2013年07月04日 20時00分メモ

クラウドサービスAmazon AWS EC2・Linode・DigitalOceanをベンチマークして性能比較

By Ciprian Popescu

AmazonのクラウドサービスAmazon AWS EC2を利用していて速度の面に不満を抱いたユーザーが、他社のクラウドサービスと比較するとどうなのか、ベンチマークテストを行ってその結果を発表しました。

Amazon AWS EC2 vs Linode vs Digitalocean: Cloudserver showdown | Cosninix
http://www.cosninix.com/wp/2013/06/amazon-aws-ec2-linode-digitalocean-cloudserver-showdown/

テストを行ったのはRonald van Woenselさん。比較相手はほぼ価格帯が同じサービスの中から、月額20ドル(約2000円)で8コアCPUを使用しているLinodeの1GBプラン、同じく月額20ドルで高速SSDを搭載しているDigitalOceanを選択。ちなみに、Woenselさんが現在使用しているのはAmazon EC2 リザーブドインスタンスで「重度使用リザーブドインスタンス」の中にあるスタンダードリザーブドインスタンスのスモール。

それぞれの基本性能はこんな感じ。

◆Amazon AWS EC2
メモリ：1.7GB
CPU：1コア
容量(ローカルインスタンスストレージ)：160GB(インスタンスの障害停止時に起動イメージに含まれないデータは消失するので、長期保存する場合はAmazon Elastic Block Storeを追加する必要あり)
容量(Amazon Elastic Block Store)：1GBごとに0.10ドル(約10円)で最大容量は1TB
転送料金：受信は無料、送信は最初の1GBは無料で以降1GBごとに0.12ドル(約12円)

◆Linode
メモリ：1GB
CPU：8コア
容量(RAIDストレージ)：24GB
転送料金：2TBまで無料

◆DigitalOcean
メモリ：2GB
CPU：2 Cores
容量(SSD)：40GB
転送料金：上限3TB、以降1GBごとに0.02ドル(約2円)

Amazon AWS EC2は2TBの送信をすると約240ドル(約2万4000円)別途必要になり、他の2つより少々高額な転送料金に設定されています。

ベンチマークテストは、Amazon AWS EC2ではAmazon Linux(Fedora style distro)、LinodeとDigitaloceanではCentos 6.4を使用し、Apache 2.2.x・PHP 5.3.x・MySQLの環境からAB(ApacheBench)を使用して行われました。

Woenselさんはカレンダーのイベントを表示するPHPのページを呼び出す作業を実行し、数回のA/Bテストを施行。また、A/Bテストは独立したサーバーから行い、内容は下記の通りになっています。

1、同時接続数10で100回分のリクエストに達するまでリクエストを送信する
2、同時接続数10で500回分のリクエストに達するまでリクエストを送信する
3、同時接続数20で100回分のリクエストに達するまでリクエストを送信する
4、2台の違うマシンで同時接続数40で2000回分のリクエストに達するまでリクエストを送信する

テスト結果は以下のようになり、Amazon AWS EC2の毎秒4.5リクエストはLinodeの15分の1という遅さで、DigitalOceanは高速SSD搭載にも関わらずLinodeの約半分の速さしか記録できませんでしたが、それでもAmazon AWS EC2の6倍速いという結果に。やはり8コアのサーバーを持つLinodeが性能的に一番優れているという結果が出ました。