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飛行機と飛行船の特徴を兼ね備えた世界最大の航空機「Airlander 10」が初飛行を遂げる


超大型ジェット旅客機より大きい世界最大のハイブリッド航空機「Airlander 10」が、イギリス・ベッドフォードシャー州のカーディントン飛行場で初の飛行テストに成功しました。

Airlander 10: Maiden flight at last for longest aircraft - BBC News
http://www.bbc.com/news/uk-england-beds-bucks-herts-37111527


Airlander 10: is this the dawning of a new age of the airship? | World news | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2016/aug/17/airlander-10-is-this-the-dawning-of-a-new-age-of-the-airship


Airlander 10のテスト飛行は日本時間で8月15日(月)未明に予定されていましたが、「技術的な問題」により複数回にわたって延期となっていたとのこと。最終的に8月18日(木)の午前3時40分ごろに問題が解決され、カーディントン飛行場から無事、離陸することに成功しました。

全長92メートル・全高26メートル・横幅43.5メートルというサイズのAirlander 10は、全長73メートル・全高24.1メートルの超大型旅客機「エアバスA380」より大型。それでいて、カタログ価格で2.87億ポンド(約374億円)のエアバスA380よりもはるかに安価な2500万ポンド(約32億6000万円)で製造可能です。

Airlander 10はもともとアメリカ軍のために偵察機「LEMV」として開発されていたものですが、防衛費削減のため開発プロジェクトが頓挫していました。製造を請け負っていたHybrid Air Vehicles(HAV)がLEMVを買い取り、再組み立てしたことから「Airlander 10」として初めて空を飛ぶことができたわけです。詳しい詳細については以下の記事に書かれています。

世界最大の航空機「Airlander 10」が2015年内にも試験飛行を実施予定 - GIGAZINE


Airlander 10は10トンもの貨物積載量を持つため、偵察機としての機能だけでなく、人間や貨物を輸送する能力も持ち合わせています。HAVによると、飛行船の特徴を備えたAirlander 10はヘリウムを使用して浮上し、従来の航空機よりもはるかに安全性の高い設計になっているとのこと。強風の中でも時速約148km、風が穏やかなら最高で時速約160kmで飛行可能。また、有人飛行で約5日間空中に滞在することができるとのこと。HAVによると、2021年までに10台のAirlander 10が製造される見込みです。

なお、実際にAirlander 10が初のテスト飛行を成功させている様子は、以下のムービーから見ることができます。

Airlander 10 First Flight - YouTube

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in 乗り物,   動画, Posted by darkhorse_log

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