Googleの3Dスキャンがリアルタイムにできるスマホ「Tango」がNASAと宇宙へ
NASAが開発中の球体型人工衛星SPHEREに、Googleのリアルタイム3Dセンシングスマホ「Tango」が装着され、SPHEREの「眼」&「頭脳」として活用されることがわかりました。
Smart SPHERES Are About to Get A Whole Lot Smarter | NASA
http://www.nasa.gov/mission_pages/station/research/news/smart_spheres/
Google ATAP - Google+ - Project Tango Prepping for Launch Into Space Since the…
https://plus.google.com/+GoogleATAP/posts/P12BFo7bam3
実は、Googleのスマートフォンが宇宙へ持ち込まれるのはこれが初めてというわけではありません。2011年にはGoogleのNexus Sを使ってSPHEREを操作する実験がすでに行われています。つまり、高性能な処理能力を持つスマートフォンをSPHEREの眼だけでなく「頭脳」としても活用しようというのが実験の目的です。
Android in Space - Nexus S on Space Shuttle Atlantis - YouTube
NASAの球体型人工衛星SPHEREとTangoスマートフォンの組み合わせの様子は以下のムービーで確認できます。
Google's 'Project Tango' heading to space - YouTube
青い球体状の物体がNASAの小型衛星SPHERE。
SPHEREに取り付けられた白いスマートフォンがTango。ディスプレイにはリアルタイムで周囲を3Dスキャンしている様子が映し出されています。
SPHEREを遠隔操縦するためには、外部の様子をモニターするのは必至事項なので、NASAはSPHEREにカメラを取り付ける試みをこれ以前にも行ってきました。
そのSPHEREの「眼」の役割を、Tangoに担わせようというのが今回のプロジェクトです。
Tangoは赤外線センサーを搭載した専用のスマートフォンとアプリを使ってリアルタイムで外界の様子を3Dセンシングすることが可能です。
OSにはAndroidを使用しており、Tangoは外界の様子とともに、自身の位置情報を正確に取得することができます。
そのため、宇宙で人が行えない危険なミッションをSPHEREに行わせたいNASAは、狭い船内の位置情報を正確に検知して、自由自在に遠隔操縦できるTangoの性能に目を付けたというわけです。
プロジェクトTangoを開発するGoogleのATAPチームがNASAと共同実験をする様子は以下のムービーで確認できます。
Project Tango: NASA SPHERES - YouTube
赤色のSPHEREに取り付けられたTangoスマートフォン。
地上でも入念な実験が繰り返されています。
宇宙空間の仮想実験の舞台はこのZero Gというジェット機内。
ジェット機は、上空から自然落下(放物運動)を繰り返すことで、機内を無重量状態にして宇宙空間と同じ環境を作り出します。
機内にはポールやカメラがセットされています。
いよいよ実験開始。
SPHERE+Tangoは機内をふわふわとただよっています。
SPHEREから延びた棒状のものを使って、SPHEREに回転力を加えて実験を行います。
Google GlassをつけたATAPチームの技術者も横向きに。
結構、楽しそうです。
Tangoは宇宙空間で使用されるSPHEREを始め、さまざまなハードウェアに組み合わせることが予定されている、とのことです。
なお、Tangoを搭載したSPHEREは国際宇宙ステーションで宇宙飛行士のミッションを補助する予定で、将来的には宇宙飛行士ができない危険な作業をこなすことを想定しており、SPHERE+Tangoは、2014年夏に宇宙に打ち上げられる予定です。
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