ディズニーランドを闇堕ちさせた「夢の国」ならぬ「憂うつの国」ディズマランドの公式ムービー
落書きが1億円で落札されるイギリスの覆面アーティストバンクシーが監修する、Dismal(憂うつな)王国が「Dismaland(ディズマランド)」です。シンデレラの死体やガビガビにノイズが入りまくったアリエルなど、少年少女の夢をぶち壊しまくりなアトラクションや展示が満載なのですが、「そんなディズマランドに家族で旅行に出かけたら?」をテーマに作成された公式園内紹介ムービーが公開されており、色々ツッコミどころ満載な内容になっています。
Dismaland - YouTube
ごくごく一般的な雰囲気の一軒家。
その中で暮らしているのは子ども2人の4人家族。
いつもの朝の風景と思いきや、お母さんの目には何かが飛び込んできたようです。
そして家族そろって何かに釘付け状態。
牛乳があふれるくらい呆然としてしまうものとは一体……?
せきを切ったようにダッシュで外出の準備をし、どこかへ出発します。
自動車でしばらくドライブした末にたどり着いたのが……
看板を絶賛工事中なディズマランド。
こんな見た目でも子どもにとっては夢の国。
「早く行こう!」と言わんばかりに女の子がダッシュしますが……
園内の係員に意地悪く扉を閉められてしまい、激突。
そんなディズマランドの園内はこんな感じ。一応お城や観覧車もあります。
お城の前にある池には警察の車両がドボン。
骨組みだけの馬や……
トイレの中から飛び出してきたシャチ……
ミッキーマウス風の耳をつけたやる気のない係員たちなど、いろんな意味で見所満載っぽいです。
入園前に受ける必要があるセキュリティチェック。
もちろんセキュリティ用のカメラもバッチリ準備されており……
金属探知機で入念に身体検査もおこなわれます。
さらにはこんな小さな子どものカバンの中身まで厳重にチェック。なお、ディズマランド内への持ち込みが禁止されているのは、拳銃やスプレーの他、ユニコーンなどのおとぎ話に出てきそうなファンタジーなものも含まれています。さらに、ウォルト・ディズニー社の法定代理人の入場も禁止されているそうです。
この厳重なセキュリティをクリアして、晴れて園内に入ることができます。セキュリティゲートがあるので入場ゲートには夢のかけらもありません。
ゲート付近にたたずむやる気なさげな係員。特に案内してくれることはありません。
園内でも屈指の大きさを誇るお城と、その前にはノイズが入りまくったアリエルのような人魚的な何か。
というわけでさっそく1つ目の展示へゴー。中に入るとキラキラ光り輝く何かを発見すると共に、扉に激突した女の子の頭に包帯がぐるぐる巻きになっていることに気付きます。
展示されているのはジオラマでした。
ただし、ジオラマではパニックに陥った町を再現している模様。
他にも大きく上がったキノコ雲や……
森の中に置き去りにされた落書きだらけの車両
マジシャンの持つシルクハットの中から飛び出すウサギはステッキをパキッと折っています。
興味津々でのぞいた展示には……
ネズミから人間の耳が生えてきたグロテスクなフィギュア。
他にも、武器を持つ若者とクッキーモンスターや……
閉店してぼろぼろの状態のインターネットカフェ
ゴミまみれのドリームランド
ハトに襲われる女性など、その数はかなり豊富なのかもしれません。
園内のお城にやってきた家族。
中で見つけたのは転倒したカボチャの馬車。
激しくクラッシュしてしまったようで、馬車を引く白馬はぴくりとも動きません。
そしてパパラッチがパシャパシャと金髪の女性を激写しまくっています。
「あれなあに?」と子どもが質問しますが、答えは返ってきません。
お城を出たところ。子どもはよく分からなかったようで元気に飛び跳ねていますが、大人はシンデレラのまさかの結末を見せられてしまい、動揺を隠せません。
他にも、ディズマランドの園内には図書館や……
消費者金融まで完備。
家族で池に浮かぶ船を眺めますが……
その船に乗っているのは陰鬱な表情の人々。船に乗れず静かにぷかぷかと池に浮かぶ人の影もあります。
その他、馬の串刺しや……
顔面が崩壊してしまったスマイリーフェイス。
なぞのグロテスクな怪物など、普通の遊園地にはまず置いていないであろうものばかり。
しまいには、死に神がカートに乗ってグルングルン。来場者を楽しませるわけではなく自分が楽しんでしまっています。
そうこうする内に日が落ちて夜になりました。
最後はパレード風にお城がライトアップされて花火がドカンドカン。ここまでで一番遊園地っぽい見た目でした。
子どもたちはディズマランドを満喫できたようで、帰りの車ではぐっすり寝てしまっています。
そして気付けば運転手のお父さんまでカクンと寝落ちしてしまい……。
なお、ディズマランドは子どもの夢をぶち壊すかのようなアトラクションや展示が多くなっているわけですが、これらはバンクシーを筆頭に世界中の有名アーティスト50人以上が携わって作成されたものなので、ディズニーランドの知名度に乗っかろうとしただけのテーマパークではない、という点にも注意が必要です。
公式ムービーを見て「もっとディズマランドについて知りたい」と思った人は、以下の記事をチェックすればOK。
シンデレラの死体などディズニーランドを皮肉った夢の国ならぬ憂うつの国「ディズマランド」写真&ムービーまとめ - GIGAZINE
なお、ディズマランドは2015年8月22日から9月27日までの期間限定で、イギリスのウェストン・スーパー・メア海岸でオープンしています。
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