日本の夏祭りのような雰囲気だったチェンマイのワローロット市場一帯の夜
真っ暗な夜を暖かく照らしだす電球の灯り。大きな鍋から聞こえる揚げ物が弾けるパチパチとした音。網の上に載せられて炭火で炙られる焼き物の煙。毎日が夏祭りのようでした。
こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。タイに行くと美味しい料理を安く食べることができるので、ほぼ外食になってしまいます。今回はナイトマーケットの屋台にはまっていました。
◆ワローロット市場
3年連続通算4度目となった訪タイ。今年はバンコクだけでなく北部のチェンマイにも行ってきました。山間の盆地に位置するチェンマイは海に近い首都バンコクよりは湿度も低く幾分か過ごしやすい気候。四方を堀に囲まれた旧市街が残る歴史のある街でした。
6月半ばから約1ヶ月ほどチェンマイで生活しました。滞在後半の安宿はワローロット市場まで徒歩5分。夜になるとほぼ毎日足を伸ばしていました。日中は強い日差しに顔をしかめたりするのですが、夜になると空気もひんやり、道行く人たちもどこか余裕のある表情で歩いていきます。
ワローロット市場はここ。
小さな坊っちゃん、嬢ちゃんの手を引く家族連れ、手を繋いで歩くカップルといった地元の人たち。通路を歩くと肩と肩が触れちゃうくらい混雑する日もありました。屋台、露店では働く女性の姿が目立ちます。暖かい気候もあるのか、タイのおばちゃんって柔らかい笑顔を振りまいてくれるので大好き。小さな子どもを連れた人もいて店をやりながらあやしていました。小さな手でスマホを握りしめ動画に夢中になっている子どもの姿も。
大きなパラソルに電球をぶら下げて営業する露店。
道路の半分を使って露店・屋台が並んでいました。
食べ物、果物、雑貨、衣服とありとあらゆるものが売られています。
ぎっしりと並んだ貯金箱。
猫もいますが非売品。
ズボン、シャツ、下着といった衣服を並べている露店もあります。タイの総合スーパーも衣服を扱っていますが、こうした露店の服の方が値段が安め。
思わずニンマリしてしまうドラえもんパジャマ。
Tシャツも100バーツ(約300円)からという価格で売られていました。タイらしい象さんTシャツもあるのでお土産にいかがでしょう?
このワローロット市場ですが、実を言うと昼間がメイン。昼と夜ではがらりと雰囲気が変わります。チェンマイ最大の市場として熱い賑わいを見せる昼のワローロット市場もオススメです。歩き疲れるほどにお店がいっぱいあります。
市場が入った建物の通路で営業する夜の露店。
◆夜ご飯
チェンマイ後半はこの市場で夜ごはんを確保してホテルの部屋で食べるという毎日でした。甘さ、辛さ、酸っぱさを駆使した味にはまってしまうタイ料理。ワローロット市場の屋台ではこんなものを食べていました。
フライドチキンやエビの唐揚げといった揚げ物が並ぶ屋台。樽のようなガス缶と大鍋を使って店の奥で調理しています。
とんかつを売っている屋台もありました。
パリパリとした皮の表面、網の上から滴り落ちる脂、小腹が空いた時にはついつい手にしてしまうタイのソーセージ。
豚肉や豚足をトロトロになるまで煮込んだカオカームーという料理はタイの定番。皮やゼラチン状の塊は口に入れると溶けてしまうほどに柔らか。豚の旨味が詰まった甘じょっぱい煮汁はご飯との相性も抜群。日本の牛丼のようにご飯をかきこみたくなる料理でした。
こんなにもおいしそうなお魚と目が合えば、思わず足も止めちゃいます。ゴクリと唾も飲み込みます。
ホクホクとした白身の魚は素材を活かしたはあっさりとした味付けでした。千切りの生姜のおかげで魚臭くもなかったです。100バーツ(約300円)もするちょっとした料理。
バナナの葉に包まれた蒸し料理。
鶏肉と聞いた葉の中にはハンバーグのようなものが包まれていました油っこくない健康的なハンバーグ。
「え、また来たの?」と明らかに戸惑いを見せた屋台の兄ちゃん。貝、豚、イカが並ぶこの屋台はお気に入り。
タコわさびにも似た茹でイカは、袋に入ったグリーンソースと絡めていただきます。辛味、酸味、にんにくが合わさったソースは絶妙。付け合せのパクチーがイカ臭さを消し去ります。
内陸にも関わらずムール貝も置いてありました。両手をグチョグチョにしながらかぶりついていました。
チェンマイ名物のカオソイ(タイ風カレー麺)の屋台もあります。カレーなのにコクのある不思議なスープ。メインは卵麺、トッピングとして揚げ麺をスープの上に載せます。テーブル上のもやし、高菜はお客さんが自由に盛り付けることができました。
こちらはパッタイというタイ風の焼きそば。食べごたえのある平麺には甘辛のソースがしっかりと絡んでいました。
肉まんやあんまんが入っていた大きな蒸籠。屋台の主人が蓋を開けると辺り一帯にフワーッとした湯気が広がります。
イスラム風のスカーフを巻いた若い女性がやっていた生春巻きは一度しか目にしていないレア屋台。中身をカニカマ、豆腐、鶏肉から選べました。1つに絞れなかったので3つの具材が入ったミックスを購入。
ぷるんとした艶のある皮はモチモチ。さくさくとしたレタスはヘルシー。酸味のあるソースで爽快感を演出。暑い国にぴったしのさっぱりとした料理でした。
おかずが並んでいた屋台。
鶏肉かと思った中身はキノコでした。
青マンゴーのソムタムは汁に浸かって漬物のようになっていました。噛むほどにマンゴーの甘みが口いっぱいに広がります。ただめちゃくちゃ辛いので、食べ終わった時は鼻水でじゅくじゅく。
枝豆も売っていました。日本の枝豆となんら変わらない味でした。
こちらも揚げたて。外はカリッと中はふわっとしたミニスナック。さつまいもが練り込まれた生地をボール状にして揚げていました。
◆デザート
いつも賑わっていたジュース屋さん。器にフルーツ、蜜、氷など入れてミキサーにかけるまで目に止まらぬ早業を披露してくれます。
キウイの味にも似たドラゴンフルーツのフルーツジュース。これで25バーツ(約70円)という物価の安さ。
1個10バーツ(約30円)のアイスクリームはあずきバーのような和テイストでした。いろいろなフレーバーがあります。冷凍庫には羊羹のような直方体が並んでいて、取り出してカップを付けて竹串を刺して包装紙を剥がすと、食べやすい棒アイスに変身します。
1個5バーツ~(約15円)のタイ風お菓子。
果物屋さんも何軒か並んでいます。ドリアン、マンゴスティン、ランブータンと世界のフルーツの大半はタイにあったので珍しい果物にも挑戦してみて下さい。
日本では珍しいライチなんかも簡単に手に入ります。
こうした夜のワローロット市場をチェンマイのナイトバザールと思っていたのですが2つは別物。ナイトバザールにも一度だけ足を運んだのですが、あちらは外国人観光客向けですね。屋外のフードコートではバンドの生演奏とかやっていたので、私としてはそこまで騒がしくないワローロット市場の方が肌に合っていました。
こうしたワローロット市場のおかげで、チェンマイの夜は毎日が夏祭りのようでした。
(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak)
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