1日限定4席、完全個室で東京~博多間を走る「はかた号」に乗ってみました
東京~博多間の交通手段は飛行機の利用がポピュラーで、LCCも参入してから高速バスの存在感が薄くなっていますが、搭乗時間14時間ながら、完全個室で過ごせる高速バス新型「はかた号」が12月18日(木)から登場しました。現状では飛行機で羽田~博多間がスカイマークなら2万5000円程度で約2時間、新幹線であれば約5時間で2万3000円なので費用対効果が悪いような気もしますが、乗り心地を確かめるべくバスに乗ってみました。
夜行高速バスの快適な旅をプロデュース『旅は、バスに乗った瞬間からはじまる』5年ぶりに新型車両登場!新『はかた号』12.18運行開始~西鉄初の個室型シートを採用。車内にくつろぎノプライベート空間を実現します~
(PDF)http://www.nishitetsu.co.jp/release/2014/14_110.pdf
今回は東京発の新型「はかた号」に乗ることに。場所はさまざまなバス会社が乗り入れている新宿西口の「新宿高速バスターミナル」です。
新宿高速バスターミナルは、JR新宿駅から歩いて5分以内の場所にあります。
さっそくネットで予約した切符を受け取るために切符売り場へ。
窓口ではクレジットカードが使えず、自動販売機では使えるとのことでこっちで乗車券を購入。
自分の電話番号を入力すれば予約済みの券を受け取れるので、とてもラクチン
無事、チケットを発券しました。
バスは21時の出発ですが、到着して乗れるようになったのは出発の10分前ほど。
灰色のバスは旧型のはかた号で、2階建てで灰色の車両です。
さっそくバスに乗り込むことに。
バスは前方の4席が完全個室になっています。
個室の部屋とはいえ荷物が置けるスペースが十分にあるわけではないので、大型の荷物は乗車前にトランクに預けた方が良さそうです。
バスに乗ると、両横に木製の仕切りが付いた個室の部屋が4室。
奥は3列のビジネスシートになっており、1番後ろは女性専用席。
個室の席は高級車の座席や飛行機のビジネスシートに似たような席で本皮が使われています。
ドアには黒い面ファスナーが付いており……
カーテンを使って個室を作ることが可能。
席の上に荷物を置くスペースもあり、荷物もやや多めに置くことができます。
個室にはライトが付いており、光が漏れないようになっているので消灯後も自由に電気を使ってOK。明るさも調節することができました。
席の横にはリモコンが付いており、マッサージ機能・背面ヒーター・座席送風・リクライニングなどを使うことができます。スリッパもついています。
足は伸ばすことはできますが、個室は独特の圧迫感があります。
座席の座り心地は高級車の座席のようにやや堅めですが、皮なのでやや肌が蒸れます。
席の横に携帯電話専用のコンセントやUSBポートも付いていました。ただし、USBポートでiPhoneやiPadの充電はできないので注意が必要。
横にはもう1個コンセントも付いており、パソコンなどの充電にも便利です。
座席横は飛行機の席のようになっており……
食事を取ったりパソコンを置いたりするのに便利なテーブルが付いています。
個室内には、国際線などによくある映画やエンターテイメントを楽しむディスプレイはありませんが、iPadが用意されています。
iPadのホーム画面は工場出荷時とほぼ同じようで、特に音楽などは入っていませんでした。
iPadは車内に設置されている無線LANに接続が可能。メールアドレスの登録が必要で、システム上30分おきに再接続する必要がありますが、このiPad以外に自分の持っているインターネット端末に無線LANを繋ぐことができます。
スピードは何回か計測してみましたが、下りは6Mbpsほど。都市部では速かったものの、神奈川の外れや静岡県内ではややスピードが遅めでした。
車内の無線LANが不安定なこともあり、動画などを見るのにはちょっと不向き。他の人のネット状況を悪くしてしまう可能性があるので心置きなくネットが使えるとは言いがたい早さです。
高速バスを利用した人に提携ホテルの大浴場がサービス価格で利用ができるとのことで一瞬「ナイスなサービス!」と思ったものの、はかた号の到着は11時頃なので、指定された時間外のため使うことができません。
新しいバスが導入された記念に水とアメニティグッズが配られていました。
そんなこんなしているうちにバスは1回目の休憩所「NEOPASA静岡」へ23時15分ごろ到着。
小腹が減ったので1個110円の静岡(しぞーか)おでんを食べてみました。15分ほど滞在し、バスに戻るとすぐに消灯になりました。
バスは個室になっているので確かにプライベートな空間はしっかり確保されてはいるものの、やや圧迫感がありました。席の座り心地は悪くはないものの、革は風通しが悪く肌がやや蒸れてしまうので、新幹線などに採用される布製のシートカバーを使った方が良いような気も。一言で言うのであれば「漫画喫茶のフラットシート」がバス内にあるイメージ。窮屈ではないものの、移動しながら疲労を完全に取るのは難しいと言えそうです。一番気になったのは、窓際の席のため、カーテンを閉めて備えつけの毛布を使って寝ていても寒かったこと。
就寝後、車外に出られる時間はなく朝8時頃に山口県のサービスエリアで休憩を取ることができました。トイレは車内にありますが、移動時間が約14時間とかなり長いので、バスから何回か出られる機会があっても良いような気がしました。
11時頃に天神バスセンターに到着。到着が昼に近いので、朝食は最初から持ち込んでおくか山口のサービスエリアでさっと食べておいた方がいいかも。
現在年末ということもあり、このバスは予約が取れない日があるほど一定の支持を得ているようです。価格は東京発福岡行きが大人1万7000円~2万円ほど。はかた号の普通のビジネスシートよりも5000円高く設定されています。
ちなみに、これと同じく新宿から博多(天神)までを飛行機の始発便で移動すると朝9時着、新幹線使用だと11時着。たとえば、始発新幹線に乗るよりは早く到着できるだとか、圧倒的に安いとか、そういう際だった強みが欲しいところです。
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