取材

ソフトバンクと陸上自衛隊の相互協定締結式が伊丹駐屯地で行われたので見学してきました


陸上自衛隊中部方面隊とソフトバンクモバイルは2014年6月24日、災害時における通信確保に向けた広範な相互協力を行い、迅速な復旧活動を図ることを目的とした「陸上自衛隊中部方面隊とソフトバンクモバイルとの間の災害時における通信確保のための相互協力に関する協定」を締結しました。当日は、兵庫県伊丹市にある伊丹駐屯地内で締結式が執り行われたのでその様子を取材しつつ、敷地内に置かれている車両やいろいろな建物の様子を見学してくることにしました。

災害時の相互協力に向けて「災害協定」を締結 | 企業・IR | ソフトバンク
http://www.softbank.jp/corp/group/sbm/news/press/2014/20140624_01/

陸上自衛隊 伊丹駐屯地に到着。こちらは中部方面隊の中枢部となる中部方面総監部の建物。建物の前庭はすべてタイルが敷き詰められており、記念式典などが執り行われる際には隊員のみなさんが整列する場所となっているそうです。


こちらが締結式の行われる会場。赤いじゅうたんのひな壇が設けられ、日章旗が掲揚されていました。


バックパネルには、中部方面隊の部隊章とソフトバンクのロゴマークがプリントされていました。


関係者がそろい、締結者が登壇して式が開会するのを待ちます。


今回の協定の概要は以下の4点。

1.被災地の災害復旧活動に関する情報を相互に提供すること。
2.陸上自衛隊中部方面隊が必要とする衛星携帯電話、携帯電話などの貸し出しをソフトバンクモバイルが行うこと。
3.ソフトバンクモバイルの通信復旧活動において、ソフトバンクモバイル単独では被災地に入ることが難しい場合に、条件が許せば陸上自衛隊中部方面隊の車両やヘリコプターで、ソフトバンクモバイルの人員や可搬型基地局を運搬すること。
4.連絡調整のための会議と、協同訓練を年1回以上実施すること。

陸上自衛隊中部方面隊の管轄地域である東海、北陸、関西、中国、四国において、近い将来に発生が予想されている南海トラフ地震など、災害時における通信確保に向けた広範な相互協力を行って迅速な復旧活動を図ることを目的としています。

今回の締結の締結者であるソフトバンクモバイル 関西技術統括部長の久住氏と、陸上自衛隊中部方面総監部 防衛部長の滝澤1等陸佐による署名の交換が行われ……


晴れて締結が完了しました。


今回の締結により、両者の間ではスムーズな連絡体制を確立するとともに、陸上自衛隊中部方面隊からは、被災地における通信手段を確保するために活動するソフトバンクモバイルに対して物資の輸送や各種施設・設備の使用、燃料・資材等の物資および機材の貸し出しなどの協力が行われる予定。また、ソフトバンクモバイルは陸上自衛隊中部方面隊の災害時における復旧、人命救助活動に必要な通信手段として、衛星携帯電話やソフトバンク携帯電話などの通信機器を優先的に提供することになっています。さらに、今後は災害時のスムーズな連携を図るための情報共有が行われるほか、災害発生時を想定した協同訓練が年1回以上実施されるようにもなるとのこと。

今回の協定は、2014年3月11日に防衛省とソフトバンクモバイルの間で締結した「災害協定(中央協定)」に基づくものとなっており、NTT西日本・NTTドコモ、KDDIに次ぐものとなっています。今後は、中部方面隊に属する各師団や旅団に対しても同様の協定が進められることになります。


なお、ソフトバンクモバイルでも災害に備えたさまざまな取り組みが行われており、災害時でも停止しない基地局や停電に備えた電源車の配備、移動基地局車両や、気球を用いた気球無線中継システムの開発などが進められているとのことで、詳細は以下のページから確認が可能です。

災害に備えた対策 | 企業・IR | ソフトバンク
http://www.softbank.jp/corp/csr/management/riskmanagement/readiness/


締結式が終わった後は、せっかくなので駐屯地内部の様子をしばし見学させてもらうことに。まず目に飛び込んできたのは中部方面隊でも主力として活躍する74式戦車の姿。


90(きゅうまる)式戦車10(ひとまる)式戦車の導入が進む中、まだまだ中部方面隊を含む本州以南の部隊では主力で活躍する車両となっているとのこと。


「もっとも美しい戦車」と称されることもあるとのことで、伸びやかでどこか柔らかさのあるボディラインになっていました。


そして少し離れた場所に置かれていたのが、戦後初の国産戦車となる61式戦車と、75式自走155mmりゅう弾砲


61式戦車はその名前の通り、1961年に正式に制式採用された戦車で、2000年まで約40年間にわたって使用されてきた車両。


75式自走155mmりゅう弾砲は、見た目はそっくりですが実は戦車ではなく大砲の仲間だそう。砲弾の弾道も、直線的に対象に向かう戦車とは異なって、放物線を描くように飛んでいくそうです。


敷地内を歩いていると、「らっぱ」を練習する隊員の姿が見えました。


車両を見せてもらった後は、敷地内で営業しているローソンの店舗を見学。


店名は「ローソン自衛隊伊丹総監部店」となっていました。


店内のドリンクコーナーにはアルコール類は一切置かれておらず、「有事の際に備えるために、ここまで徹底されているのか!」と思ったのですが……


さすがにそんなわけもなく、実は隣の売店でアルコールコーナーが設置されているのでした。


興味深かったのが、スポーツ用品やバッグを取り扱っているこちらの売店。


アスリートの間では有名なスポーツウェア類のUNDER ARMOUR(アンダーアーマー)ですが、他ではあまり見ることのないモスグリーン色のものが売られていました。


そしてこちらは自衛隊らしさ満点の、迷彩色のご祝儀袋。相手にお渡しした後はハンカチとしても使えるという便利な一品となっていました。


なかなかお目にかかれない駐屯地内の様子は、各地で開催される駐屯地イベント(駐屯地祭)などで触れることもできるので、興味のある人は以下のスケジュールなどを参考にしてみてもいいかもしれません。

陸上自衛隊:イベント
http://www.mod.go.jp/gsdf/event/

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in 取材,   モバイル,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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