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消防士目線で捉えた消火の一部始終を収めたムービーが公開中


燃えさかる火で家財道具や人の命までもを奪う火災による被害を少しでも食い止めるために、世界中で消防士が文字どおり懸命の作業を繰り広げています。そんな消防士が消火の際にどのような光景を目にしながら活動を行っているのかを知ることができる緊迫のムービーが公開されています。

La Paz Dr Structure Fire, Victorville - YouTube


炎を上げて燃える一軒の民家。このムービーは、カリフォルニア州サンバーナーディーノ郡の消防隊が実際に行った消火活動をそのまま録画したもので、消防隊員のヘルメットにカメラを取り付けて撮影が行われています。


ヘルメットカムによる映像がスタート。最初は消防車で火災現場に向かうシーン。ムービーでは本部との無線交信が克明に記録されています。


現地に到着してすぐに消火活動を開始。


さっきまで座っていたシートの背もたれ部分には、酸素ボンベがスッポリ収まる穴が開けられていました。


消防車からホースを伸ばす隊員。映画で見るように怒号が飛び交うわけでもなく、どちらかいうと淡々と進められる作業ですが、これは冷静に対処が行われていることの現れなのかもしれません。


とくに建物左側が勢いよく燃えている模様。


アルミのハシゴを降ろしてくる隊員の姿も。


ガレージの壁の隙間から炎が漏れ出しました。


そして放水を開始。延焼を防ぐためか、まだ燃えていないとなりの建物にもじゃんじゃんと放水する隊員。周囲から火の勢いを抑えていくという、消火の基本を垣間見るシーン。


もちろん燃えさかるガレージにも放水。


建物の反対側では、ハシゴやチェーンソーなどを使った活動が始まりました。


エンジンカッターでチェーンを切断し、消火地点への導線を確保します。


ガレージのシャッターも、同様にエンジンカッターで切断。


先ほど持ち出していたハシゴは、屋根に上るための道具だったようです。


2名の隊員がハシゴを伝って屋根に上ったと思ったら……


なんと先に行った隊員が棒で屋根をガンガンと突きながら屋根のてっぺんを目指します。このすぐ下では火が燃えさかっているはずなので、思わず「えっ!?」と声を出してしまいました。屋根を突いていたのは、足場が崩れないか確認する意味がありそう。


「ここだ!」とばかりに位置を示す先行の隊員。カメラをつけた隊員がそこに向かい……


チェーンソーで屋根に穴を開け始めました。どうやら屋根を突いていたのは穴を開けやすい場所を確認するという意味も含まれていた模様。それにしても、火でもろくなった屋根が落ちる危険性や、穴を開けた瞬間に煙や炎が上がる危険性もあるので、命がけというよりは「命知らず」とすら感じてしまう行動です。


開けた穴からは煙がモクモクと吹き出してきました。これが炎でなくて本当によかった……。


気になったので調べてみると、どうやらこれは特にアメリカで用いられることが多い方法のようです。建物の一番高い棟(むね)の場所に穴を開けることで「建物内の煙を排出する」「炎や熱い空気を外に逃がして建物内の温度を下げる」ことを目的としており、内部に突入する消防士の活動を補助するため狙いがある模様。また、一説には建物に消防士が突入する際に発生する「バックドラフト」のリスクを抑えるためという考えもあるようですが、これはバックドラフト発生の条件に必ずしも一致するものではないので、その真偽は不明。

The Basics of Ventilation

Why do firefighters cut holes in the roof of a building? - FAQs Fire Operations - COG - Council of Governments 

Ventilation (firefighting) - Wikipedia, the free encyclopedia

なお、YouTubeのコメント欄では「すごい!」というコメントがある一方で「なんで屋根に上るんだ??」「私はドイツの消防士だが、ドイツではこんなことはしない。アメリカの消防士の殉職率が高い理由なのでは」といったコメントや「この方法は馬鹿げている」「地域性があるんだから一概には言えない」といったやりとりが繰り広げられています。

その後も屋根に残り、棟づたいに延焼地点に近づく隊員。煙と炎の勢いは増す一方。


時おり、煙に巻かれて何も見えなくなることも。


開口ポイントを決めてチェーンソーを入れる隊員。なお、画面の左上では地上から建物に突入する隊員の姿も。これはタイミングを合わせて行動しているのかもしれません。


建物内部では、炎が上がる地点にホースを持った隊員が到達。屋根の開口作業も行われます。


今度は先ほどよりも大きくカットした様子。


棒を持った隊員が屋根板を突き破ると、見事に炎と煙が外に排出され始めました。


さらに開口部を広げるチェーンソー隊員。ここまで火が広がっているのでかなりのハイリスクな作業であることは想像に難くありません。長年行われてきたであろう手法なのでそれだけの裏付けがあるのでしょうが……。


炎をものともせず屋根を切りまくるチェーンソー。YouTubeのコメント欄には「チェーンソーメーカーはこの映像をCMに使ったらいい」というコメントも。


カットした部分から噴き出す炎に、換気用のダクトからも炎が吹き出します。


ということで、穴をいくつか開けて仕事の完了したチェーンソー隊員たちは現場を離脱。


ほどなくして消火が完了した模様。思わず目を見張る光景もありつつ、消防士が果敢に炎に立ち向かう緊迫のムービーとなっていました。

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in 動画, Posted by darkhorse_log

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