NSAが実行していたスパイ行為をタイムラインで並べて整理するとこうなる
By Anonymous9000
アメリカ大統領直轄組織である中央情報局(CIA)による国民の情報収集活動「PRISM」の存在が元CIA局員のエドワード・スノーデン氏によって暴露されてからはや2ヶ月が経ちますが、その後も、NSAの諜報活動に関する報道はとどまるところを知りません。あまりにも量が多すぎるため一体何がどうなっているのか整理しにくいところですが、電子フロンティア財団(EFF)がNSAのスパイ活動に関する文書をタイムライン形式で表示するまとめを作成、公開してくれました。
Timeline of NSA Domestic Spying | Electronic Frontier Foundation
https://www.eff.org/nsa-spying/timeline
今回タイムラインにまとめられたNSAのスパイ活動に関する文書は、メディアや議会での証言、書籍、一連の訴訟活動で明らかにされた信頼できる情報に厳選されており、すべてのソースがEFFが作成したSummary of Evidenceの中に収録されています。
こちらがNSAのスパイ記録に関連する文書をタイムライン形式で表示したもの。ヘッドラインが時系列で並んでいます。
ヘッドラインの右上の三角マークをクリックすると……
このように展開され、記事の要約が表示されます。
タイムラインの上部には、フィルターやソート機能がついています。
このカラーフィルターはそれぞれ、青色がIGR(監察官監察報告)、オレンジ色が裁判記録、黄色が政府公式発表、緑色が議会での宣誓証言、ねずみ色が非公式な政府発表を意味しており、フィルターをクリックすると、そのフィルターをかけられた文書がタイムラインから除外される仕組み。緑(議会での宣誓証言)のフィルターをクリックすると……
緑色のフィルターはグレーアウトし、緑の文書がタイムラインから削除されました。
ヘッドラインを一括展開することも可能。「EXPAND ALL」をクリック。
展開され、全ての要約が一括で表示されました。
新しいもの順や古いもの順に並べることも可能。「OLDEST FIRST」をクリックすると……
タイムラインは古いもの順に表示されました。最も古い関連文書はなんと1791年のもの。
この古い文書の要約下にある「READ MORE」をクリックすると……
該当文書が掲載されたページが開きました。
また、EFFは、スパイ活動に関与した要人のプロファイルリストを公開しており、ここにはNSAによる米国内スパイプログラムのキーパーソンがリストアップされています。
プロファイルリストの中には元大統領ジョージ・W・ブッシュのものも。彼のプロファイルは「第43代合衆国大統領。2001年10月4日に、ホワイトハウス顧問であったゴンザレス、NSAディレクターのヘードン、司法長官アッシュクロフト他と協力して、アメリカ国内の一連の監視活動を許可する大統領秘密令を発令」とされています。
このタイムラインはNSAがアメリカ国内で行った諜報活動に関する記事をまとめたものですが、近い将来、海外でのNSAの所業についてもタイムラインが作られそうです。
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