近の日本のアニメでお気に入りのタイトルは何ですか?

It's #FANSERVICE !!! On Ice! pic.twitter.com/Uuyy7k5r0b

— Gray (@graymartigan)

Bungo Gray Dogs. #FanService pic.twitter.com/Kc9DrH0U9v

— Gray (@graymartigan)


グレイ:
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の子どもたちが好きです。

ケリー:
僕は「終末のイゼッタ」が好きです。巨大な対戦車ライフルが素晴らしいです。

グレイ:
2016年初頭は、3人とも「僕だけがいない街」にハマっていました。毎週本当に見るのが楽しくて、「誰が犯人なのか」「一体何が起こっているのか」など3人で意見を言い合っていました。「僕だけがいない街」は「ストーリーテリングなアニメ」の良い例で、欧米では見られないものです。なぜかというと、キャラクター主導の物語であり、特別なエフェクトを必要とせず、ファンタジーものではなく、メカや魔法、激しい戦闘などのシーンもなく、そしてビジュアルがとても繊細です。これを欧米でやろうとすると「なぜ実写のようなアニメを作るのか?」と言われて、アメリカだったら普通は実写で作られるところです。それなのに、日本ではアニメになっているということがすごく面白いです。


G:
なるほど。

グレイ:
今回、日本に来る飛行機の中で「君の名は。」を見て、本当に夜更かしになりました。「アクションシーンが好きだ」ということは誤解しないでほしいのですが、日本のアニメは派手なシーンを除いてキャラクターやストーリーにフォーカスしているところが印象的です。

マイルズ:
「ユーリ!!! on ICE」は、こんなにハマると思っていなかったのですが、本当にすばらしくて驚きでした。カツ丼を食べてみたくなりました(笑)

グレイ:
「RWBY」チームの女性スタッフは「ハイキュー!!」などのスポーツものアニメが好きなのですが、僕たち男性陣があまりスポーツアニメを見ないので、うんざりしていたみたいです(笑) でも「ユーリ!!! on ICE」を見てみて、女性が好きなアニメだけれどもキャラクターにフォーカスしていてそこにドラマがあったので、こういった作品も見た方が良いなと思いました。


G:
「RWBY」を作り始めたころはスタッフの数は10名ちょっとで、2015年11月に行われたインタビューの時点でRooster Teeth全体に140名ほどが在籍していたということなのですが、現在はどれぐらいの人数なのですか?また、そのうち「RWBY」に携わっているのは何名ぐらいですか?

グレイ:
スタートしたときは20名ほどで、2012年ごろに30名~40名ぐらいになりました。今はRooster Teeth全体で250名ほどが在籍し、そのうちアニメーション部門であるRooster Teeth Animationが100名ほどです。「RWBY」制作に携わっているのは約80名ですね。会社がこれだけ急成長を遂げたのは僕たちにとっても驚きでした。ちなみに、アニメーション部門はつい先日、新しいビルに引っ越したところです。2年前に会社全体で引っ越しをしたのですが、今はアニメーション部門単体で2年前の会社全体の規模よりも大きくなってしまったんです。

Moving Out!
http://roosterteeth.com/episode/rt-life-2016-moving-out

G:
「RWBY」の場合、主にどの部門のスタッフを増やしていったのでしょうか。

ケリー:
設立当時のVolume 1を作っているときというのは、バーチャルヒューマンチーム、カメラチーム、脚本チームなどのチームはありませんでした。しかし制作を続けていくにつれて、やはりアニメーション部門を拡張していくひとつの方法としてそういうチームを増やしていかなければいけないということで、重点的に増やしていきました。

G:
増やす際の採用基準はどう考えていったのでしょうか。

グレイ:
答えは簡単で、重きを置いている主な採用基準が2つあります。1つは「何かに秀でているか?」、もう1つは「チームとして皆で働いていけるか?」です。

G:
なるほど。

グレイ:
最初に応募者から送られてくるポートフォリオやデモビデオを見て、応募者を評価します。ポートフォリオやデモビデオが気に入ったら、次に応募者に連絡を取ったり、彼らのバックグラウンドについて調べたりします。そうして採用していったので、アニメーション部門には性別も出身国もさまざまなスタッフが集まっています。応募者の中には学校を卒業したばかりの人もいれば、学校に行ったことがなく専門的な部分の勉強をしたことがない人もいますが、その人たちとオンラインで会話してみて気に入ったら採用します。

