「21世紀で最も偉大な映画」を作ったデヴィッド・リンチ監督に偉大なアイデアはどこから来るのかを聞く
カルト的人気を誇るTVドラマシリーズ「ツイン・ピークス」をはじめ、21世紀で最も偉大な映画の第一位に選ばれた「マルホランド・ドライブ」や、「エレファント・マン」「ワイルド・アット・ハート」といった作品で「鬼才」とも称されるデヴィッド・リンチ監督は、他の人が思いつかない奇抜なアイディアを次々に作品化していることで知られています。そんなリンチ監督に「アイデアはどこから来るのか?」と訊いたムービーが公開されています。
David Lynch on Where Great Ideas Come From on Vimeo
「私たちがやることは全て『アイデア』から始まる。アイデアがなかったら、何をやったら良いのかわからなくなる」というリンチ監督の言葉で始まるムービー。
アイデアとは「魚」のようなものである、と語るリンチ監督。「魚は自分で作るものではなく、『つかまえる』ものだ」
「アイデアを求めることは、魚が泳ぐ水の中に耳を沈めるようなものだ」
「アイデアは、白昼夢の中でつかまえられることもあれば……」
「ある特定の『場所』でつかまえられることもある。あなたが『場所』でアイデアをつかまえるタイプだということであれば、どんどん外に出て旅に出るなどして場所を探さないといけない」
「街を歩いているときに、道路脇にたまった水たまりを目にした時にも、アイデアが生まれることはあるものだ」
「私はそれをよく『パズルを組み合わせて映画全体を作り上げる、別の部屋にいる男がいる』と話すことがある」
「その男は、パズルの一片をポイッと放り投げる」
「最初は抽象的すぎて何が何だかよくわからないのだが……」
「パズルの断片が増えるにつれ、次第に形を表すようになる」
「そして最終的に1つの形ができあがるというわけだ」
「多くの芸術家が『苦しみが重要だ』と言うが、実際には、どのような苦しみであってもそれは創造性のフローを奪ってしまう」
「例えば、ゴッホが絵を描くときにいつも下痢に悩まされていたとしよう」
「きっとその結果は良いものにはならなかっただろう」
「一連の流れの中で、幸福というものが非常に重要だ」
「それはまさに人生そのものであり、創造性のフローが流れている状態であれば、アイデアをつかみ上げることは簡単になる」
「そうなれば、あなたはつまらない作業から脱却することができるようになり、素晴らしい出来事が起こる特別な『場所』へと導かれるだろう」
「何億、何兆というアイデアがそこにあって、すくい上げられることを待ってブクブクと泡立っている場所のことだ」
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