Googleが「Google Apps for Work」を「G Suite」に一新、新機能登場
Gmail・Googleドライブ・Googleドキュメント・Googleハングアウト・Googleカレンダーといったウェブアプリケーションで構成された企業向けスイート「Google Apps for Work(Google Apps)」が、「G Suite」へと一新されました。これは、現地時間2016年9月29日に行われたイベントの中で、Google Cloudのシニアバイスプレジデントであるダイアン・グリーン氏が発表したもの。
すでに、日本語版の「Google Apps for Work」のサイトも「G Suite」へとリニューアル済みです。
G Suite - Google のクラウド型グループウェア
https://gsuite.google.co.jp/
Google Cloud Japan 公式ブログ: G Suite のご紹介 All together now.
https://cloud-ja.googleblog.com/2016/09/g-suite-all-together-now.html
コンセプトを理解してもらうための作品がいくつかが作られています。1つめはMatt Blease氏による「All together now」。3つの塔にはしごやスロープなどが次々と登場。「チームワークの活発化、業務の効率化を通じ、組織間連携を促進することで、企業の成長速度を加速し、成果につながるように強力に支援」するというG Suiteの姿を示した作品のようです。
これはJosh Cochran氏の「Great ideas happen outside the office」。アイデアが思いがけないところからやってくることを示しています。
Jean Jullien氏の「Meet face to face in any place」も、まったく別の場所で仕事をしている人同士がどこにいてもG Suiteを通じて会えるということを表現しています。
最後は「Introducing G Suite」。具体的に「このアプリケーションを使えばこういう仕事ができます」ということを説明するのではなく、G Suiteがビジネスをどう助けてくれるのかということをプレゼンするような内容となっています。
Introducing G Suite - YouTube
ちなみに、G Suiteへの一新に合わせて、新機能も追加されています。
1つは、Googleドライブの「Quick Access」。ファイル検索を行った時に、目的のファイルへの到達が平均してこれまでにかかっていた時間の半分になります。これは、機械学習によってどのファイルが検索されるかをタイピング前に「先読み」し、その結果を画面上部に表示するため。
続いての新機能は、Googleカレンダーの「Smart Scheduling」。ユーザーの選択やその他の洞察から、人工知能が、ミーティングの時間や利用可能な部屋を提案してくれます。すでにAndroid版には導入されていて、iOS版もまもなく導入予定、2016年の年末にはウェブ版にも導入される予定です。
さらに、Googleスプレッドシートには「Explore」機能が追加されます。自然言語で質問を入力すると、ソフトウェア側で自然言語処理が行われ、入力内容がシートに入れるべき形式に変換されて即座に出力されます。担当者によると、スプレッドシートの利用者のうち3分の1は式がどのように作用するかを理解していないため、式のことがわからなくても、自然言語を使って入力するだけで、いろいろな値を引き出せるようにしたとのこと。
この「Explore」機能はGoogleドキュメント、Googleプレゼンテーションにも導入され、文書に入れるべき関連資料や、挿入すべき画像を提案してくれるそうです。
もう1つ、Googleドライブに「Team Drive」という機能も追加されます。従来、Googleドライブは個々人がそれぞれにファイルを管理し、他のユーザーと共有したい時にはファイルやフォルダーに対して共有設定を行う必要がありましたが、Team Driveは最初からチームでの利用が前提で、クラウドストレージスペースを共有することができます。
Team Driveは現在、アーリー・アダプター・プログラム参加者のみが利用可能です。
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