Googleの優秀なチームを分析して見えてきた「優れたチームを作っている要因」とは?

By Steven Zwerink

優れた結果を残すチーム、意見が違ってばかりで何も前に進まないチームなど、世の中にはさまざまなチームの在り方が存在していますが、Googleが社内のチームを分析した結果からは、優れたチームに必ず備わっているといってよい特長が浮き彫りになってきているそうです。

What Google Learned From Its Quest to Build the Perfect Team - NYTimes.com
http://mobile.nytimes.com/2016/02/28/magazine/what-google-learned-from-its-quest-to-build-the-perfect-team.html

Google Finds That Successful Teams Are About Norms Not Just Smarts | Hunter Walk
https://hunterwalk.com/2016/09/03/google-finds-that-successful-teams-are-about-norms-not-just-smarts/

◆チームを成功に導く「行動規範」の存在
全世界で5万人以上の従業員を抱え、インターネットの世界で強力な存在感を示しているGoogleでは、数多くの優秀な人材がチームを組織して仕事を行っています。これまで、Googleがめざましい成功を収めてきたのは、優れた人材を集めてきたからだとも考えられてきましたが、どうやら実際にはほかの理由が存在しているようです。

組織の生産性を高めることを目的に、GoogleのPeople Analytics Operation(人材分析部門)は2012年から労働を改革するプロジェクト「Project Aristotle (プロジェクト・アリストテレス)」を実施しました。優れた結果を残すチームには何らかの特長があるはずで、それが何かを突き止めることを目指していたプロジェクトですが、その結果は意外なものでした。

部門の長でプロジェクトをまとめるAbeer Dubey氏は、「私たちは合計で180個のチームを調査しました。非常に多くのデータが集まりましたが、そこからは成功に必要な特定の性格・スキル・人物の背景などが違いを生むことを示すものは何も見つかりませんでした。つまり、『誰をチームに入れるか』は大きな問題ではないと言うことがわかりました」と、優れた人を集めることが必ずしも成功に結びつくとは限らないという事実を明らかにしたのです。

By Steven Zwerink

その代わりに浮き彫りになってきたのが、チーム全体がどのように行動し、機能するのかを定めた「行動規範」の存在だったといいます。事実、1つのことをうまく成し遂げるチームはほかの仕事でも成功する傾向にあり、逆に失敗が多いチームはどんな仕事をしてもうまく行かないことが多かったとのこと。そしてプロジェクトを進めた調査チームは、「良いチーム」と「うまく機能しないチーム」で大きく異なるのは、「チームメイト同士がお互いに対してどのように接しているか」という点であることを見いだすことに。

ここで挙げられる「行動規範」とは、文字で書かれたものというよりもチーム内に存在している「不文律」や「文化」のようなものであるとのこと。他人の行動に対して足の引っ張り合いばかりが行われ、リーダーが何の手だても取れていないチームが存在します。その一方で別のチームでは何か問題が起こっても状況をうまくとりまとめ、当事者同士がそれぞれ平等に意見を述べることができるチームがあるなど、チームに備わっている「空気」のようなものが雰囲気に大きな影響を与え、ひいてはその「空気」がチームとしてのパフォーマンスに影響を与えていることが徐々に浮き彫りになってきたそうです。

By Steven Zwerink

研究を進めることで、「行動規範」がしっかりしているチームは、その行動規範によってグループ全体の「集団知」が向上されていることが明らかになってきたといいます。逆に、いくら個人の資質が優れた人材を集めていたとしても、行動規範が備わっていないチームは目立った結果を挙げることはできないというのが、このプロジェクトでは明らかになってきたとのこと。

◆優れたチームに共通してみられる「2つの特長」とは?
調査チームは、優れたチームには次の2つの共通点が見いだせることを明らかにしています。その1つは、「各メンバーがそれぞれ対等の立場で発言できる環境がある」ことで、誰かが一方的な立場に立つのではなく、「発言ターンが平等にメンバー間に分配されている」状態にあること。

そしてもう1つは、「優れたチームは全て高い社会的共感性を持っている」ということだそうです。堅苦しい言い回しですが、これを簡単に言い換えると、優れたチームのメンバーは、お互いの声のトーンや顔色、非言語的なサインから相手がいまどのように思っているのかをくみ取る能力を持っている、ということ。

調査チームはこのように、優れたチームに必要なのは優れた人材を集めるということだけではなく、人間同士がチームとして集団で行動する際に必要な「共感力」であることを示しています。どの組織にとっても特効薬としてすぐに効果を発揮する内容ではないのかもしれませんが、長い目で見てチームを成功に導く重要な指針ととして頭の片隅に置いておくべき要素といえそうです。

By Steven Zwerink

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