「Windows 10にアップグレードしませんか?」のポップアップ広告プログラムがさらにアグレッシブに変更される
Windows 7や8.1などの旧OS利用者は期間限定でWindows 10へ無料アップグレードすることができます。そのため、Windows 10への無料アップグレード権を持つユーザーに対して、Windows 10へのアップグレードを促す広告ポップアップが表示されるようになっていますが、これが「うっとうしい」とアップグレードを望んでいない多くのユーザーに不評を買っています。そんな中、Windows 10アップグレード表示に関係することで知られ一部のユーザーに忌み嫌われている更新プログラム「KB3035583」が、さらにパワーアップしてWindows 10へのアップグレードを強烈に推し進めていることが判明しています。
Banishing 'Get Windows 10' nagware isn't as easy as you think | InfoWorld
http://www.infoworld.com/article/3020460/microsoft-windows/banishing-get-windows-10-nagware-isnt-as-easy-as-you-think.html
From pushy to nagging, Windows 10 upgrade prompts won't go away
http://www.neowin.net/news/from-pushy-to-nagging-windows-10-upgrade-prompts-wont-go-away
Windows Updateで登場する更新プログラム「KB3035583」は、Microsoftによると「この更新プログラムにより、Get Windows 10 アプリがインストールされると、ユーザーは Windows 10 アップグレード オプションとデバイスの準備について理解しやすくなります。」と説明されており、このプログラムをインストールすることで、Windows 10への無償アップグレードを促す広告が表示されるようになることが知られています。なお、KB3035583をインストールすると「GWX」(Get Windows 10の略語)というプロセス名でバックグラウンドに常駐し、ユーザーの知らないところでWindows 10へのアップグレードの準備を整えてくれます。
KB3035583をインストールすることで、Windows 10への更新を促す広告ポップアップが表示されるようになるだけでなく、Windows 10へのアップグレードを望まないユーザーにも約6GBと巨大なWindows 10アップグレードプログラムがダウンロードされてしまうことから、Windows 10への早期移行を望んでいないユーザーからは不満の声が上がっていました。なお、Windows UpdateにおいてKB3035583は当初はオプション(任意)の更新プログラムでしたが、重要なプログラムに格上げされています。
Windows 10へのアップグレードを望まないユーザーの多くは、Windows Updateでは手動更新を選び、KB3035583をチェックから外した上で「非表示」設定にすることで難をまぬがれるという対抗策に出ました。しかし、KB3035583は非表示にしたにも関わらずなぜかWindows Updateで何度も"復活"することになっており、自動更新によってうっかりKB3035583をインストールしてしまうというトラブルが続出しています。
また、簡単にサクッとGWX関連プログラムをアンインストールできる「GWX Control Panel」なるツールが有志によって開発されており、一部の上級者は、Windows UpdateでうっかりKB3035583をインストールした場合への備えを行うなど、KB3035583のインストールの攻防を巡ってMicrosoftとユーザーの活発な「開発競争」が起こっていました。
しかし、MicrosoftはKB3035583をアップデートし、最新版KB3035583では、GWX Control Panelで使われているWindows 10アップグレードを阻止するためのレジストリ変更をデフォルト状態に戻す機能を追加したとのこと。これによって、従来の対抗策として有効だったGWX Control Panelが機能しなくなり、Windows 10アップグレードプログラムの自動ダウンロードが始まるようになっています。
更新プログラムKB3035583の取り扱いの変遷からは、Windows 10への移行を推し進めたいMicrosoftの並々ならぬ決意を見ることができます。しかし、防がれればかえって対抗策を講じたくなるのも無理のないことであり、Windows 10の無償アップグレード期間が終了する日まで、MicrosoftとアンチWindows 10ユーザーとのせめぎ合いは続いていきそうです。
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