スマホやGoProで安定した映像を撮影できるスタビライザー「StayblCam」を使ってみました

大がかりな装置や道具、そして電源を使わずに手軽に映画のようなスムーズな映像を撮影できるというカメラスタビライザーが「StayblCam」です。一体どのぐらい滑らかな映像を撮影できるのか、実機を使って試してみることにしました。
StayblCam - Video Stabilization for Smartphones, iPhones, GoPro camera
http://jp.stayblcam.com/
StayblCamを使って撮影している様子と、実際に収められた映像はこんな感じ。撮影が難しい微妙な高さの対象物でも、安定した映像を収めることができています。手首の動きがカメラにほとんど伝わっていないのが最大のポイントです。
「StayblCam」とiPhone 6で撮影してみた様子 - YouTube

StayblCamはクラウドファンディングサイトのKickstarterで多くの出資が集まったことから製品化されたスマートフォン・小型カメラ用のスタビライザーで、本体を支えるハンドル部分が独立した動きをすることで振動を伝えないようにする仕組みになっています。詳細は過去の記事でも確認することができます。
滑らかなムービーを簡単な調整で撮影できるスタビライザー「StayblCam」 - GIGAZINE

こちらが実際のStayblCam。紙製のボックスに梱包されて商品が到着しました。

パッケージには、スマートフォンやGoProなどのアクションカメラを装着して使用しているシーンがプリントされています。

パッケージデザインはカラフルなイラストや写真が使用されており、いかにも海外の商品といったデザインテイスト。

パッケージには「Made in USA」の文字。当初の予定では多くの部品を中国製とする予定だったようですが、製品化プロセスの中で多くがアメリカ国内での生産に切り替えられたようです。出資者に対してはそういった裏話が公開されるケースも多く、完成までのプロセスを目の当たりにできるのもクラウドファンディングの面白いところ。

さっそくパカッとパッケージを開封。「No More SHAKY Videos(ブレブレのムービーはもう要らない)」というキャッチコピーが商品をよく物語っています。

中にはStayblCam本体と、簡単な取扱いマニュアルが入っていました。

こちらがStayblCamの本体。長さは30cmぐらいです。

重量は446グラム。ロゴがプリントされた柄の部分にはバランスをとるための重りが封入されており、実際に手に持つと少し「ズシッ」とした重みを感じます。

先端部分は十字に加工されており、ゴム製のホルダーが接着されていました。

このすき間にスマートフォンを挿し込み、ゴム製のヒダで固定するというわけです。

指で押すと、フニャッと曲がるぐらいの硬度でした。

実際にiPhone 6を装着した様子はこんな感じ。本体を振っても、多少の揺れぐらいでは落ちることはありません。

なお、十字の切り込みはそれぞれ違う幅に設計されており、幅広いサイズのスマートフォンに対応しています。写真のNexus 4は厚さ9.1mmのモデルですが、15mm程度までなら無理なく使うことができそうです。

先端のホルダーはネジ式で取り外しが可能。このネジは一般的なカメラ用三脚と同じサイズのものが使われているので、さまざまなアタッチメントを取り付けることが可能です。

こんな風にGoProを取り付けたり、コンデジ(コンパクトデジカメ)を装着することもできる、というわけです。

銀色に光るのはStayblCamを手に持つハンドル部分。滑り止めの黒いゴムが巻かれています。

内部には伸縮自在の軸が通っており、本体は上下3分割式となっています。伸び縮みする仕組みは、学校の授業などでよく使われる「指し棒」などと同じもの。

ハンドル部分にStayblCamの最も重要な機構が収められています。2つの回転軸が90度に交わるジンバルの仕組みが取り入れられており、ハンドルの動きが軸に伝わりにくいようになっています。この構造は、一般的なカメラスタビライザーにも多く使用されているものです。

