切断された指ではiPhone 5sの指紋認証は突破できないことが明らかに
iPhone 5sには指紋認証センサーが搭載されており、ホームボタンをタッチすることで、端末のロック・解除や、アプリ購入時の認証ができます。気になるのは、この指紋認証センサーのセキュリティレベルがどの程度のものかというところですが、もしiPhone 5sに切断した指を使っても認証を突破することはできないことがわかりました。
No, A Severed Finger Will Not Be Able to Access a Stolen iPhone 5S
http://mashable.com/2013/09/15/severed-finger-iphone-5s/
指紋認証センサーを備えたiPhone 5sの発売によって、手軽に使用できるバイオメトリクス認証ユーザーの増加が見込まれますが、ユーザーの間ではiPhone 5sの盗難とともに、指紋認証にアクセスするためオーナーの指や指紋を切り取る「指泥棒」が現れるのではないかと噂されています。さらに広くみれば、近年のNSAの盗聴事件の暴露から、政府は盗聴を強化するためにiPhoneユーザーの指紋データを密かに集めることもあり得るかもしれません。
By Toni Blay
もともと、このような懸念は世界各国からの報告から来ており、例えばマレーシアでは、生体認証を搭載したメルセデスベンツSクラスのオーナーが強盗に指を切断され、その指で認証を突破されて車を盗まれたという事件がありましたが、iPhone 5sに関する懸念は生体認証の専門家により根拠のないものだと否定されています。なぜなら、iPhone 5sのTouch IDに使用されている指紋センサーは無線周波数を使用して皮膚の表皮下まで検知するため、指は生きている体とつながっていなければ反応しないからです。
By JSitthi
カリフォルニア州にある指紋センサーメーカー・プロバイダーであるValidity Sensors Inc.の最高技術責任者Sebastien Taveau氏は「今後、iPhone 5s以外のRFセンサー技術も生体反応を持つ指にしか読み取れないように構築されていくでしょう。誰も『切断された指』や『指を切り取られた遺体』について話したい人はいません。この事実を認識し、世界中で正しく理解されることで消費者たちの不安を取り除くことができます」と語っています。
By 37prime
指紋認証はノートPCの一部などですでに使われている技術ですが、Appleは最悪のシナリオを想定して、スマートフォンにもセキュリティのしっかりした生体認証を導入することになりました。今後、Appleが安全な製品を流通させることで「指を切り取っても物理的なハッキングに対して効果がない」と世界中が認識し、マーケットに教育が行き届けば、Android端末でも指紋認証が一般的になるのかもしれません。なお、ARROWSシリーズではすでに指紋認証を搭載したモデルを発売しています。
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