ウェブ上の広告を削除する「Adblock Plus」がIE6とIE7のサポート打ち切りを決定
By look.for
葬儀が開催される程に多くの人に利用されてきたInternet Explorer 6(IE6)ですが、ついにAdblock Plusのサポートも打ち切られることになり、Adblock Plusが公式ブログ内でその経緯を説明しています。
Adblock Plus and (a little) more: Discontinuing support for Internet Explorer 6 and 7
https://adblockplus.org/blog/discontinuing-support-for-internet-explorer-6-and-7
Adblock Plus Drops Support for IE6 and IE7
http://thenextweb.com/insider/2014/04/29/adblock-plus-drops-support-ie6-ie7-citing-complicated-development-low-market-share/
これまでAdblock PlusのIEバージョンである「Adblock Plus for Internet Explorer」はIE6やIE7を含むすべてのバージョンのIEに対応してきました。しかし、全バージョンに対応することでAdblock Plusの開発は複雑化し、さまざまなウェブサイトやインフラ技術を広くサポートする必要性が出てきていたそうです。例えば、安全なTLS 1.0プロトコルはIE6ではデフォルトでオフ状態になっているので、それよりもはるかに時代遅れなSSLv3プロトコルをAdblock Plusがサポートし続ける必要があった、とAdblock Plusの公式ブログは明かしています。
ついにAdblock PlusもIE6とIE7のサポートを打ち切るわけですが、これにより以下のような現象が起きるそうです。
・次のバージョンのAdblock Plus for Internet Explorerでは、IE8以上でなければインストールできない
・IE6やIE7でも正常にAdblock Plusのウェブサイトを閲覧できるようにするため、これまで複数の要素を組み込んでいましたが、それらが削除される
・Adblock PlusのダウンロードサーバーではSSLv3プロトコルを非活性化するので、IE6でここにアクセスするにはTLS 1.0プロトコルを手動でオンにする必要が生じる
なお、PCやモバイル端末のOSやブラウザの市場シェアを調査し公開しているNetMarketShareの調査によると、2014年4月の段階でもIE6は3.73%、IE7は0.71%のシェアがあることが分かります。
さらに、中国で最もポピュラーな検索エンジンであるBaiduが公開している統計レポートを見ると、2014年4月のBaidu利用者のブラウザシェアはIE6で8.3%、IE7で3.31%となっており、全世界のデータと比べるとシェアは高めになっています。
WindowsXPやOffice2003のサポート終了と共に、Microsoftからのサポートも終了しているIE6ですが、今後も多くのサービスからサポートを打ち切られることになるのでしょうか。
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