1980年代にダイヤル式電話でメールを送る方法はこんな感じだった
LANケーブルやWi-Fiに接続するだけでサクッとインターネットに接続できますが、一昔前まではダイヤルアップでインターネットに接続するのが一般的で、接続時に発生する「ピーヒョロロロ~♪」という音を覚えている人もいるはずです。しかしながら、World Wide Web(WWW)が登場しURLが生まれる前にも、インターネットの走りのようなネットワークで情報を探したりメールを交換していた人たちがいました。1984年に放送されていたたテクノロジー専門のテレビ番組「Database」のあるエピソードでは、実際にメールを送信する貴重な様子が収められています。
How to send an 'E mail' - Database - 1984 - YouTube
時代を感じるテレビ番組のDatabase。
この回ではマイクロコンピューターを使用するジュリアンさんとパットさんの2人が実際にどうやってメールを送信するか実演してくれるとのこと。
まずは、モデムと電話回線を電話ケーブルで接続します。
これがモデム。
次はログインしてMicronetというネットワークにコンピューターを接続します。
Micronetのメインコンピューターに接続するには……
ダイヤル式電話でメインコンピューターの番号に電話をかけます。
「ジュリアン、接続するのはとてもシンプルなのよね?」
「ものすごくシンプルです」と話すジュリアンさん。メインコンピューターに接続されるとノイズが発生。
ノイズが発生したらモデムのスイッチを入れます。
ここまできたら受話器を戻してOKとのこと。
Micronetに接続されるとパスワードを入力するように求められます。
パスワードを入力してMicronetにログイン完了。
MicronetとはApple IIやシンクレア ZX81、BBC Micro、IBM PC、PET 2001などのマイクロコンピューターと呼ばれていたデバイス向けに提供されていたサービスで、インターネットの走りのようなもの。
Micronetには「今日のニュース」や「ソフトウェアレビュー」などといったページがあり、その中の1つを使ってメールの送受信を行えるというわけです。
「若い人だけではなく年をとった人もコンピュータに興味を持つべきだと思うわ」というパットさんは、かかりつけの医者と処方箋についての連絡をメールで行っているとのこと。
これが実際のメールで、現在と表示形式こそ違えど「From」「To」といった送受信元の情報がきちんと表示されていて、その下にメッセージがあります。
番組の後半でメール送受信の実演。司会者がパットさんに「7776というページを見つけて」と言うと……
パットさんがページ「7776」にメッセージを送信。
スタジオにあるコンピュータを見ると……
きちんとメッセージが表示されています。
司会者の女性が「このメッセージを印刷するのはものすごく簡単で、このボタンを押すだけ」と言い、プリンターらしきデバイスのボタンを押すと……
ズズッズズッと印刷されていきます。
なお、番組の最後には「Databaseのニュースレターを見るにはOracle182というページを開いてください」という時代を感じさせるメッセージが流れていました。
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