脳のクリエイティブさがピークに達してブレイクスルーするのは何歳頃か?

By woodleywonderworks

何らかのきっかけによって、人生の転機が訪れるという話がありますが、年齢と科学的才能に関係するメカニズムをノースウェスタン大学ベンジャミン・ジョーンズ教授が研究し、「35歳~40歳の間に科学的・クリエイティブな脳の活動がピークに達して大きなブレイクスルーを迎える」ということが判明しています。

[PDFファイル]140130 Age and Scientific Genius-Final _ temp - w19866.pdf
http://www.nber.org/papers/w19866.pdf

ジョーンズ氏はこれまでの科学的功績者の成功した実績などから「35歳~40歳の間に科学的・クリエイティブな脳の活動がピークに達する」と推測しました。

そこで、20世紀以降のノーベル賞受賞者と技術的革新者が貢献を残した年齢をグラフで表し、人生のサイクルの中で何歳ごろに最も成功しているかを調べたところ、以下のように30代後半から40代にもっともグラフが上昇。


同じグラフを1935年以前、1935年~1965年、1965年以降と区分けすると脳の活動のピークは年代によって多少の動きがありますが、現代に近づくにつれて脳が最も活性化する時期は高齢化していきます。


また、以下はノーベル賞を受賞した科学者を「理論系」と「実験系」で区別し、さらに同じ科学者でも「化学」「薬学」「医学」と研究する分野によって分類してグラフにしたもの。フィールドによって受賞年齢のピークは異なり、全体的に見ると理論系は早熟で、実験系はやや遅咲き。「最も重要なことは既存の理論的枠組みから逸脱すること」ジョーンズ氏は話しています


アインシュタインは26歳の時に「ブラウン運動の理論」そして「特殊相対性理論」を完成させ、ニュートンは23歳の時に落ちるりんごを見て「万有引力の法則」、「微積分学」、「光学」のアイデアを手に入れ、ハイゼンベルクは23歳~25歳の間に「行列力学」を提唱しました。音楽に関してもモーツァルトは「早熟の天才」と言われ、近年ではスティーブ・ジョブズが21歳でAppleコンピュータを共同設立しています。

しかし、アインシュタインの最も大きな貢献となった「一般相対性理論」が成立したのは30代後半であり、コペルニクスは60歳ごろに地動説を論文にまとめて発表し、Appleの最も成功した製品の登場はジョブズが40代を越えてからであり、全体的に見ると、年齢が高まるほどに大きな貢献を残しています。人生の早期に成功を収めた偉人たちは多く存在しますが、年齢を重ねてさらに大きな成功を収める例も多く、科学的なブレイクスルーとなるノーベル賞は93%以上が26歳以上で受賞しています。

By Pedro Vera

早熟の天才は目を引きがちですが、年齢を重ねた方が確実に経験を重ねて論理的な結果を導き出せるようです。もし思うように成果が出せないと感じる時期があっても、30代後半を過ぎると今までと違った考え方が生まれるのかもしれません。

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in サイエンス, Posted by darkhorse_log