スティックとPCがあれば楽器がなくてもドラムが演奏できる「Aerodrums」
パワフルなサウンドから精緻なスティックさばきまで、ドラムという楽器はさまざまな表現ができる楽器ですが、「音がデカい」「場所を取る」「楽器のセッティングが大変」などの弱点があるため手軽に演奏できないのが痛いところ。PC用ソフトの「Aerodrums」はそんな悩みを解決してくれそうなソフトで、スティックとPC、USBカメラがあればどこでもドラムを演奏できるシステムになっています。
Aerodrums | Aerodrums
http://aerodrums.com/aerodrums/
実際にAerodrumsを演奏している様子は以下のムービーから確認が可能です。
Aerodrums teaser
バッグからスティックを取り出す男性。
そしてテーブルの上にノートPCとUSBカメラをセットしました。
足の甲には、ミラーのようなものを装着。
セッティング中の様子。テーブルに置いたカメラからは明るい光が照らされています。
男性が何の変哲もないイスに座るとセッティングは完了。
そしてスティックを振り始めると、なんとドラムの音が再生されました。音楽に合わせて演奏しているフリをする「当て振りか!?」と思いましたが、紛れもなく実際の動きに合わせた音が再生されている模様。
PCの画面にはドラムセットが表示されており、なにやら丸い点がぬるぬると動いています。
よく見ると、丸い点は手や足の動きを感知している様子。シンバルやタイコの各パーツの上に丸が乗るたびに音が再生されています。
母親のような人が現れました。「ヘッドホンをつけなさい。ねっ」
装着。
すると、部屋の中は完全に無音に。音楽や自分の演奏はヘッドホンの中でのみ再生されているので、家族やご近所の邪魔にもならないというわけです。
まさに「エアドラム」でリアルなドラムサウンドを再生できるようになっている「Aerodrums」は、PCにPlayStation用のモーションカメラ「PlayStation Eye」を接続することでプレイヤーの動きを読み取って音源を鳴らすというシステムになっています。
動きのキャプチャは高速に行われているようで、演奏とのズレは非常に小さくなっている様子。さらに細かなスティックの動きにも追従しており、強弱のニュアンスもバリエーション豊かに再現されています。アクセントやゴーストノート、スティックのダウン/アップ、ダブルストロークなども問題なく感知しており、パラディドルなどのルーディメンツも思い通りに演奏できるようです。
Aerodrums: rebound rebuttal
また、足に光を反射するフットマーカーをつけることで、キックドラムの演奏やハイハットペダルのオープン/クローズも自由に行うことが可能。「ペダルがないと気持ち悪くて演奏できない」という場合にも、オプションでペダルが用意されている模様です。
Aerodrums foot technique and pedal alternatives
Aerodrumsは、Windowsの場合はVista以降、Macの場合はMac OS X 10.6以降のOSに対応。太陽光の下での演奏は不可となっており、部屋を薄暗い状態にして、カメラからのライトがプレイヤーによくあたる環境を作ることが重要となっているようです。
なお、AerodrumsはアメリカのAmazonでは160ドル(約1万7000円)、イギリスのAmazonでは100ポンド(約1万7000円)で販売されていますが、現在のところ日本への販売はサポート外となっている模様。Aerodrumsのフォーラムには「マレーシアに出荷できるか」という問い合わせがあったようですが不可だった様子なので、サポート開始を心待ちにするか対象地域に住む知人に頼るしかなさそうです。
また、Aerodrumsからはドラム譜に特化したWindows用楽譜作成ソフト「Aered」がリリースされており、以下のページから無料版と有料版のどちらかをダウンロードすることが可能となっています。
Aered | Aerodrums
http://aerodrums.com/aered/
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