マインクラフトに創造性や問題解決能力を成長させる学校教育用バージョン「Minecraft: Education Edition」が登場


広大なマップで木を切ったり採掘したりして素材を集め、ユーザーが自由に構造物を建てられるマインクラフトは、ゲーム内容が教育の現場でも活用できるとして教育用の「MinecraftEdu」を提供していたのですが、MicrosoftがMinecraftEduを買収し、新バージョンとなる「Minecraft: Education Edition」を2016年夏にリリースすることを発表しました。

Announcing Minecraft: Education Edition
http://education.minecraft.net/announce011916/

Microsoft invests in new and expanded version of 'Minecraft' for the classroom, opens public preview of Learning Tools for OneNote - The Official Microsoft Blog
http://blogs.microsoft.com/blog/2016/01/19/microsoft-invests-in-new-and-expanded-version-of-minecraft-for-the-classroom-opens-public-preview-of-learning-tools-for-onenote/

Home - Minecraft Education Edition
http://education.minecraft.net/

マインクラフトは「作る」ことに特化したゲームで、児童のクリエイティビティ(創造性)や問題解決能力、協調性を成長させる効果があるとして、スウェーデンには同ゲームを必修科目として採用する学校があったり、スコットランドには都市計画やエンジニアリングの基礎をマインクラフトで教える学校があるほど。教育としてのゲーム性が認知されたことで、開発元のMojangが2011年リリースした教育バージョンのMinecraftEduは、40カ国以上の国の学校機関に提供されています。

そのMinecraftEduはTeacher Gaming LLCという企業が開発を手がけているのですが、MicrosoftはMinecraftEduを買収し新バージョンの「Minecraft: Education Edition」を2016年夏にリリースすると発表Microsoftは、Minecraftの開発元であるMojangを2014年9月に約2680億円で買収しているのですが、今回買収したのはTeacher Gaming LLCではなく、MinecraftEduの製品ラインのみになります。

新しく発表されたMinecraft: Education Editionは、MinecraftEduを大幅にバージョンアップさせたものになり、教員が各生徒のアバターを把握したり、クラス全員でのマルチプレイが可能になったりといった新機能が追加される予定。リリース時には無料体験版が提供され、さらに、MinecraftEduを利用しているユーザーは最初の1年間だけ無料で使用することが可能です。

学校の教師や生徒がMinecraft Education Editionをどのように捉えているかは以下のムービーを見るとわかります。

Minecraft: Education Edition - YouTube


マインクラフトを教室でプレイする子どもたち。


マインクラフトを教育用ツールとしてすでに使用しているLufkin ISDのRafranz Davis氏は「子どもたちは、マインクラフトのプレイ時にそれぞれ違った方法でアプローチしています。子どもたちの学習方法の違いを教員が確認できる。これが今までの教育ツールとは大きく違うポイントです」と、マインクラフトが生徒だけでなく教師の教え方にも役立てることを語ってます。


ウィリアム・アニン中学校でゲームデザインを教えるSteve Isaacs氏によると、今までにマインクラフトほど「創造性」を育てる教育ツールを見たことがないとのこと。


また、マインクラフトは「失敗」が許されるゲームで、失敗することで「何がいけなかったのか」「次はこうしよう」などど戦略を立てて再チャレンジできます。生徒はマインクラフトの授業で自然に笑みがこぼれるほど楽しんで取り組んでいて、それを教師の立場から見ることは「一生に一度は経験しておくべき」というくらい価値があるそうです。


「教師は、事前に計画・テストされていないことや教科書にそぐわないことを授業に取り入れることがなかなかできないのですが、生徒がどれだけ楽しんで学習しているかを見れば、マインクラフトはその壁をぶち破ったと言えます」と語るDavis氏。


日本でもマインクラフトの教育効果を考えるイベントが実施されたり、多摩市立愛和小学校ではMinecraftEduを使ってプログラミングを学習するワークショップが開催されたりなど注目はどんどん高まっており、新バージョンの「Minecraft: Education Edition」を授業に採用する教育機関が登場する可能性も大いにあります。

・追記 2016/01/27 9:53
IT関連メディアのZDNetによると、2016年夏にリリース予定のMinecraft: Education Editionのベータ版が、JavaではなくC++で書かれることになるようです。C++で書くことにより、通常バージョンで発生している問題を取り除けるようになりますが、過去のMODとの互換性がなくなる可能性があります。

Microsoft's new Minecraft Education Edition - written in C++ - will outrun the Java version | ZDNet
http://www.zdnet.com/article/minecrafts-new-education-edition-written-in-c-will-outrun-the-java-version/

・2016/11/02 10:21
2016年6月にアーリーアクセス版が利用できるようになっていた「Minecraft: Education Editon」のフルバージョンが公開されています。

Minecraft: Education Edition Available Now! | Minecraft: Education Edition
https://education.minecraft.net/011116announce/


日本では、日本マイクロソフトが初等中等教育向けにMinecraft: Education Editionを11月1日から提供開始。価格は教員あたり月額120円で、「はじめよう教育用 Minecraft 活用キャンペーン」により、教員2500名に1年間のライセンス無償提供が行われます。

教育機関におけるデジタルトランスフォーメーション推進に向けて – The Official Microsoft Japan Blog
https://blogs.technet.microsoft.com/microsoft_japan_corporate_blog/2016/10/25/161025-education-digital-transformation/

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