高く放り投げるだけで自動で追いかけて撮影してくれる空撮ドローン「Lily」
誰でも容易に安定して飛ばせるドローン(マルチコプター)はさまざまな空撮の可能性を広げるデバイスですが、難しい操作をしなくてもユーザーを自動追尾して空撮する機能を持つドローンが「Lily」です。
Home page - Lily
https://www.lily.camera/
コレがLilyの機体。笑みを浮かべるような表情が目をひくデザインになっています。
Lilyは空撮が可能なドローンですが、最大の特徴は空中に放り投げるだけで飛行を開始し、そのまま追尾しながら撮影してくれる機能があること。この機能によって、1.ユーザーが専用の「トラッキングデバイス」と呼ばれるリモコンを身に付け、2.Lilyを放り投げると、3.自分の動きに合わせてLilyが自動的に飛行し撮影を行ってくれます。
そのため、スノーボードをしている最中など、自分でコントローラーを操作できないときでも、確実に自分の姿を収めることができるというわけです。
実際にLilyが飛んで撮影する様子は以下のムービーで見ることができます。
Introducing the Lily Camera - YouTube
コレがLilyの本体。片手で持てるぐらいのサイズです。
「Throw & Go」ということで、おもむろにLilyを片手に構えて……
「ポイッ!」と投げあげると、そのまま空中でホバリングに入りました。
そのまま滑り出すと、Lilyが勝手に追尾してくれるというわけ。
上空から撮影するLilyの映像。トリックもバッチリ収められています。
また、1080p/60fpsのフルHDムービーを撮影可能。さらに、最大で120fpsの高速度撮影をサポートしており、スーパースロー映像を撮影することも可能です。
撮影後は再び手の上にストンと着地します。
今度は高い橋の上に移動。フライト可能時間は20分となっています。
橋の上からポイッ。思わず不安になってしまう瞬間ですが……
そのまま飛行を始め、普通ではあり得ないアングルの映像を撮影できるようになりました。
本人の後方からだけでなく、側面をフォローする動きにも対応しています。
カヌーのようなアクティビティの際にも使えるLily。
トラッキングデバイスを防水ケースに入れ……
川に向かってLilyをポイッ。
ばしゃーん
「あーあ」と思う光景ですが、Lilyはなんなく水面から浮上。Lily本体はIP67規格の防水性能を備えています。
豪快なカヌーイングを後方から追いかけたり……
前方からのアングルをおさえることもできる模様。
コンパクトな機体と、折りたたみ可能なプロペラのおかげで持ち運びもカンタン。
おばあちゃんにポイッと投げてもらい……
家族全体の姿を空撮でぐるりと撮影することも可能です。
トラッキングデバイスを使うと、周囲の音を録ったり、Lilyのアングル調整、写真の撮影なども可能。
12メガピクセルの高画質画像を撮影可能となっています。
もちろん撮影した映像や写真は、自宅のテレビなどで再生して楽しむことができるというわけです。
Lilyの大きさは幅/奥行きが26.1cmの正方形で、機体の高さは8.18cm。重量は1.3kgとなっています。
内蔵のカメラを使い、1080p/60fpsの映像や、720p画質だと120fpsの高速度撮影を行うことが可能。先述の通り12メガピクセルカメラによる静止画撮影も可能です。
Lilyは市販価格999ドル(約12万円)で2016年2月ごろに発売予定。サイトでは6月15日までの期間限定で予約を受付中で、価格が499ドル(約6万円)と大幅に安くなっています。なお、日本への発送には別途30ドル(約3600円)の送料が加算されます。
詳細な仕様は以下のページからも確認が可能です。
Tech Specs - Lily
・2017年1月13日9時51分 追記:
1500万ドル(約17億円)の資金を集め、3400万ドル(約39億円)分の予約注文が入っていたLilyですが、現地時間の2017年1月12日(木)に開発元のブログで「冒険は終わる」が公開され、プロジェクトが失敗に終わったことが判明しました。
The Adventure Comes to an End - Lily
https://www.lily.camera/adventure-comes-end/
Lilyは多くの資金を集めましたが、一からドローンを作って市場に送り出すのは開発者らの想像以上に困難な作業であり、資金が底をついてしまったことが原因のようです。Lilyは新たに資金の提供元を探しましたが、失敗。DJIなどによって独占状態にあるドローン市場に入っていく新参者に資金を提供するのは危険であると判断されたためと見られています。創業者のAntoine Balaresque氏とHenry Bradlow氏は、「会社を終わらせると発表することに、深い悲しみを覚えます」とブログにつづりました。なお、予約注文の際に支払われたお金は全額返金されるとのことです。
・関連記事
ドローンを使い愛娘の通学を追跡する父親が話題に - GIGAZINE
4K撮影・YouTube配信も可能な空撮ドローン「DJI Phantom 3」の新機種発表会に行ってきました - GIGAZINE
パイロット目線で操縦できるParrotの新型ドローン「Bebop Drone」を体験してみました - GIGAZINE
世界初の「スマートドローン」をうたう現状最強のクアッドコプター「3DR Solo」が登場、どこがどうすごいのか? - GIGAZINE
10基のプロペラを搭載して垂直離着陸・水平飛行が可能な飛行機「GL-10」がテスト飛行に成功 - GIGAZINE
超高速で重力を無視して飛ぶドローンは自作可能で作り方やパーツはネットから入手可能 - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in ハードウェア, 動画, Posted by darkhorse_log
You can read the machine translated English article Aerial shooting drone "Lily" that shoots….