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車体価格1億2千万円の「パガーニ・ウアイラ」はこんなにスゴいクルマ


イタリアに拠点を置くスーパーカーメーカーのPagani社は、アルゼンチン出身のオラチオ・パガーニ(Horacio Pagani)氏によって設立されました。1999年に発表された「ゾンダC12(Zonda)」とその派生車種を2010年まで生産していましたが、その後継車として2011年に「ウアイラ(Huayra)」が発表されています。イギリスBBCで放映されている人気の自動車番組「Top Gear」で紹介されていたのが以下のムービーです。

Pagani Huayra - Richard Hammond reviews - Top Gear Series 19 - BBC - YouTube


今回ウアイラを紹介してくれるのが、番組のイジられ役でおなじみのリチャード・ハモンドさん。


こちらがそのパガーニ・ウアイラ(Huayra)。最高時速は時速370kmを誇り、英国での価格は80万ポンド(約1億2千万円)という超高級スーパーカーです。「Huayra」という名前は、南米先住民族の「風の神」を表す言葉を由来としています。


心臓部に収まるのは、独AMG社がウアイラ用に供給するV型12気筒・6リッターツインターボエンジンで、なんと730馬力という大出力です。フル加速でもしようものなら……


「わああああああああああああ」となります。きっと、同じTopGearのジェレミー・クラークソンさんも「パワァァァァァァァァーーーー!」と叫ぶはず。


TopGearテストトラックでの最高速は時速185マイル(時速約298km)に達しました。


しかし、このクルマの魅力はそれだけではありません。価格にふさわしい豪華な装備がおごられています。たとえば上質なレザーを使った内装や……


質感あふれるドアスピーカーのマウントには、パガーニのロゴが。


さりげないレザーパーツにも、上質感が漂います。使われているボルト類はすべてチタン製です。


車名のエンブレムは、アルミの塊から24時間かけて削り出したもの。


ホイールにいたっては、完成までになんと5日間を要します。


いたるところに精緻な加工が施されています。


ハモンドさんが指さしているシフトレバーがすごいです。このウアイラはハンドルの裏にある電気式のパドルスイッチを使ってシフト操作するため、本来はシフトレバーを付ける必要はないのですが、「たまに使うこともあるから」というだけのためにわざわざ装備された専用品です。


しかも、そんなパーツのために67個ものパーツを組み合わせて、シフト時の上質な感触を作り出しているそうです。本来ならば単なる電気スイッチがあれば充分で、複雑な機構は必要ないはずなのですが、そこに手を抜かないのがパガーニのスゴいところです。


ちなみに、トランスミッション本体は流行のツインプレート式クラッチではなく、オーソドックスなシングルプレート式が採用されています。これにより、100kgの軽量化を達成したそうです。

もちろん、車体にも高級な素材が惜しみなく使われています。ボンネットにはF1マシンや最新の旅客機にも多く使われるカーボンファイバーの柄が透けて見えます。


まさにレーシングカーのような外観です。シャシーには「カーボ・テイニアム」という、カーボンとチタニウムの複合素材が使用されています。軽さと強靱さを兼ね備えた最新の素材です。


車重は1350kgと、このクラスでは軽量と言える数値に収まっており、クルマのパフォーマンス度を示すパワーウェイトレシオ(馬力を車重で割った数値)は、「車重1トンあたり541馬力」(海外式表記)となっています。これは市販車最強の1001馬力を誇るブガッティ・ヴェイロンの「1トンあたり530馬力」を上回るものとなっています。ちなみに、ホンダFitの場合だと「1トンあたり約100馬力」、日産GT-Rでも「1トンあたり約320馬力」です。


そのパフォーマンスをさらに高めるために空力フラップが装備されており、車体最後尾に2枚と……


フロント部分に2枚の、合計4枚が装備されています。


このフラップは車速などによりコンピュータ制御され、空気の力で下向きのダウンフォースを発生させて車体を安定させる役目を持っています。


このようにさまざまな粋を凝らして作り上げられたこのウアイラについて、ハモンドさんは「フェラーリやランボルギーニが失ってきた『ドラマ』が残っている」と語っています。1億円以上という値段のおかげで簡単に触れられるものではありませんが、一度は自分で感じてみたいものです。

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in 乗り物,   動画, Posted by darkhorse_log

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