ハンドルの持ち方はこんな感じで、主に親指と人さし指で支えるように持ちます。

また、小指と薬指をこのように軽く軸に添えるのもポイント。実際には少しコツが必要ですが、余分な本体の揺れを吸収して安定させることができます。

実際にハンドルを持って揺さぶってみたムービーがこちら。手首の動きがほとんど伝わらず、本体は常に同じ角度を保っている様子がわかります。なお、ベアリングは装備されていないため。回転方向の動きはそのまま伝わるようになっています。
「StayblCam」のジンバル部分の動きはこんな感じ - YouTube

また、StayblCamが安定した姿勢を保つもう一つの仕組みは、ハンドル部分を中心にバランスを調整することができるため。このように、ハンドル部分を支点にして左右のバランスを取ることで揺れの少ない映像を収めることが可能になります。

バランス取りも、それほど難しくはありません。まずは適当に軸を伸ばし……

上下の軸の長さを調節し、カメラと重りのバランスがちょうどつり合うポイントを探ります。なお、メーカーの発表では最大で400グラム程度まで対応が可能とのこと。

このように、手を離しても大きくブレない状態になると調整は完了。なお、このときに可能な限りカメラ部分を長く伸ばしておくのが、より安定性を高めるポイントになりそうです。

カメラ部分が起き上がってしまったり……

逆に下を向いてしまうようでは安定した撮影はできません。

調整が完了したところで、StayblCamを持ち出して街中で歩き回りながら撮影を行ってみました。まずはiPhone 6を手持ちで撮影してみたムービーがこちら。iPhone 6にもカメラのブレを抑える機能は装備されていますが、「ザッザッ」という足音にあわせるように、画面が小刻みに揺れている様子がわかります。
「StayblCam」撮影テスト・iPhone 6を手持ちで撮影 - YouTube

そしてStayblCamにiPhone 6を装着して同じように歩いたムービーがこちら。上記よりもかなり安定した映像を収められていることがわかります。少し「ヌルッ」としたアングルの動きもスタビライザーでの撮影ならではの仕上がりとなっています。
「StayblCam」撮影テスト・iPhone 6をStayblCamに載せて撮影 - YouTube

今度はカメラをGoProに付け替えて撮影してみました。まずは手持ちのムービーがこちら。
「StayblCam」撮影テスト・GoProを手持ちで撮影 - YouTube

そしてStayblCamに装着して撮影したものがコレ。iPhone 6と同じように安定度が増した映像に仕上がっています。歩きによる振動はかなり抑えられていますが、前述の通り軸の回転方向の動きは吸収されないので、カメラが左右に振れる動きはある程度残ってしまいますが、これは使い込んで慣れるうちに改善されていきそうな感触がありました。
「StayblCam」撮影テスト・GoProをStayblCamに載せて撮影 - YouTube

このように、StayblCamはそのシンプルな機構にもかかわらず、想像を超える安定感を実現してくれるカメラスタビライザーといえます。Kickstarterでのキャンペーンはすでに終了していますが、日本語にも対応しているサイトでは注文の受付も行われているようなので、気になった人は問い合わせてみてもよさそうです。
StayblCamビデオスタビライザー(事前注文)

・関連記事
滑らかなムービーを簡単な調整で撮影できるスタビライザー「StayblCam」 - GIGAZINE
ステディカムで撮影された映画・ドラマの名シーンを一本にまとめた「The Art of Steadicam」 - GIGAZINE
動画のブレを驚くほど補正してくれるカメラアプリ「Steady Camera」レビュー - GIGAZINE
空撮ドローン「Phantom」のDJIから3軸ハンドヘルドジンバル「DJI RONIN」が登場 - GIGAZINE
「DJI Phantom 2 Vision+」を飛ばしまくっていろいろ撮影しまくってみたレビュー - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in レビュー, ハードウェア, 動画, Posted by darkhorse_log
You can read the machine translated English article I tried using a stabilizer "StayblCam" t….