試食

日本で初めて食べられたラーメンを再現したいにしえの味「水戸藩らーめん」を食べてみた


現代では多くの日本人に愛され、国民食とまで言われるラーメンですが、これを日本で最初に食べたのは「水戸黄門」として知られる江戸時代の水戸藩主・徳川光圀だそうです。そんな黄門様が当時食べたと言われるラーメンを、当時の資料を参考にしてできる限り再現したのが「水戸藩らーめん」で、現代のラーメンとはひと味どころか大きく違った不思議な味わいが楽しめます。

ご当地ラーメン|水戸の二大ラーメン「水戸藩らーめん&スタミナラーメン」【茨城県水戸市 川崎製麺所】
http://www.mitohan.co.jp/?act=Place&place=Mito_place

水戸藩らーめんが食べられる店舗は茨城県水戸市に複数ある他、東京都に1店舗、京都府にも1店舗あります。今回は中でもJR水戸駅から近めの場所にある「石田屋水戸藩らーめん」に行ってきました。


石田屋水戸藩らーめんは水戸駅から徒歩で20分程度の場所にあります。外観は「いかにも町の中華料理屋」といった感じ。


お店のすぐそばには専用の駐車場もあるので車で向かうとかなり楽ちん。


お店の前に止まっていた出前用の車には「日本で初めてラーメンを食べたのは黄門様です」の文字。黄門様はかなり食通だったようで、ラーメンの他にも餃子、チーズ、牛乳酒、黒豆納豆などを日本で初めて食べた人物だそうです。なお、この時代は江戸幕府の5代目将軍である徳川綱吉が出した「生類憐みの令」により、肉を食べることが禁じられていたそうですが黄門様はこれを破ってむしゃむしゃ美食を味わっていた模様。


そんなわけで早速お店に入ってみました。店内にテーブル席はなく、カウンター席が10個あるだけ。


メニューはこれで、水戸藩らーめんの他、味噌ラーメン・タンメン・ワンタンメン・五目ラーメン・スタミナラーメンなどラーメンだけでもかなり豊富なメニューがそろえられています。また、ラーメンと飯物がセットになったメニューもあります。しかし今回は「水戸藩らーめん(税込800円)」を単品で注文しました。


カウンターには箸と醤油やラー油などの調味料。


水戸藩らーめんについての解説を発見。これをしげしげと読みながらラーメンが出てくるのを待ちます。


お店はいろいろなメディアで紹介されているみたい。実際、ラーメンを待っている間に水戸藩らーめんを目当てにお店にやってきたお客さんがチラホラいました。


というわけで、注文から4、5分で水戸藩らーめんが到着。


これが水戸藩らーめん。


一緒についてくる薬味は「五辛」と呼ばれるもので、左上からラッキョウ・ニンニク・ニラ・ネギ・ショウガ。


ラーメンの入った器の直径はちょうど割り箸1本分くらい。


ラーメンが提供されると、店員さんから水戸藩らーめんの正しい食べ方をレクチャーしてもらえます。それによると、まず食べる前に5種の薬味を全てラーメンに投入。


そしてぐるぐるかき混ぜるのが正しい食べ方だそうです。


具材は、チンゲンサイ


鶏チャーシュー


干し椎茸


というわけでまずはスープを飲んでみると、どこか懐かしいあっさりした鶏ガラスープ。メインに鶏ガラを使用していますが、煮干しも使っておりしっかりとした旨みを感じられます。これだけだとかなりあっさりで、こってりラーメンを食べ慣れた人からすると物足りなく感じそうなくらいなのですが、ラーメンらしからぬラッキョウやショウガなどの生の薬味が加わることであっさりスープに薬味の風味がプラスされてなんとも不思議な味わいに。ベースは完全にラーメンのスープなのですが、味わいはとても身体に良さそうな薬膳風で、実際スープを飲んでしばらくすると身体がポカポカしてくるようなそうでもないような。


麺はおう粉(レンコンの粉)と小麦粉を混ぜた麺。通常のラーメン用の麺だと黄色味がかったものが多いですが、水戸藩らーめんの麺はほんのり茶色で明らかに通常の麺とは異なる見た目をしています。麺はコシが強いわけではないですがつるっとしてのど越し良し、スープとの相性もグッド。昔ながらのシンプルな醤油ラーメンをさらに和風に仕立てたかのような味わいです。


鶏チャーシューは薄切りですが、あっさり目のラーメンと一緒に食べると非常にジューシー。


スープはあっさりめでこれまで食べてきたどのラーメンのものとも異なる、食べたことのない不思議な味わいで、いくらでも飲めそうな感じ。


こってりラーメンとは異なる今までに食べたことがない味なので、「なんだか、水戸黄門様が食べていた味のような気がする……」と思わせられる不思議なラーメン。なので、水戸に行く機会があれば一度は食べてみて欲しいラーメンです。

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in 試食, Posted by logu_ii

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