ケリー:
経歴は重要ではありません。

G:
なるほど。

グレイ:
最近の面白い傾向として、Rooster Teethの作品のファンを雇うことがしょっちゅう起こっています。「RWBY」をはじめとしたRooster Teethの作品のファンアートが送られてきて、それを見て「絵が気に入ったからここで働かない?」と声を掛けることもあるんです。

G:
すごいですね。

グレイ:
まだRooster Teethに入っていないアニメーターの人たちが、「RWBY」のアクションシーンにインスパイアされてアニメーションを制作して、そのアニメーションを見てお誘いすることもあります。

G:
ちなみにお三方はどうやってRooster Teethのメンバーになったのでしょうか?

ケリー:
僕の場合は高校在学時に興味のある業界で働いている人を探すというプログラムがありました。そのプログラムでRooster Teethの創設者であるバーニー・バーンズを見つけて連絡を取り、インターンシップの様な形で働くようになりました。日本でもあると思うのですが、高校なのでインターンシップというよりはメンターシップのような感じでしたね。

G:
そんなことがあったんですね。

マイルズ:
Rooster Teethはアニメーション部門の他に実写部門もあるのですが、僕は実写部門のブランドンというスタッフに大学時代に出会って、ボランティアで何度か働いていたところ、ブランドンの紹介でインターンシップとして働くことになり、こうして今に至ります。

G:
なるほど。

グレイ:
僕はいい仕事をずっと探していて、実はRooster Teethが3番目の職場なんです(笑) 僕は常にストーリーテリングに関わる仕事に就きたいと考えていました。でも大学卒業後は長年ソフトウェアエンジニアとして働いていて、夜間や週末に演劇などに参加していたのですが、「これはクリエイティブな仕事ではない」ということでフラストレーションが溜まっていました。結局はソフトウェアエンジニアの仕事を辞めて、フリーランスでしばらく制作現場に携わっていたところ、Rooster Teethから電話がかかってきて、ここで今こうしています。

G:
おお、すごい。

グレイ:
以前の仕事の経験が結果的に役に立ってRooster Teethで働いているというのは奇妙ですがいいことです。3人の共通点は、今までと全く違った仕事ができていることです。会社にはいろいろな仕事に携わることができるジェネラリスト、何でも屋がたくさんいます。最初は小さいタスクから始まり、どんどん自分が興味をもっている方向の大きな仕事をすることができます。

G:
みなさん、肩書きが「監督」「共同監督」となっていますが、「RWBY」においてそれぞれどのような役割を果たしておられるのでしょうか。

グレイ:
今はケリーがメインの監督を務めています。Volume 1とVolume 2は亡くなったモンティ・オウム氏とケリーが共同監督でしたが、Volume 3からはケリーが単独で監督を務めています。


G:
そういうことなんですね。

ケリー:
共同監督は仕事のアシスタントで、マイルズは音響監督の仕事を助けてくれています。グレイには、アニメーションの仕上げや、映像と音声の合成など、最終的な段階のものを助けてもらっています。

G:
作品の制作にあたっては人材も時間も予算も限られる中で、監督として厳しい決断に迫られる時もあると思います。作品のクオリティを高めつつも、時間の都合もあるのでどこかでOKを出さなければならなくなりますが、バランスはどのようにして見極めていますか?

グレイ:
本当に「時間との戦い」というのはずっと変わらないですね(苦笑)

ケリー:
マイルズと僕にとっての一番のチャレンジは、作品のクオリティを上げ続けることです。予算と時間が限られる中でも作品の価値を上げたいと考えていて、自分たちを甘やかしたくないんです。

グレイ:
実際に「RWBY」がどんどん拡大するにつれて、Rooster Teethから「RWBY」にリソースを割いてもらえるようになっています。

G:
「RWBY」は大体1年のスパンで作っているように見えますが、通常の3DCGアニメーションに比べて、「RWBY」の制作で困難な部分はどこなのでしょうか?

