お米からパンができる「GOPAN」の新旧両バージョンを使ってパンを作ってみました
炊飯器に白米と水を入れるとごはんができるように、白米と水、ショートニングなどの材料を入れるだけで家庭で焼きたてのパンを作ってくれるのが「GOPAN」。2010年に発売し爆発的に人気が出たGOPANですが、2013年に新しくコンパクトサイズ&低騒音化設計の「SD-RBM1001」が発売されたので、実際に購入して新旧両バージョンがどれほど違うのか確かめてみました。
GOPAN | Panasonic Cooking | Panasonic
http://panasonic.jp/cooking/gopan/
左にあるのが新しく「コンパクトサイズ」&「低騒音化設計」となった新GOPAN、右側が旧型のGOPANです。
まず、真正面から見るとこんな感じ。新型の幅は24.0cm、旧型は35.8cmで10cm以上も違います。
上から見た様子。
側面。新型の奥行は31.5cm、旧型は28.2cmで、設置面積は約25%ダウンしているとのこと。
デザイン面でも新型は旧型と比べてスタイリッシュになっている印象。
裏面には蒸気口など。
コンセントは本体内部に収納されていました。
フタを開けてみると中はこんな感じ。
フタにはグルテン・イーストを入れるための容器と、アレンジする際にレーズン・ナッツを入れる用の容器が設置されています。この「レーズン・ナッツ容器」は旧GOPANには無かった新型の特徴で、「アレンジコース」を選べば生地に野菜を練り込んだり、具入りのパンが作れるようになっている仕様です。
ということで、実際に新GOPANでごはんパンを作っていきます。最初に本体から米パンケース・米パン羽根を取り出します。
米パン羽根を組み立てます。
米パン羽根を米パンケースの底にしっかり設置。
続いておこめパンを作るための下準備に取りかかります。まずは、白米をはかりでキッチリ220gに量ります。この時まだお米は洗っていない状態です。
そしてお米を洗い、再びはかりに載せて、今度は420gになるように水を足します。
それを米パンケースに移し……
砂糖17g、塩5g、バター10gを投入。
そして米パンケースを本体にセット。
続いては小麦グルテン50gとドライイースト2.8gをグルテン・イースト容器に入れます。
フタにセットすれば完了。
あとはメニューボタン「1」のお米食パンを選択し、「スタート」を押せばOK。
取扱説明書によればお米食パンの作成時間は4時間30分。浸水、ミル、ねかし、ねり、発酵、焼き、というプロセスを経て完成します。
この「ミル」というプロセスではお米をすりつぶすのですが、旧GOPANでは非常に音が大きく、夜中に1ルームマンションなどでGOPANを動かしていると音が大きすぎて眠れないレベルの騒音だったのですが、新GOPANは従来より低回転でお米をすりつぶす構造になっており、運転音を低減させることに成功したとのこと。ということで、実際にどのくらい異なるのか、新旧両方のGOPANを運転させて比べてみました。
まずはAndroidアプリの騒音計を使い、新GOPANの側で運転前の音の大きさを計測。結果、31dBで、これは図書館の騒音程度と言われています。
新GOPANの運転中の様子は以下のムービーから見ることができます。
コンパクトサイズ&低騒音化設計の新GOPANを運転させてみた - YouTube
「ミル」のプロセスの最中である新GOPANは51dB、扇風機やクーラーが最大限に音を立てた時と同じくらいです。空気清浄機にも45~50dBのものがあるので、日常的に使っても邪魔にならないレベル。
次は旧GOPANが運転している様子を見てみます。
運転前の旧GOPANの側に騒音計を近づけると、新GOPANの時とほぼ同じ32dBという結果に。
旧GOPANの運転中の様子は以下のムービーから見ることができます。
お米からパンが作れる旧GOPANを運転させてみた - YouTube
お米を砕いている最中のGOPANの側で音の大きさを測ってみると、こちらは65dBでした。
騒音の大きさレベルを見てみると、50dBは「静か」なのですが60dB以上は「やかましい」となっており、数字だけで見てみるとあまり変わらないように思えるのですが、実際に聞いてみるとかなり大きさが異なる印象でした。
そもそもデシベルとは倍率で表示すると桁数が非常に大きくなって分かり難くなってしまう数値を、桁数を抑えて比較的分かり易い数値にするために考えられた表示方法であり、「60dBの音は50dBの音の5分の6倍」ということではなく、10dBの差は倍率にすると3倍、20dBは10倍になると言われています。
そのため、15dBの差がある新旧2つのGOPANの騒音の差は非常に大きくなるというわけです。新GOPANの運転音は日常的に使っても邪魔にならないレベルでしたが、旧GOPANは騒音が大きく、しかも音が鳴ったり止んだりを繰り返すので、急に鳴り出した音にびっくりして心臓に悪いレベルとなっていました。なお、60dBは「静かな乗用車・普通の会話」と表されますが、音の種類が違うためか普通の会話よりもかなりうるさく感じます。
4時間半後、お米パンが完成。米パンケースの中からきれいに焼き色がついたパンが顔をのぞかせています。米パンケースはふきんの上に置き、2分程度冷まします。
ケースから取り出してみました。
左が新GOPAN、右が旧GOPANで作ったお米パン。新GOPANは新しい加熱構造を採用しており、天面までムラなく焼けるようになっており、また旧GOPANの天面は柔らかかったのですが、新GOPANは側面と同様、パリッと仕上がっていました。
また、新GOPANはケースからパンを出した時に米パン羽根がはずれる仕様です。
スライスしてみると、中はこんな感じ。
焼きたては非常に柔らかいので、切るのに一苦労です。
スライスした食パンは手に持つとクニャリと曲がってしまう程ソフト。
しかし、中とは異なり、ヘタの部分はフランスパンかおかきのようにハードな仕上がり。
生地はもちもちしており、小麦特有の香りなどはもちろんなし。砂糖を使っているのですが、口に入れた瞬間は塩気の方が強く、かみ続けるとお米本来の甘さをほのかに感じます。
そのままでもおいしいのですが、せっかくなのでメイプル&バターを付けてみます。
もちろんこれはこれでおいしいのですが、小麦の香ばしさがないのでちょっと物足りない感じ。
続いてダニエルズファイアローストをつけて食べてみると非常にグッド。このほか、カルピスソフト、ハニーバター、ハインツ バルサミコケチャップなどと合わせて食べてみたところ、パンと合わなかったカルピスソフトやハニーバターとの相性がいいことがわかりました。パンの香りがしないので、カルピスやハチミツの味が打ち消されないのが理由なようです。また、市販の食パンのようにバターや砂糖が多く使われているわけではないので、ごはん系のトッピングとマッチしやすい様子。
なお、旧GOPANが作れるメニューはパンだけでなく、おもちやうどんなど様々なものがあるのですが……
新GOPANはそれに加え、さらに具入りメニューが作れるようになり、かなり使いごたえがありそうです。
ということで、コンパクトサイズ&低騒音設計だけでなく、至る所に進化が見られた新GOPAN「SD-RBM1001」は、これから新しく購入する人はもちろんのこと、既にGOPANを持っている人でも、これまでネックとなっていた点が解決されており、日々お米パンを作るのであれば購入する価値はアリ。なお、4月9日における価格.comでの最安値は3万4200円です。
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