取材

日本の大学とかなり違うイギリスの大学の卒業式はこんな感じ


海外の卒業式には、帽子を空中に投げるシーンを映画などでよく見るアメリカの卒業式や噴水で水まみれになるロシアの卒業式など、各国でいろいろ違いがあるようです。ケンブリッジやオックスフォード大学といった著名な大学がイギリスにはありますが、卒業式が一体どんなものなのか実際に見る機会を得たので、キングストン大学の卒業式に一般人として参列して見てきました。

大学に到着すると、「Congratulations to our new generation of graduates(卒業生のみなさん、おめでとうございます)」と書かれた横断幕が入口に飾られていました。


卒業式は学校の中で行われるのではなく、公立のシアターを貸し切って行われます。「Graduate gowns and photography(卒業生のガウンと写真)」と書かれた案内板があり、学校では卒業式で着用する衣装の受け取りと写真撮影をするようです。


この部屋で事前に予約していた卒業式で着る「帽子」と「ガウン」を受け取ります。ちなみに帽子とガウンのレンタル料は1セット40ポンド(約6050円)


帽子とガウンを受け取ったら、奥の部屋で係員がサイズなどを微調整しつつ、きれいに着付けてくれるとのこと。


参列者は保護者であっても、チケットを事前に購入する必要がありチケットは1枚19ポンド(約2900円)。チケットには卒業式が行われる会場の座席番号が記しています。


卒業生が衣装に着替えている間、卒業生の保護者はこの部屋で待機。


卒業式で着る衣装はローブのような感じで、ボタンは一切なく水色のラインが縦に入っており、袖口がかなり大きいのが印象的。


横から見ると背中側に、水色と灰色をしたヒラヒラしたマントのようなものが付いています。


後ろからみるとこんな感じ。


背中に付いているヒラヒラは表が灰色で裏が水色になっています。


帽子は少し浅めで、トップには四角いボードのようなものが付いています。


帽子を横からみると、一番上に黒い糸が何本もまとめられたフサフサしたものが付けられており、これは帽子の左前に垂れさせておくとのこと。


後ろからみるとこんな感じで、帽子が脱げないようにしっかりとヘアピンで止めています。


着替えが終わった卒業生は、中庭で同級生や家族と談笑。


記念撮影をしている人たちもおり、今のところ衣装以外は日本の卒業式と大きく違うところはありません。


他の卒業生と違うデザインのローブをまとった人を発見。なぜ衣装が違うのか聞いてみたところ彼女は大学院を卒業したので他の人とは違う衣装を着ているとのこと。


開始時間が近づいてきたので、学校をいったん出て卒業式が行われる会場へ向かいます。


これが卒業式の会場となる「ローズシアター」です。


入口に入ると案内係のひとたちがお出迎え。


全卒業生の名前がプリントされたTシャツが販売されていました。


Tシャツ以外にも、マグカップやタオルそして卒業式限定テディベアも販売。


ロビーは卒業生でごった返していました。


こちらが卒業式の舞台となる劇場です。壇上には大学関係者が座る椅子などが設置。


みるみるうちに客席が埋まってきました。


壇上正面の席も卒業生の親類などの席となっています。


生徒も落ち着かない様子で待機。


しばらく待機しているとと突然全員が起立しました。


カラフルなローブをまとった教授や学校長などの学校関係者の人たちが脇から入場開始。


学校関係者の中でも学校長などは、壇上の一番前に整列します。


まずは学校長のスピーチが始まります。時間は5分ほどで、締めの言葉は「もっとミスを犯しなさい。ミスを乗り越えれば乗り越えるほどあなたたちは成長できるのだから」


次に過去の卒業生であるアパレルブランド「バナナ・リパブリック」デザイン部門の現ヴァイスプレジデントサイモン・ニーン氏に名誉博士の学位が授与されていました。


前列に座っていた学校関係者のあいさつが終了すると、卒業生が学校長から祝福の言葉を受け取ります。卒業生は名前が呼ばれると1人ずつ壇上に上がり……


しっかり学校長と握手。名前が呼ばれた時に、客席から家族や友人から歓声が上がる生徒もいました。ちなみに、名前を呼んでいる人は学部の教授だそうです。


卒業生が名前を呼ばれて、壇上で表彰される様子は以下の動画から確認できます。

イギリスの大学の卒業式で卒業生が表彰される様子 - YouTube


次に大学院を修了した生徒が表彰されます。大学院の卒業生は、名前が呼ばれる時に制作した卒業論文の概要を教授から読み上げられます。


大学院の卒業生も最後にがっちりと学校長と握手。


大学院の卒業生が表彰されている様子は以下のムービーのような感じ。

イギリスの大学院の卒業生が表彰されている様子 - YouTube


すべての卒業生が表彰されたら、最後に卒業生代表のあいさつが行われました。このあたりは日本と同じ感じです。


卒業生代表のあいさつが終わると、壮大な音楽とともに学校長や教授が退出します。


学校関係者が退出する様子は以下のムービーから確認可能。

イギリスの大学の卒業式で学校関係者が退出する様子 - YouTube


続いて卒業生の保護者が退出。


保護者とほぼ同時に卒業生も退出します。ちなみに、保護者と卒業生が退出するときにはクイーンの曲である「伝説のチャンピオン」がかかっていました。


無事卒業式が終わり、緊張の糸がほぐれたのか会場の外では卒業生が盛り上がっています。


会場では見られることがなかった、映画などでよく目にする帽子を空中に投げるシーンを再現する生徒もチラホラ。


日本の卒業式とは違い、学校長や教授がローブのような、1人ずつデザインの違う衣装を着ているのがとても印象的。会場の雰囲気も海外らしく時折歓声や指笛が聞こえたりほのぼのとした中、卒業式が進められていました。

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in 取材,   動画, Posted by darkhorse_log

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