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「ユーザー1人あたりのコスト」をGoogle・Microsoft・Facebook・Yahoo!などの買収金額と総ユーザー数からわかりやすくグラフ化

By OFFICIAL LEWEB PHOTOS

事業拡大にあたって他社サービスを買収することは有効な手段の1つです。大企業であるほど買収に必要な金額は大きくなっていきますが、どの企業が有効的に企業を買収できているのかが一目でわかる、買収金額と総ユーザー数から「ユーザー1人あたりのコスト」を算出して可視化したグラフが公開されています。

Famous tech acquisitions, cost per user
https://public.brightside.io/v1/chart/ece4947eb29375535376ca212578cf78

Tech acquisitions, cost per user vs total users
https://public.brightside.io/v1/chart/321ef2c603e8d67080afcd92f48e1d69

以下は買収された企業の買収額とユーザー総数を割ってユーザー1人あたりのコストを算出し、グラフ化したもの。青はYahoo!、灰色はその他、緑はGoogle、黄色がFacebookと色分けされています。


グラフにカーソルを合わせると詳細を表示可能。例えば写真共有サービスの「Flickr」は、上から「買収年月日:2005年3月1日」「製品/サービス名:Flickr」「買収企業:Yahoo」「公表された買収額:3000万ドル(約30億円)」「登録ユーザー数:27万人」「アクティブユーザー数:該当なし」「総ユーザー数:27万人」「1ユーザーあたりのコスト:111ドル11セント(約1万1000円)」「従業員数:6人」「従業員1人あたりのコスト:500万ドル(約5億1160万円)」「従業員1人に対するユーザーの数:4万5000人」となっています。


ユーザー価格が最も高かったのは現在Yahoo!ジオシティーズとなっているウェブサイト提供スペースの「Geocities」。買収額は35億7000万ドル(約3654億8000万円)と国家規模の金額が支払われており、430万人いたユーザー1人あたりのコストは830ドル23セント(約8万5000円)と、かなり高い買い物になっています。


今や誰でも知っている動画サービスとなった「YouTube」は、2006年10月9日にGoogleによって16億5000万ドル(約1690億円)で買収されていますが、Geocitiesの半分近い金額にも関わらず、3400万人のユーザー1人あたりのコストは48ドル53セント(約4960円)ほど。先見の明によって先物買いに成功したというわけです。


さまざまな企業を買収しているGoogleの中で最も高額なユーザー単価になったのがソーシャル人力検索サービス「Aardvark」です。2012年2月12日に5000万ドル(約51億1870万円)で買収されており、1ユーザーあたりのコストは555ドル56セント(約5万6870円)とYouTubeの10倍近くですが、単価が上がっているのは総ユーザー数は9万人だったため。


2014年2月19日にFacebookが160億ドル(約1兆6380億円)でメッセンジャーアプリの「WhatsApp」を買収したばかりですが、買収額に比べてユーザー単価は35ドル56セント(約3640円)と低め。Facebookの株価は5%下落しましたが、今後の展開を左右する決断になりそうです。


Amazonに買収されたアパレル通販サービス「Zappos」の買収額は9億2800万ドル(約950億円)。450万人のユーザーを抱えていたZapposのユーザー1人あたりのコストは206ドル22セント(約2万1000円)となっています。


2度の買収を経験しているインターネット電話サービス「Skype」は、2005年9月1日に26億ドル(約2670億円)でeBayに買収されています。総ユーザー数は5400万人で、1度目のユーザー単価は48ドル15セント(約4925円)ですが……


その後2009年に独立したSkypeは、2011年にマイクロソフトによって85億ドル(約8695億6520万円)で再び買収に合意。この時のユーザー数は5億7800万人と10倍近くに増加していますが、ユーザー単価は3分の1近くの14ドル71セント(約1504円)。マイクロソフトは効率良く大量のSkypeユーザーの獲得に成功したというわけです。


以下は同じ資料をもとに作成されたユーザー単価と総ユーザー数のコスト比較図。右に伸びるラインは総ユーザー数(単位:100万)を表し、上のラインはユーザー単価(単位:ドル)を表しています。図の下にある丸い点は買収した企業を表し、水色はYahoo!というように色分けされています。


丸い点にカーソルを当てると1つ目のグラフと同じ詳細を表示でき、最もコストパフォーマンスが悪かったのは左上に飛び出ているYahooのGeocitiesということが一目でわかります。


対照的に、最もコストパフォーマンスに優れていたのはマイクロソフトが買収したSkype。飛び抜けて右側に位置しています。


大半の企業は総ユーザー数が100万人以下、ユーザー単価が200ドル以下の間に集中しています。買収が行われる際の相場を調べるには、このエリアの詳細を見比べると参考として割り出せそう。


密集エリアの中で最も左下に位置していたのは、2004年7月1日にウェブアルバムサービス「Picasa」を500万ドル(約5億1150万円)で買収したGoogle。50万人いたユーザー1人あたりの単価は10ドル(約1000円)で、約14ドル(約1400円)で5億7800万人のSkypeユーザーを獲得したマイクロソフトとの差はたった4ドル(約400円)ほどとなっており、PicasaユーザーはGoogleから見ればかなり「お買い得」であったことがわかります。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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