Netgearが連邦通信委員会による外国製ルーター禁止令の初の適用除外例に、理由は不明

アメリカ連邦通信委員会(FCC)の公衆安全・国土安全保障局は、国家安全保障や国民の安全に容認できないリスクをもたらすとしてアメリカ国外で製造されたルーターを対象機器リスト(カバードリスト)に追加したと2026年3月に発表しました。しかし、規制開始から半月足らずで、FCCがアメリカの通信機器メーカーであるNetgearに対して「アメリカ以外で製造された製品の販売許可」を出した一方、許可の理由を説明しなかったことから、疑問の声が上がっています。
FCC’S PUBLIC SAFETY AND HOMELAND SECURITY BUREAU ANNOUNCES CONDITIONAL APPROVAL OF CERTAIN ROUTERS AND UNCREWED AIRCRAFT SYSTEMS (UAS) AND EXEMPTION FROM FCC COVERED LIST
(PDFファイル)https://docs.fcc.gov/public/attachments/DA-26-351A1.pdf
What U.S. Router Security Standards Mean for NETGEAR Products | CEO Letter
https://www.netgear.com/letter-from-the-ceo-fcc-conditional-approval/
Netgear Scores the First Exemption From the FCC's Foreign-Made Router Ban | PCMag
https://www.pcmag.com/news/netgear-scores-the-first-exemption-from-the-fccs-foreign-made-router-ban
The FCC just saved Netgear from its router ban for no obvious reason | The Verge
https://www.theverge.com/tech/911888/netgear-router-ban-conditional-approval
2026年3月20日に下された国家安全保障上の判断では、アメリカ国外で製造されたルーターの脆弱(ぜいじゃく)性が悪意ある攻撃者に利用され、家庭での監視や知的財産の窃盗、重要インフラへの攻撃に悪用されている現状が指摘されました。FCCは「アメリカで使用されているルーターの大部分が国外で製造されており、このような依存状態は供給網の脆弱性を生み、アメリカの経済や国防、そして国民に深刻な害を及ぼす可能性がある」と結論付けた上で、アメリカ国外で製造された新規ルーターは無線認証を受けることが禁止され、アメリカ国内への輸入や販売が事実上不可能になることを決定しました。
アメリカ政府がアメリカ以外で製造された消費者向けルーターの輸入や販売を禁止に - GIGAZINE

すでに特定の外国製品について無線認証を取得済みの企業は引き続き輸入が可能であり、既存のユーザーが現在所有している機器を使い続けることも制限されません。また、アメリカ国外で製造を継続する企業が例外として認められるためには、アメリカの国防総省または国土安全保障省から条件付き承認を得る必要があるとされていました。
そんな中でFCCは、2026年4月14日にNetgearを例外扱いとし、アメリカ以外で製造された製品であっても新しいWi-Fiルーターやメッシュモデルを消費者に販売することを許可すると発表しました。国防総省はNetgearの免除申請を審査し、Netgearの製品は「アメリカの国家安全保障にリスクをもたらさない」と判断したと命令書で述べています。
Netgearは声明の中で、「当社は、信頼できる消費者向けルーター企業としてFCCから条件付き承認を受けた最初の小売消費者向けルーター企業であり、この承認により、お客様は自宅のネットワークが厳格な基準を満たしているという安心感をさらに得ることができます」と述べています。

FCCの発表では国防総省がNetgearの機器は国家安全保障にリスクをもたらさないという「具体的な判断」を下したと述べていますが、命令書には判断の根拠が詳しく記載されておらず、Netgearも詳細を明かしていないことから、規制や審査の有効性などに疑問の声が上がっています。また、3月の規制発表時には承認プロセスに「アメリカでの製造拠点の設立または拡張」に関する計画を提出する必要があるとしていましたが、Netgearは記事作成時点でそのような発表はしていません。
The VerveはNetgearに対し承認の要件を満たすためにセキュリティ対策を改善したかどうか、アメリカでの製造拠点拡大についてFCCに計画を提出したか問い合わせましたが、記事作成時点では回答が得られていないそうです。
Redditでは、FCCが規制を発表した際に「国家安全保障を名目にした産業保護ではないか」という指摘が挙がっていました。投稿によると、Netgearは新型コロナウイルスの流行期にシェアを大きく失い、起源が中国系であるTP-Linkに対して特許訴訟や広報戦略を展開してきた経緯を考えると、今回の規制によってTP-Linkを制限した上でNetgearの規制を緩和するというのはNetgearの産業を後押しする意図があった可能性があるとのこと。TP-Linkは安全保障上のリスクが懸念されて調査が行われており、複数の政府機関がアメリカ商務省によるTP-Link製ルーターの販売禁止提案を支持していたり、テキサス州が「中国共産党によるサイバー攻撃を助けてきた」としてTP-Linkを提訴していたりと、実際にアメリカ政府からの排斥を受けつつあります。
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また、FCCが規制を発表した直後、Netgearの株価は時間外取引で16.7%上昇し、Netgearの広報担当者は声明で「アメリカ国民にとってより安全なデジタル未来に向けた政権とFCCの行動を称賛する」と述べました。このような経緯やNetgearだけが大きく有利になったプロセスから、「これは陰謀論ではなく、証拠書類です。投稿の内容はすべて出典とリンクが明記されています。私が間違っている可能性もありますので、ご自身で読んで判断してください」と投稿主は語っています。
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in ハードウェア, Posted by log1e_dh
You can read the machine translated English article Netgear is the first company to be exemp….






