ハッブルの後継となる巨大宇宙望遠鏡「Webb」の開発風景が高画質写真＆ムービーで公開される

By NASA Webb Telescope

宇宙望遠鏡は、宇宙空間から天体観測ができるいわば「宇宙の天文台」であり、大気によって電磁波を吸収される心配もなく、天候による影響を受けることがないため、宇宙を観測するのに欠かせない施設となっています。NASAによって打ち上げられたハッブル宇宙望遠鏡は、20年以上の間、宇宙からさまざまな画像を届けてくれる現役の宇宙望遠鏡として有名ですが、この後継機として2018年に打ち上げが予定されているのがジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(Webb)です。その次世代宇宙望遠鏡Webbの開発風景を、NASAが高画質な写真で公開しています。圧倒的な写真の数々は以下から。

James Webb Space Telescope
http://www.jwst.nasa.gov/

これがWebbの完成予想図。金色の物体が星の光を集める主鏡。

By NASA Webb Telescope

下から見るとこんな感じ。紙飛行機のような機体です。

By NASA Webb Telescope

360度あらゆる方向から見たWebbのイメージムービーがこちら。

James Webb Space Telescope Instrument Locations - YouTube


Webbはハッブルよりもスピッツァーよりも巨大な宇宙望遠鏡。

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これは、テキサス州・オースチンの湾岸にWebbの実物大の模型を展示した様子。高さは4階建てビルくらい。

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NASAのGoddard宇宙センターに持ち込まれた実物大模型。Webb開発者たちとの記念撮影の様子。

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これが宇宙望遠鏡のキモである主鏡の一部(セグメント)。Webbの主鏡は18枚のセグメントで構成されます。

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Webbは直径6.5メートルもの巨大主鏡を持ち、これはハッブル望遠鏡の直径に比べて2.5倍の大きさ。

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主鏡セグメントは1枚当たりこれくらいのサイズ。

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鏡の材質は過酷な環境に耐えられるベリリウム。

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これは、ベリリウムがNASAに持ち運ばれたときの様子。

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鏡はすべて金メッキされます。厚みはわずか100ナノメートル。これは髪の毛の1000分の1の薄さ。

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1枚1枚入念に検査。

By NASA Webb Telescope

セグメント6枚がテストされる風景。

By NASA Webb Telescope

テスト環境は、真空に近い状態にされた40K(約マイナス230度)という極寒の世界。

By NASA Webb Telescope

テスト環境である巨大真空チャンバーの様子は以下のムービーで確認できます。

James Webb Space Telescope to be Tested in Chamber A at Johnson Space Center 2013 NASA Goddard - YouTube


こちらの丸い鏡はWebbの第二鏡。主鏡と違って球体に近い表面。

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これはIntegrated Science Instrument Module(ISIM)と呼ばれるモジュール。

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Webbの主鏡を取り付ける骨格とも呼ぶべき背面版。

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耐高熱シールド。

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クレーンで真空チャンバーに入れられるのは光学望遠鏡エレメント。

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光学エレメントのケーブル類は、極低温に備えてアルミテープが巻き付けられます。

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数々のケーブルで覆われた光学望遠鏡シミュレータ(OSIM)は、通称「Golden Spider(金色のクモ)」。

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赤外線吸収エレメント(MIRI)にも超低温環境に耐えられるようにシールドが巻き付けられます。

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近赤外線カメラのセンサーは1600万画素。

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Webbを宇宙船に搭載して宇宙へ打ち上げるイメージ図。

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宇宙空間に放たれたWebbが、組み上げられる様子はこちらのムービーで確認できます。

James Webb Space Telescope: Deployment Animation - YouTube


・おまけ
NASAのエンジニアによって作られたWebbのレゴ。

By NASA Webb Telescope

Webb宇宙望遠鏡は、2018年の打ち上げを目指して開発が進行中です。しかし、当初の計画よりも開発費が膨らみ、また、2013年にはアメリカの政府機関の一部閉鎖問題に巻き込まれたNASAには常に予算削減のおそれがつきまとっています。次世代の高性能宇宙望遠鏡Webbが無事打ち上げられ「宇宙の神秘」を地球に届けてくれることを願うばかりです。