ドローンを撃墜する持ち運び可能なレーザー砲をボーイングが開発、デモムービーを公開中
レーザー光線を照射して無人偵察機(ドローン)を撃墜するコンパクトレーザー砲をボーイングが開発しました。
Boeing: Silent Strike
http://www.boeing.com/features/2015/08/bds-compact-laser-08-15.page
Welcome to the World, Drone-Killing Laser Cannon | WIRED
http://www.wired.com/2015/08/welcome-world-drone-killing-laser-cannon/
カリフォルニア州のポイント・マグ基地で行われた実験の様子などは以下のムービーで見ることができます。
Boeing’s Compact Laser Weapons System: Sets up in minutes, directs energy in seconds - YouTube
ボーイングの開発した対ドローンレーザー砲は、ファイバレーザ一、ビーム検出器、冷却器、バッテリーを搭載し、巨大なカメラのような形をしています。
レーザー光線を照射している実験の様子を見ると、照射音は全く聞こえず、レーザーの軌跡は全く見えないことが分かります。
フルパワーで2キロワットのレーザー光線を放つことが可能で、攻撃から撃墜までにかかる時間はわずか15秒。
実際に飛行中のドローンを撃墜するデモでは、何百メートルも離れた場所から飛行中のドローンに向かってレーザーを放ち……
ドローンに穴が空き、機体が燃えあがって墜落。敵のドローンはどこから攻撃されたのか、一体なにが起こったのかを理解できないままに撃墜されていくとのこと。
レーザー砲の操作はなんとXbox 360のコントローラーとノートPCを使って行うそうです。敵のドローンに照準を合わせて……
尾翼にレーザーが直撃。
ドローンはバランスを失って墜落してしまいました。
大きさはスーツケース4個分程度で、組み立てにかかる時間は2人がかりで2~3分。
組み立てたレーザー砲は、以下のように三脚に固定して使用します。敵機のドローンを撃墜するだけでなく、民間人が飛行禁止区域でドローンを飛ばすことへの抑止力としても期待されています。
「コンパクト」の名の通り、プロトタイプから40%のサイズダウンに成功し、持ち運びが簡単になったとのこと。
価格は未定ですが、ボーイングは2年以内に市場に流通させることを目標に開発を進めています。レーザー銃で敵を撃退するSF小説のような世界が現実になるのも近そうです。
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