ハードウェア

約660万円もするゼンハイザーの世界一高価なヘッドホン「Orpheus(HE 1060/HEV 1060)」登場


ドイツのオーディオ機器メーカーであるゼンハイザーは、1991年に販売価格100万円を超える世界一高価なハイエンドヘッドホンとして真空管アンプをセットにした静電型ヘッドホン「Orpheus(HE 90/HEV 90)」を世界300台限定で発売しています。そんなOrpheusの後継モデルとして、前モデルをはるかに上回る5万ユーロ(約660万円)という販売価格が見込まれる「HE 1060/HEV 1060」が発表されました。

Sennheiser Orpheus -
http://en-de.sennheiser.com/orpheus

これが生まれ変わった「Orpheus(HE 1060/HEV 1060)」。大理石の外装を持つ真空管アンプにヘッドホンの収納スペースがあり、ゼンハイザーが持つ最新のテクノロジーやユニークな機能が詰め込まれた世界最高のヘッドホンとのこと。再生周波数帯域は8Hz~100KHzで、人間の可聴域の下限と言われている20Hzをはるかに下回る音域まで再生できるため、これまでにないオーディオ体験を提供できるとうたっています。


アンプ部に使われる真空管には高品質の石英を使ったガラス容器を用いることで空気中を伝播して伝わるノイズを防止しており、信号の忠実性が極めて高く、限りなく歪みのない音を再生可能とのこと。


真空管アンプはバネ仕掛けのギミックになっており、電源を入れると8本の真空管アンプがせり出し、次にヘッドホンケースのフタが自動的に開くという仕組み。


実際に「Orpheus(HE 1060/HEV 1060)」のギミックが動いているところは、以下のムービーを再生してすぐに見ることができます。

Gregory Porter on ORPHEUS Headphones I Sennheiser - YouTube


アンプの背面に各種入力があり、デジタル入力は同軸・光・USB。アナログ入出力はXLRバランスとRCAアンバランスに対応しています。


ヘッドホンはこんな感じで、音圧レベルは100dB SPL。


プラチナを蒸気接着した2.4マイクロメートルの振動板、金を蒸気接着したセラミックトランスデューサー(変換器)、99.9%銀メッキ加工のOFCケーブルなどが使われており、静電型ヘッドホンに最適な導電率を実現しているとのこと。


全部で6000個におよぶ部品が使われており、高音質で知られるXMOSのチップなどの基板の写真も公開されています。


ヘッドホン本体のサイドには「ORPHEUS」。


外側のメッシュ部分からは内部のゴールドカラーが見えるようになっています。


イヤーカップはアルミニウムの塊から機械加工で精密に削り出したものを用い、イヤーパッドには柔らかい最高級のレザー、アレルゲンフリーのベロア、マイクロファイバーが使われており、着用感にも徹底的なこだわりを垣間見ることができます。


1メートル10万円のオーディオ用LANケーブルといった音質にこだわる人のための製品はいくつもありますが、日本人の平均年収よりも高い「Orpheus(HE 1060/HEV 1060)」を所有すれば、「真のオーディオマニア」と言えるかもしれません。なお、発売時期は2016年中頃とのことです。

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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