マイルズ:
「RWBY」は1期を1年で作っているように見えますが、実際には半年で作り上げていて、残りの半年は他の作品に取り組んでいます。

G:
そうだったんですね……。

マイルズ:
制作時間はとても短いです。特にVolume 3の長さを見てもらえれば、どれだけ短期間でああいうものを作っているのかが分かると思います。アニメーションチームは常に柔軟さを保つ必要があります。なぜなら、「RWBY」の他に制作に携わる作品はアニメだけではないですし、アニメであってもスタイルが異なる場合があるためです。「RWBY」と他の作品の制作を行き来してスタイルを切り替えるのは難しいのですが、常に新鮮な気持ちでいられるので、1年を通してずっと同じものを作り続けるよりは楽しいです。

グレイ:
そのためチームの規模が過去数年でどんどん大きくなっています。3時間の作品を1カ月で作るためにこれだけの人数のスタッフをサポートしなければならない、と常に考えています。でも、制作が終わったらたくさん寝ています(笑)

G:
脚本について質問です。書いていると必ず「詰まる」ときがあると思うのですが、そのようなときにはどうやって前に進むのでしょうか?

マイルズ:
もしその答えを僕たちが知っているならば、僕たちはもっと健康的ですよ(笑)

ケリー:
よく試している解決策は、執筆中のシーンについてチームの他のスタッフに話すことです。会話からインスピレーションを得ることもありますし、他には「今日はもう帰って寝よう」と寝て翌日取りかかることもあります。翌週まで放置して仕事から離れるということもあり、思いがけないタイミングで「あっ!」とアイデアを思いつくこともあります。

マイルズ:
インスピレーションやモチベーションをよく得ているのは、作品の過去の回を見返した時や、インターネット上のファンアートを見たりした時です。アイデアが出ない時は、ケリーが時々僕に「ちょっと散歩してこいよ」と言ってくれることもあります。あとはシャワーを浴びている時にアイデアが浮かんでくることが度々ありますが、シャワーを長時間浴びるのは地球環境と僕宛の電気料金請求書にとってよくないなと思っています(笑)

G:
なるほど。ストーリーテリングについて、脚本はどのようなやり方で仕上げていくのでしょうか?例えば、最初と最後のシーンをまず書いてから間を埋めていくであるとか、最初から最後まで時系列で書いていくであるとか、そういういろいろなスタイルがあると思うのですが。

マイルズ:
最初に「どんな物語にするか」というところから考えはじめるのが基本です。物語中にどのような大事なイベントが起きるのかということを点で考えることもあります。また、キャラクターがどのように成長するかという軸で考えることもありますね。

ケリー:
そういう要素をパズルのように組み合わせて、「これは前の方に持ってきて、これは後ろにしよう」と順番を変えることもあるし、あとは何年も自分の中で温めてきたものを「よし、今回のVolumeで出そう」と思ったりもします。

G:
RWBYを支えているコミュニティについて、Volume 1の最初の頃と、現在のVolume 4にまで至っている中でどのような変化がありましたか?

マイルズ:
想像できないぐらいのスピードで成長して驚いています。

グレイ:
細かく正確な数値を集計したことはありませんが、ファンの性別や年齢などは幅広いと思います。僕たちが想像していたよりも視聴者の年齢がどんどん若くなっている印象があり、幅がさらに広くなっています。今回のVolume 3ではシリアスなシーンがいろいろあったと思うのですが、そういったシーンを今後どう見せていくかがチャレンジだなと感じていますね。ファンに伝えないといけないのは、これからどんどん「RWBY」は変化していくし規模も大きくなっていくので「準備していてください」ということです。コンベンションやイベント、フェスティバルに行くと感じるのは、幼い兄弟であったり、ベビーシッターや両親に連れられた7~8歳ぐらいの子どもであったり、非常に若いファンがいることです。その子たちがペニーなどの「RWBY」のキャラクターのコスプレをしてるのを見かけたら、親をこっそりと呼んで「お母さん、『RWBY』を子どもに見せる前に、先にお母さんが『RWBY』を見てから、子どもに見せるかどうか決めてください」と注意します(笑) というのも、ペニーには今後大変な運命が待っているためです。スピンオフシリーズの「RWBY Chibi」を作ったところ、視聴者はコメディを求めていたり、キャラクターを死なせてほしくないと考えていたりするので、若い人たちに向けたコンテンツについて考えていかないといけないと思っています。


G:
日本の企業はファンコミュニティへの関わりがうまくできないことが多々あると思います。今までの運営の中で分かってきた、コミュニティへの関わりで特に気をつけている点、あるいはコツは何かありますか?

