レビュー

iPhone 5sの傾きセンサーにハードウェア由来の問題が生じていることが発覚


iPhone 5の後継機として期待を受けた「iPhone 5c」と「iPhone 5s」が発売されてから約2週間が経ちましたが、本体の傾きを感知するセンサーに問題があることが明らかになってきました。この問題は、ハードウェアであるセンサーそのものが原因とみられています。

Apple’s iPhone 5S sensors are massively screwed up (and so are the games that rely on them) | VentureBeat
http://venturebeat.com/2013/10/03/apples-iphone-5s-sensors-are-massively-screwed-up-and-so-are-the-games-that-rely-on-them/


問題が確認されているのは、iPhone 5s本体の傾きを感知する「3軸ジャイロ」で、正確な傾きの角度を感知できないものが多く発生しており、アップル社のサポートコミュニティにも多くの報告が挙がっています。

誤差が発生しているのはiPhone 5sのみで、iPhone 4・iPhone 4S・iPhone 5ではほとんどそのような声は聞かれないとのこと。iOS 7にアップグレードした旧機種であっても問題は生じていないことから、原因はOSではなくハードウェアであることがほぼ確実視されています。この状況は、傾きセンサーを利用するゲームの動作にも悪影響を与えており、YouTubeには、センサーの誤作動によりレースゲームでクルマがまっすぐ進まない状況のムービーがアップされています。

iPhone 5S sensors messed up - YouTube


そこで、編集部にあるiPhone 5sとiPhone 5を使い、検証実験を行ってみました。

今回使用したのは左から2台のiPhone 5sと、iPhone 5です。iPhone 5はiOS 7にアップデート済みです。


まずはプリインストールの「コンパス」を起動し、机の上に並べてみました。いきなり表示が乱れています。iPhone 5sの2台は傾きを表示していますが、iPhone 5は水平と表示しています。


ひょっとして、台となる机が平坦でないため、誤差が生じているのかもしれません。条件を同じにするため、位置を固定して再度測定してみた結果が以下のとおり。やはり同じ誤差が生じています。


こんどは右側面を下にして壁に立てかけてみました。ここでも同じように誤差が生じています。


それでは、もうすこし厳密に測定してみましょう。カメラ用の三脚についている水準器で水平を出し、その上にそれぞれのiPhoneを立ててみます。


まずはiPhone 5sの白モデル。土台は水平が出ていますが、表示は-3度の傾きを示してしまいます。


次に、同じくiPhone 5sの黒モデル。こちらもやはり-1度の傾きを示しています。


最後にiPhone 5で測定。こちらはきちんと水平を示しました。


検証の結果、わずかではあるもののiPhone 5sには表示の誤差が生じていることが分かりました。今回の実験では厳密に水平を出した上での計測ではないので断言はできませんが、3台のなかでは旧型のiPhone 5が一番正確な数値を示していると考えられると同時に、iPhone 5sの2台の間においても誤差が生じるという結果になりました。

iPhone 5sはこのように厳密な角度を測定する機器ではありませんが、利用する際には注意したほうがよさそうです。

なお、この件に関するアップル社からのコメントは、記事執筆時点では得られていません。

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in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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