非Apple純正品の激安ACアダプターはコスト&安全性をカットしているので簡単に火花が飛ぶ
Apple純正の充電器は高品質ですが価格が高いことで知られています。そこで、安いサードパーティ品を試す人が後を絶たないわけですが、MacBook用の激安充電器を購入したユーザーから「いとも簡単に火花が飛び散る」という報告が上がっています。
Lacking safety features, cheap MacBook chargers create big sparks
http://www.righto.com/2016/09/why-you-shouldnt-use-cheap-macbook.html
分解マニアのケン・シリフさんは、これまでにも本物そっくりのMacBook用充電アダプターを分解して、その粗悪な品質と内部構造に潜む危険性を自身のブログ上で知らしめてきました。
本物そっくりの偽物「MacBook充電器」の危険な内部はこうなっている - GIGAZINE
ちなみにシリフさんはApple純正の充電アダプターも分解しており、その緻密な構造についても紹介しています。
MacBookのApple純正ACアダプターの構造はどうなっているのか分解して確認 - GIGAZINE
そのシリフさんが、新たにeBayでMacBook用の激安サードパーティ充電器を購入したとのこと。Apple純正の充電器が79ドル(約8000円)なのに対して、このサードパーティ品は15ドル(約1500円)で購入したそうで、激安具合からその品質は推して知るべし、というわけです。
これが激安のMacBook用充電器。「Apple製品」をうたう偽物ではなく、単に「ACアダプター」という製品だそうです。
シリフさんは分解する以前に、充電する接点にクリップを当てるという実験を敢行。結果は以下の通り、ショート防止機構のない激安品は、クリップを当てると火花を上げることが判明したとのこと。
ちなみにApple純正品だとこんな感じ。火花は上がりません。
ということで激安品を分解したシリフさんは内部構造を公開。写真の左が激安品で右がApple純正品で、シリフさんいわく「激安品は可能な限りの部品を省略している」とのこと。
基板の裏面を比べても違いは明らか。Apple純正品が100µA・0.6Vで充電し始め正常な動作が確認されてから出力を上げる安全な構造を持つのに対して、激安品は20V・85Wという「全力」で充電し始めるとのこと。このため容易にショートしてしまうそうです。
シリフさんは、「激安品はたしかにお金の節約に役立ちますが、多くの場合、安全機能の省略によってコストカットを実現しているので、ユーザーとコンピューターを危険にさらします。決して偽物を買ってはダメで、もしも純正品を買えないという場合であっても、せめて名の知れたメーカーの充電器を購入するべきです」とアドバイスしています。
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