グレイ:
ファンとコミュニティに関わっていいなと思うことの1つは、彼らを見ていると自分たちのモチベーションになるということです。作品の制作中や発表する際にコミュニティと活発に関わりを持つことで彼らのリアクションを見て自分たちがその影響を受けるので、すごくいいところだと思います。例えば長編映画は何年もかけて作るわけですが、そのときのファンとの関わりというのはもちろんなくて、一度映画をリリースしてしまうと、ファンの反応がどうであれ、リリース後はその映画に対してどうすることもできないじゃないですか。そういった面で「RWBY」は舞台劇に似ていて、目の前のファンからすぐに反応が返ってきます。

G:
なるほど。

マイルズ:
ファンとの距離が近いことによってネガティブな要素もあり、常に視聴者と面と向かって視聴者がどんな人かを知ることで、作品作りに対してプレッシャーを感じてしまうことがあります。もちろん僕たちは常にいい作品を作ろうと努力していますが、視聴者をがっかりさせてしまうこともあります。でも、プレッシャーを受けることはいいアニメを作ることにつながるので、いいことかなと思います。


グレイ:
視聴者が怒ったり泣いたりする悲しくなったりするような、物語作りが難しいパートを見せるというのはリスクがあり、コミュニティのリアクションを見るのはつらいものです。しかし、リアクションを見て今後のストーリーを変更していくのはいいと思っていなくて、そのコミュニティに対して神経質になりすぎるのはよくないなと思っています。

G:
Rooster Teethの公式サイトを見ると、無料メンバー登録をすることで「RWBY」の最新話が一足先に見られるようになっていて、さらに広告が消えたりする月4.99ドルの「FIRST」、さらに高機能で特典も多い月34.00ドルの「Double Gold」がありますが、実際にコミュニティの無料メンバーと有料メンバーの比率はどれぐらいなのでしょうか?

グレイ:
バックで働いてくれている人たちががんばってくれているおかげで、僕たちはそのビジネスサイドにあまり関わりを持たなくていいので、あまり詳しくはありません。比率は分かりませんが、「RWBY」のおかげでアカウントが増えてRooster Teeth作品の新しい視聴者が増えているので、ありがたいことだと思っています。有料会員は無料会員よりも4日前に作品を見ることができますし、有料会員は他にもスペシャルインタビューであるとか、ライブ放送のインタビューにもアクセスすることができます。「RWBY」の制作はいまだそういった有料会員に大きく依存しているので、何かスペシャルな特権を与えないといけません。作品を公開してから最初の24時間は有料会員だけが作品を見ることができて、公開から1週間はコミュニティのメンバーのみ見ることができます。1週間後にYouTubeなど他のプラットフォームで無料で見ることができます。視聴者みんなにハッピーになってもらうために僕たちは常に努めているのですが……(笑)

G:
「RWBY」を作る上でお三方が最も大事にしている点、最も表現しようと努力している点、すなわちコアになっているのは何だと考えていますか?

マイルズ:
僕は物語で最も重要視するべきなのは「キャラクター描写」だと考えています。キャラクターたちを好きになって、物語の難しい局面でキャラクターがどのように動くのかを見ます。キャラクターは困難を乗り越えてヒーローになることもあるし、悪者になることもあります。これがストーリーテリングの面白さのひとつだと思っています。

ケリー:
ストーリーを作る上で一番大事なのは「人々に何らかの感情を持ってもらうこと」だと考えています。「RWBY」を見てジョークで笑ったり、戦闘シーンを見て格好いいと思ったり、もしくは自分の好きなキャラクターが死んでしまって泣いたりとか、そういう感情に影響を与えるのが一番大事だと思っていて、それがエンターテインメントの醍醐味だと思います。

グレイ:
基本的にケリーとマイルズの言ったことは僕の目指していることでもあるのですが、僕が一番大事にしているのはキャラクター描写とアクションシーンのバランスをどうするかということです。「アクションシーンをもっと増やせ」というような依頼もあるのですが、キャラクターに魅力を持たさなければ、結果的にアクションシーンに入り込めないので、そのバランスが一番大事だと思いますね。

G:
本日はありがとうございました。

「RWBY」Volume3の劇場上映は12月16日まで。まだ間に合います。

RWBY VOLUME3<日本語吹替版> 予告編 - YouTube

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