ハードウェア

ソニーのVRヘッドセット「PlayStation VR」の謎の付属品「プロセッサーユニット」は何をする装置なのか?


2016年10月に発売予定のPlayStation 4用のVRヘッドセット「PlayStation VR」には、VRヘッドセット本体の他に「プロセッサーユニット」という装置が付属しています。これはPlayStation 4のグラフィック性能を拡張するためではなく、ソニーならでは強みを活かした技術でVRの世界をよりリアルにするための装置のようです。

PlayStation VR's processor unit doesn't add any power to the PS4 | Polygon
http://www.polygon.com/2016/3/16/11247288/playstation-vr-processor-unit-ps4

PlayStation VRがどんなハードウェアなのかは、以下のムービーを見ればよく分かります。

PlayStation®VR | Coming October 2016 - YouTube


PlayStation VRの同梱物一覧にある、黒い直方体がプロセッサーユニットです。フットプリントはCDのアルバムジャケットと同じサイズ。


HDMIポートが搭載されたプロセッサーユニットは厚みがCDケース4枚分。


これはThe VergeがGDC2016の会場で撮影したプロセッサーユニットの実物写真。PlayStation 4とPlayStation VRの間に接続して使うようです。


プロセッサーユニットにはその名の通り、CPUとGPUが搭載されているとのこと。一見すると、PlayStation 4の外付けグラフィックとしてVR用にグラフィック性能を強化するための端末にも見えますが、ソニーのエンジニアのクリス・ノルデン氏によると、オーディオ機能を強化するのが大きな役割とのこと。

VRの世界をよりリアルなものにして没入感を増すためには、精細な画像だけでなく高度な音響が必要です。プロセッサーユニットは音声をリアルタイムで3Dオーディオに変換することで、PlayStation VRヘッドセットを装着したユーザーの耳に360度あらゆる方向から音響を生成することで、よりリアルな仮想現実世界を創り出せるというわけです。


なお、プロセッサーユニットはGPUを搭載しておりグラフィック処理も行いますが、これはユーザーがヘッドセットで再生している映像を720pで外部モニターに出力する「ソーシャルスクリーン」の描画用で、PlayStation 4のGPU性能をアップさせるものではないとのことです。

オーディオ機器メーカーのソニーならではの音響技術が投入されたプロセッサーユニットによって、PlayStation VRはOculus RiftやHTC Vive以上のVR空間を演出できる可能性に期待大です。

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in ハードウェア,   動画,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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