生命が存在する可能性のある地球サイズの惑星が発見される
地球から500光年離れた太陽系外で初めて、ハビタブルゾーン内に水が液体として存在する可能性を持つ惑星「ケプラー186f」が、ケプラー宇宙望遠鏡によって発見されました。
First Potentially Habitable Earth-Sized Planet Confirmed by Keck and Gemini Observatories | W. M. Keck Observatory
http://www.keckobservatory.org/recent/entry/first_potentially_habitable_earth_sized_planet_confirmed_by_keck_and_gemini
地球から500光年離れた場所のキュクノス星座(はくちょう座)に位置する、太陽よりも温度の低いM1型矮星を中心とする「ケプラー186系」は、太陽系に比較的近い構成を持っています。
M1型矮星は周囲に5つの惑星を持ち、その内4つの惑星は高温で、とても短い軌道を周回していることが確認されています。SETI協会とNASAのエイムズ研究センターのエリーサ・クインタナ氏らの発表によると、ケプラー宇宙望遠鏡が発見した5つの内の1つの惑星「ケプラー186f」は、地球の1.1倍ほどのサイズでハビタブルゾーン内を周回しており、水が液体として存在する可能性が高く、生命が存在する可能性もあるとのこと。
その後、ケック天文台とジェミニ天文台からもこれらの惑星が確認され、その他のデータや数値計算法からを示し合わせた結果、ケプラー186fの存在は99.98%間違いないとのこと。生命や水の存在を確認するのは難しく、質量や惑星の構成も明らかになっていませんが、論文の共著者でケプラープロジェクトの科学者スティーヴ・ハウエル氏は、「私たちにできることはこの惑星に関する様々な可能性を1つずつ検証していくことです」と話しており、初めて発見されたハビタブルゾーンに存在する地球規模の惑星の調査を続けていく予定です。
なお、ケプラー186fに関する論文は「サイエンス」で公表されています。
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